手作りフリップ|サンデーモーニング|TBSテレビ

「サンデーモーニング」毎週日曜日あさ8:00~9:54放送、出演:関口宏,橋谷能理子,岸井成格,張本勲,唐橋ユミ,水野真裕美,伊藤友里ほか

手作りフリップ(2月19日放送)

「東芝、米原発事業で7000億円の損失が」

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創業142年の東芝は、創業者・田中久重さんの"人々の役に立ってこそ技術"をポリシーに、日本初となる白熱電球や冷蔵庫などを次々開発。日本の家電業界を牽引してきました。

過去に7兆円以上の売り上げを記録した名門企業がなぜ、7000億円もの損失を招くことになったのでしょうか?

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2006年に東芝はアメリカの大手原発メーカー「ウエスチングハウス」を買収します。2008年に4基の原発の建設契約を締結、当初は2016年に完成する予定でした。

しかし2011年の福島第一原発事故で事態は一変します。安全規制が大幅に強化され、工期は延びコストはどんどん膨れあがります。こうした現象は世界中で起こりました。しかし東芝は福島第一原発事故後も、原発事業の明るい未来を語り続けます。

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『事業性、利益性になんら疑問はない』(田中久雄社長=2014年5月当時)
『(原発)事業自体は非常に堅調』(志賀重範副社長=2016年4月当時)

そして綱川智社長は去年6月には、『2030年までに世界で45基という受注目標は"達成可能"だ』と述べていましたが、火曜日の会見では「間違いはどこにあったのか?」という質問に『ウエスチングハウスを買収したことと言えなくもない』と、原発事業への傾斜の失敗を、認めるような発言をしたのです。

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さて東芝は3月末時点での「債務超過」解消が難しいことから、東芝株は東京証券取引所の2部へ降格される見通しです。今後、どのように建て直しを図るのでしょうか?

実は東芝は2015年に不正会計が発覚し、経営再建のために白物家電と医療機器という2本の柱をすでに売却していて、今後は『社会インフラ』を中心に、『半導体』『原発などエネルギー』の3本柱で、東芝を支えていくとしています。

しかし虎の子の「半導体事業」は、損失穴埋めのため50%以上の売却を検討、「100%売却」の可能性もにおわせています。

「原発などのエネルギー」については、すぐ利益をつなげるのは難しい状況です。「社会インフラ」は利益率が低く、東芝のような大企業を支えていけるのかとの声もあり、東芝は揺れています。一方で、東芝には果たしてもらわないと困る役割があります。

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その一つが、福島第一原発の廃炉作業です。東芝は廃炉技術を持つ限られたメーカーの一つで、廃炉を完了するという、重要な役割も担っているのです。

さらに東芝の従業員は16万7000人。東芝はこの人たちの生活を守るという責任も負っています。

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