過去の議事録

2010年6月28日(月)開催 第83回TBSラジオ&コミュニケーションズ番組審議会より
「Listen HEART!」 6月6日放送分について

出席者(敬称略)

委員長山野 勝 
副委員長田中珍彦 
委員萩原健太 野地秩嘉 谷川真理 栗原 学
(宮台委員欠席)

局側出席者

 加藤 社長

 入江 取締役

 橋本 番組審議会事務局長

 萩原 プロデューサー

委員の主な発言

◇ナイター枠がある季節に、土日にあえてナイターをしないで音楽番組というのは、私も子どものときから30年以上、毎晩ナイターを聞いて暮らしてきた人間としては、1つの革命じゃないかと思いました。そこに至られるまでのご苦労は多分あったんじゃないかなと思います。ゲストである浅香唯さんですけれども、喋っているのを聞いていて、天真らんまんが出る希有なキャラクターだなと思いました。25周年というのもびっくりしたんですけれども。それをうまく濱田さんが引き出していて、短い時間だったんですけれども、すごく印象に残るインタビューの時間だったなと感じました。
今後も期待しております。

◇今年の4月からスタートされたということで、濱田マリさんが初めてのパーソナリティーということで、まだそんなに時間がたっているとは思えないぐらい非常に親しみやすくて軽快なトークで、3時間という時間もあっという間に過ぎた感じがしました。私はどちらかというと洋楽のほうが好きなんですが、最近はどちらかというと、どこの番組もJ−POPに押されぎみなので、例えばその日は洋楽だけとか、1980年代の洋楽のリクエストにしてもらうとか、そういうのがあったらまた楽しいかなと思いました。

◇今どきのラジオでは本当に得られないというか、聞きながらちょうど雑誌を読んでいたんですけれども、仕事をするとか単行本を読むより、雑誌をぱらぱら見ながら聞くのに物すごくいい番組だなという気がしました。

◇濱田マリさんの持ち味ですけれども、ちょっと冷たく聞こえる瞬間がかなりあると思います。特に彼女のクールさというか冷静さを一番感じさせたのが、アーティスト名に「さん」をつけるんです。「フライングキッズさん」とか「スタイリスティックスさん」というふうにおっしゃるんです。その「さん」をつけるというのが、自分の位置みたいなものを、立ち位置とか、音楽に対する距離感覚という意味で非常にクールなものを感じさせてしまうんです。何となく聞いていて、聞き手の立場には立っていないなという感触がありました。僕が聞いたこの3時間の中で白眉というか、僕が一番盛り上がったのは、濱田さんがthe Slitsをかけた瞬間です。「あたいが大好きなバンドです」と。そのthe Slitsにだけは「さん」がついていなかったんです。僕はその瞬間に、この音楽番組を聞いていた上での濱田マリさんと音楽の一体感みたいなのを一番感じました。

◇かけ始めて最初に、「ああ、関西弁だよ」とまず思いました。なぜそう思ったか分かりませんが、基本的に標準語で喋ってくるだろうとどこかで自分が概念的に思っていた。まずそこで「えっ」と1つ距離ができてしまったということがありました。パーソナルな部分でのお話はご自身の言葉でも良いのですが、ある程度の説明とか必要な部分は標準語で話したほうが聞き手に伝わりやすいと思います。そういうものへのディレクションが少しあってもいいのかなと思いました。

◇濱田マリさんという名前は聞いたことがあるんですけれども、実際の長丁場で聞くのは本当に初めてでした。でも、聞いているうちにだんだん非常に特異な声質というんですか、ちょっと変わった感じの声が大変新鮮に聞こえたし、ちょっとおどけたような言い方が、すごく嫌みじゃなくて私には聞こえたので、聞く時間が進むに従って彼女の魅力みたいなものが倍加したかなと思いました。

◇私は音楽に関しては全く無知なものですから、音楽番組の楽しさが本当はよくわかっていなかったんですけれども、今回は邦楽が7割あったということもあったかもしれませんけれども、知っている歌がたくさんあったので、非常に気持ちよく聞くことができました。例えば井上陽水さんとか渡辺美里さんとか、僕も知っている歌があるよという感じで、本当に3時間が物すごく短く感じて、楽しい番組だと思いました。

(TBSラジオ番組審議会事務局)