INTERVIEW[インタビュー]

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原田美枝子さん(三井峯子役)

(写真) ―― 「新参者」に出演されているご感想をお願いします。
最近なかったサスペンスの部分もあるけれど、人のかけひきや気持ちが見えるドラマでいいですね。
わたしは原作を先に読んでしまうとイメージに捕らわれてしまうと考えていて、あえて読んでいないので、演じていても先が楽しみです。

―― 「人形町」の皆さんとのふれあいはいかがですか?
とても昔かたぎのお店や人が多いですね。お買い物ひとつしても、お店の人と会話があるんです。昔はそういう人が多かったんでしょうね、ふれあっていて気持ちいいです。
峯子さんも、この町に来て2ヶ月だけれど、会話を交わすことによって「お客と店の人」ではなく、一歩深く関わっていたんですね。
わたしも撮影でお邪魔して、ついお買い物をしてしまいますが、お話したくなる雰囲気があります。峯子さんも、これまで無縁だった下町のお煎餅屋さん、瀬戸物屋さんと話してみたくなったり、頼んだり頼まれたりと、ただのお客さんならしないのに、人との関わりを楽しんでいたんでしょうね。

(写真) ―― 共演者の皆さんとは、どんな雰囲気ですか?
残念ながら阿部さん、溝端さんとはお芝居では絡めないんですけれど、各話の出演者の皆さんとは少しずつご一緒していて、楽しいですよ。
たまたまなんですけれど、市原悦子さんとは、10代のころにご一緒して以来の共演で、とても嬉しいです。三浦友和さん、倍賞美津子さんとも、とても久しぶりでした。
長くこの仕事をしていると、そういう再会があっていいですね。ふだん会うことはなくても、お互いの仕事はドラマや舞台などを通して知っていますし、それぞれの歴史の中で、ところどころ時間を共有しているところがありますから、「お互いに頑張ってきたね!」と共感できます。
草刈民代さんは、女優さんに転向されてから、舞台を拝見しました。舞台映えがして素敵でしたね。以前、ご主人の周防監督と3人でお酒を飲んだことがあって、面識はあるのですけれど、ご一緒するのは初めてなので、楽しみにしています。

阿部寛さんの加賀刑事役は、とてもあっていると思いますね。わたしの演じている、峯子が殺されてしまってからの話ですから、絶対にご一緒できないので、それがとても残念です(笑)。

―― 一人の女性の生き方として、峯子さんをどう思われますか?
仕事中心の家庭を顧みない夫で、息子中心の生活だったと思うんです。その息子にも出て行かれてしまって、自分のアイデンティティが見つけにくいというのが辛かったのではないでしょうか。ですから、息子の弘毅がいう「後悔をしない生き方をしろ」という言葉に、背中を押されたんだと思います。
わたしもその考え方には、とても賛成です。わたし自身、どうなるかわからなくても、まずは行動してみようと常に考えています。後から「やっておけば良かった」というのは絶対にいやですし、失敗しても、やらずに後悔したくないですからね。この先、加賀刑事にいろいろなことを掘り起こされていきますが、「峯子さんも、もっとうまく生きられたらよかったのに」と思っていただければいいな、と思います。

―― この先の、ドラマの見どころを教えてください。
峯子さんの家族だけではなく、このドラマに出てくる人皆が、お互いをとても思いあっているのに、すれ違いばかりで大事なことを伝えそびれています。本当は何を大事にしたかったのか、すれ違わなかったら、相手に何を伝えたかったのか…そして峯子さんが、本当に伝えたかったことは何だったのか、というところを楽しみながら見ていただきたいですね。

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