ウロコのない魚もいますが、だいたいの魚にはウロコはあります。あの「うなぎ」にもじつはウロコがあるんですよ。魚のウロコは、陸の上にすむどうぶつの「毛」のようなやくわりをしています。しかし中には、いろいろはたらきをもっているものもあるんです。たとえば、タイなどがそうなんですが、頭のうしろあたりからしっぽまで1本すじが見えるようなウロコがあるんですね。そのちょっとかわったウロコには「ねんえき」というドロドロしたものがつまっているあながあって、そのねんえきが入っていることによって「水のながれのはやさはどれくらいなのか」を感じたり、水の中で「音がどれくらいひびいているのか」など分かるようになっているんです。ウロコもほんとうにたくさんしゅるいがあって、いろいろなやくわりをしているんですね。ちなみにさっきのうなぎにウロコがあるというはなしですが、ぼくの場合は大学に入ってから知ったんですよ。そのほか、ウロコがない魚は深海魚(しんかいぎょ)っていう海のおくふかくにすんでいる魚なんかがそうです。きっとウロコが海のふかくにいるとひつようではなくなってしまったのでしょう。
横須賀市自然人文博物館:林 公義 先生
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