手作りフリップ|サンデーモーニング|TBSテレビ

「サンデーモーニング」毎週日曜日あさ8:00~9:54放送、出演:関口宏,橋谷能理子,岸井成格,張本勲,唐橋ユミ,水野真裕美,伊藤友里ほか

手作りフリップ(9月10日放送)

「迫害に苦しむ民族“ロヒンギャ”とは」

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国土面積は日本の1.8倍、人口およそ5180万人が暮らす、ミャンマー。国民の9割が仏教徒です。

今、迫害が問題となっている、ロヒンギャは、西部・ラカイン州に住む、イスラム教徒の少数民族で、その数は、およそ110万人。イギリスの植民地時代には、農地をあてがわれ、1948年の独立後も、他の民族と同じように、平等な権利を与えられていました。

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しかし、1982年、ミャンマー政府が国籍法を改正。
政府側は、国内には135の民族が存在するとしたものの、ミャンマーで最も保守的なイスラム教徒とされる、ロヒンギャについては、「不法に入国した移民」だとして、国籍を剥奪し、植民地時代からの土地も強制収用しました。 突然、無国籍者となってしまったロヒンギャは、その後、バングラデシュやタイ、マレーシアなどに、次々と避難します。

しかし、バングラデシュでは、避難所が飽和状態となり、支援物資が不足。 タイやマレーシアでは、人身売買の対象となるなど、避難先でも苦難に直面しています。

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また、去年10月には、ロヒンギャの武装集団が9人の警察官を殺害したとして、この時も、ミャンマー政府が掃討作戦を行いました。衛星写真では、村があった場所が焼き討ちを受け、跡形もなくなってしまった様子が見て取れます。

事態を重く見た国連は、調査団の設置を決定。先月にも現地入りする計画でしたが、ミャンマー政府や、アウン・サン・スー・チー国家顧問は、「迫害の事実はない」としてこれを拒否。背景には、国民の圧倒的多数を占める仏教徒や、ロヒンギャに強硬な姿勢をとり続ける軍部への、配慮があるとみられています。

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国内での、宗教的な対立色が強い"ロヒンギャ問題"ですが、ミャンマー一国だけの問題、という訳ではありません。というのも、過激派組織「イスラム国」が、ロヒンギャの難民を、戦闘員として取り込もうとしている、との指摘があり、東南アジア地域全体の不安定化を招きかねない問題へと、発展する可能性もあります。

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2015年の選挙で、軍事政権からの政権交代を実現し、民主化へと舵を切ったはずのミャンマー。スー・チー氏には、治安部隊による人権侵害を直ちにやめ、国を一つにまとめる、リーダーシップが求められています。

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