いきもの
Q. 自由研究で同じ量の100度の熱湯と0度の氷を同じボールに入れて混ぜたら、50度になるかと思ったのに10度でした。どーしてですか? (中1・男の子)
A.

それは、0度の氷を0度の水にするのに、とてもたくさんの熱を使うからなんです。100グラムの氷を100グラムの水にするには、それだけで、水の温度を80度にするぐらいのエネルギーがひつようなんです。中学1年生だったら「融解熱(ゆうかいねつ)」という言葉を覚えてもいいと思いますが、「融解」というのは、氷が水になったり、かたい鉄がどろどろの鉄になったり、固体(こたい)が液体(えきたい)になることを言います。固体の時はがっしりと分子同士がむすびついていますが、これをバラバラにするには、すごいエネルギーを使ってしまうんです。0度の氷を0度の水にするのに80度ぶんのエネルギーを使ってしまうわけでしょ。その時点で100度の熱湯は20度に下がっているわけです。そこから20度の水と0度の氷が勝負したからちょうど間の10度になったわけです。これは融解熱というを調べるにはすばらしい実験ですね。


空想科学研究所主任研究員:柳田理科雄 先生

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