INTERVIEW[インタビュー]

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黒木メイサ(青山亜美役)

(写真) ―― 演じられる「青山亜美」という女性は、どんな女性か教えてください。
見ているかたは、亜美を「何者だろう?」って思いますよね。人によっては、あまりいい印象を持たない方もいらっしゃるかもしれません。
でも、わたしは亜美という女性はとても純粋なんだと思っています。自分に素直なので、そのときに思ったことはすぐに行動しよう、興味をひかれたことはとことん調べていこう、としているのではないでしょうか。
今は、掴めそうで掴みきれない、どういう人なのか分かりそうで分からない、という雰囲気を意識して演じています。後半に向けて亜美が物語にどのように関わっていくのか、そこで亜美がどんな行動をとるのか…わたし自身探りながらですが、見ている方たちを引き込んでいきたいです。

―― 記者の役を演じるにあたり、回りの方に取材されたりしましたか?
周囲にいらっしゃる記者の方を参考にしたり、身近な人たちから学んでいます。
何が困っているかというと、ふだん、パソコンを使うことがほとんどないので、記事を書いているシーンは緊張します。それと、街中でメモをとるシーンも困っています。亜美は何でもメモをとるんですが、そもそも、近頃手書きで文章を書く機会がほとんどないんです(苦笑)。手紙も、年末年始のご挨拶くらいになってしまっていますから…
ですから、文章を書く習慣をつけようと思って、最近は日記をつけています。家に帰って、「今朝は何を食べたか、撮影では皆さんとどんな話をしたか」といったことなんですけど、意外と思い出せなかったりして、慌てますね。ですから、ドラマが終わるころには「黒木メイサ版・新参者日記」が出来上がる予定です(笑)。

(写真) ―― 阿部さん演じる「加賀先輩」とは、茶道部つながりということですね。
加賀先輩に言われたセリフとして「茶道は人の心を読む力を養える」というものがあるんですけれど、人を観察するのは好きです。東京に出てきたとき、人を見ているだけですごく楽しくて、ずっと見ていました。気づいたら今でも無意識にいろんな人の行動を目で追っていて、まわりの人から「また観察してるね」ってよく言われます。「心を読む」まではいきませんけれど、いろいろな方を見て、それが演技に活かされているといいなと思いますね。

―― 「新参者」の舞台・人形町の印象はいかがですか?
数年前に明治座で舞台をやらせていただいたので、とても思い出深い街です。あの時は電車で通っていて、当時の自分がどういう気持ちでこの町を見ていたか、ということを考えたりします。印象深かった町並みや、お店がそのまま残っているところ、まったく変わってしまったところとあって、懐かしさと時の流れを感じました。
人形町は、顔をまっすぐ上げて歩く町という印象があります。すれ違う人とぶつかってしまう程混んでいるわけでもなく、空も広くて、ゆっくりお店を見たり、景色を楽しんだり…自分の成長の1コマでもあるので、大切な町です。

―― 共演者の方とはどんな雰囲気で撮影されていますか?
阿部さんは不思議な存在の方ですよね。威圧感ということではないですが、一見、近寄りがたい雰囲気の方です。しかも今回はシリアスな刑事ものですから、あまり話しかけちゃいけないかな?と思っていたところへ、表情も変えずにクールなテンションのまま、ボケてきたりなさるんです。ドラマの中ではぽんぽんやりあっていますが、撮影が終わるまでにオフの部分でもツッコミがいれられるようになるのが、隠れた目標です(笑)。
ほかの方たちとはまだそんなにご一緒する機会がないのですけれど、相手の方に対して、あまりイメージをつけないようにしています。実際に現場で芝居をしてみて、どう絡んでいくのか楽しみにしています。

―― 今回、ナレーションも担当されていますね。
ストーリーの最初と最後に入ってくるので、責任重大です。わたしも普段ドラマを見ていて、ナレーションは声の印象が強く残るので、そこを意識しています。見ている方に「何が起こるんだろう?」と、リードできるきっかけになれるようにがんばります。

―― 「青山亜美」のどこに注目してほしいですか?
亜美のウラを読んで欲しいですね。実際に画面に映っている亜美の姿と、亜美が心の中で思っていることは、たぶん違うんです。一体、彼女はどんな闇を抱えているのか…加賀先輩との再会では一瞬とまどいを見せますが、そこにも何かが隠されているんです。亜美の目線、加賀先輩の捜査、人形町の人々の行動がどう絡み、どうほぐれるか…そういうところに注目してほしいです。

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