ことば
Q. 松尾芭蕉が作った「松島や ああ松島や 松島や」俳句の季語(きご)はどれですか? (小5・男の子)
A. 永先生:よく気が付きましたね。季語が入っていない俳句の事を「無季(むき)」と言います。ふつう俳句には季語を入れますが、状況がわかれば季語が入っていなくてもいいんです。そのほか、「5・7・5」で俳句を作ります。これを「定型(ていけい)」と言いますが、実は「5・7・5」でなくても良いんです。「自由律(じゆうりつ)」と言うんです。このように季語を入れなかったり、「5・7・5」を気にしない人もいるんです。
今、俳句は世界中で作られていますが、これらの俳句には季語が入っていません。そしてそれぞれの国の言葉で作られています。ですから、季語が入っていると季節も分かるのでとても良いんだけど、いっぽうで自由な作り方もあるということをおぼえておいてください。
松尾芭蕉がおもしろいのは季語が入った定型も作ったし、そうでないものも作ったということなんです。「松島や ああ松島や 松島や」というのは、本当に松島に感動したことをよんだ俳句だから、季語が入るすき間も無かったんですね。そういう気持ちが伝わるでしょう? どうかな?

放送タレント:永六輔 先生

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