INTERVIEW[インタビュー]

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向井 理さん(清瀬弘毅役)

(写真) ―― 原作はお読みになりましたか?
元々、東野圭吾さんのファンなので、原作は発売されてすぐに読みました。ぼくは東野さんの「白夜行」という作品でドラマデビューをしているので、東野さん作品にはとても思い入れがあります。

―― 「加賀恭一郎」というキャラクターの印象はいかがですか?
加賀刑事は、ぼくの演じる「清瀬弘毅」という人物のことを、昔の自分と被るところがある、と思って見ているのではないかと思うんです。原作の「加賀恭一郎シリーズ」は、登場人物のバックボーンが丁寧に描かれていて、加賀刑事も、家族との確執がありましたからね。
加賀は普通の刑事とは違って、人形町の人情と絡みながら、いい意味でその人の私生活に土足で踏み込んであばいていきますが、ひとつの事件が起こって、その事件を追いながら別の出来事を解決していくというのは、面白いですよね。

―― 役作りはどうされていますか?
難しい役なので、あまり作りこみすぎず、生々しい芝居をしていきたいと思っています。
実は、母親の死を聞かされたときの演技は、違う芝居を考えていました。もっと落ち込んだ表現にしようかと思っていたんですけれど、監督と話していて、食いついていく方向になりました。みんなが嘘や隠し事をしていますし、弘毅も何かあるかも知れませんからね。

(写真)―― 売れない劇団員の「清瀬弘毅」については、どうお考えですか?
まだ弘毅の日常が出てこないので、「売れていないから恋人の家に転がり込んで、自分はだらけた格好で台本読んで、迷惑かけているヤツだなあ」という印象です(笑)。
ただ、「芝居をやりたい」ということはわかりますね。ぼくは劇団出身ではありませんが、同じ「演じる」仕事をしている以上、弘毅とアプローチは違うけれど理解しているつもりです。ドラマの中でも、弘毅が役を演じるシーンが出てきますが、そういうシーンでは「弘毅という役」とは考えずに、自分の演じる姿勢を見せていきたいです。

―― 共演者の皆さんとはどう接していますか?
阿部さんとは初めて共演させていただくのですが、これまでの作品を拝見して「男くさい」印象がありました。いい意味で、そのままの印象の方です。早くご一緒したくて、とても楽しみにしていたのですが、なかなか一緒のシーンがなく、中盤になってようやく絡み始めることができました(笑)。
ぼくの両親役の三浦友和さん、原田美枝子さんなど、大先輩ばかりで緊張もしますが、楽しみにしています。でも、こちらもなかなか一緒にいるシーンが出てこないんです。主演の阿部さんとも、先日やっと一緒のシーンを撮り始めたくらいですし、ほかの方々とご一緒できるのは、一体いつごろになるんでしょうね?

―― 人形町の印象はいかがですか?
ぼくは横浜出身ですが、横浜といっても新横浜とか桜木町のような栄えたところではなく、まわりは畑ばかりの田舎でした。下町と田舎は全く別物ですけれど、同じように人の行き交う商店街があって、人形町はその規模が大きいですね。しかも文化もあって高級な感じがする、見たことのない下町です。とても居心地がいい町で、弘毅はここに住んでいるんですから、もっとこの町の空気を知って、住人っぽさを出していきたいですね。

―― このドラマの魅力、楽しみかたはどんなところでしょうか?
毎回、一つの解決を見ますけれど、ベースとなっている、母親の事件はまだ解決せずにずっと続いていきます。実際、何か事件が起こったときは警察が一つ一つ捜査して、解決に時間がかかることがありますから、そういう意味でとてもリアルなドラマになっていると思います。人情味、刑事もの、ミステリーと、一つのシンプルなジャンルではなく、いろいろなテイストを楽しんで一緒に犯人を探してください。

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