手作りフリップ|サンデーモーニング|TBSテレビ

「サンデーモーニング」毎週日曜日あさ8:00~9:54放送、出演:関口宏,橋谷能理子,岸井成格,張本勲,唐橋ユミ,水野真裕美,伊藤友里ほか

手作りフリップ(4月23日放送)

「トルコ改憲で、エルドアン大統領の独裁に…?」

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トルコではこれまでは『行政のトップ』として首相が実権を持ち、大統領は国家元首として『三権の調整役』を担っていました。それが今回の憲法改正で『首相は廃止』、大統領が国家元首と『行政のトップ』を兼ねることになります。

『議院内閣制』から『大統領制』へと移行し、大統領は『閣僚の任命権』や『国会の解散権』など、権限が大幅に拡大されることになるのです。

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さてトルコは、ヨーロッパと中東に接していて、両者の架け橋役を務めてきました。

99%がイスラム教徒ですが「政教分離」の世俗主義が国是とされ、また中東地域で唯一NATOに加盟するなど、欧米と良好な関係を築いています。

しかしEU諸国からは、憲法改正によってエルドアン氏の大統領の任期が最長で2029年となることから、トルコの『イスラム化』や『独裁化』が進むのではないかとの、懸念の声が上がっています。

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エルドアン氏は首相を務めていた時から、イスラム教的な価値観の拡大に積極的で、世俗主義という国是は維持しながらも、2005年から2015年の10年間で国内に9000近くの『モスク』を建設しています。

また去年のクーデタ未遂事件後は、10万人もの軍人や公務員を、解雇・停職処分にして、メディアへの規制も強めています。

ではなぜエルドアン氏と与党『公正発展党』は、およそ15年ものあいだ、国民の支持を受けてきたのでしょう?最大の要因は格差是正と経済の安定化です。

イスタンブールの貧民街出身のエルドアン氏は、『貧困層の支援』に力を入れてきました。また今日まで一定の経済成長を維持しています。

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一方、トルコとEUの関係が悪化するという懸念がありますが、専門家は、EU加盟交渉国であるトルコは、経済面でも政治面でも繋がりが強く、トルコがEUに渡ろうとする難民を受け入れていることもあり、両者の関係が極端に悪化することはない、と分析しています。

しかしトルコには『クルド問題』『イスラム国のテロ』、『シリア内戦の行方』と、 不安要因が沢山あります。大統領制に移行するのは2019年11月ですが、国際社会は 事態を、注意深く見守る必要があります。

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