過去の議事録

2010年5月24日(月)開催 第82回TBSラジオ&コミュニケーションズ番組審議会より
「ニュース探究ラジオ Dig」 5月11日放送分について

出席者(敬称略)

委員長山野 勝 
副委員長田中珍彦 
委員 宮台真司  萩原健太 野地秩嘉 谷川真理 栗原 学

局側出席者

 加藤 社長

 入江 取締役

 水野 番組審議会事務局長

 鳥山 プロデューサー

委員の主な発言

◇今回は、電子書籍がテーマということで、非常に興味深く聞かせて頂きました。私のような紙の世代とインターネットが当たり前といった世代では、問題の捉え方が随分違うと思うのですが、例えば30年後ぐらいのときにどうなっているかというあたりの予測みたいなところももうちょっと時間があったら欲しかったのかなと思いました。非常に良いテーマだったと思いました。

◇電子書籍というテーマですが、今一番旬の、皆さんが非常に興味のあるテーマで、しかも神保さんと竹内アナと西田さんの3人だけの話ではなくて、電子書籍の社長さんや作家さんや出版社の方、専門家の方々のいろんな角度からのお話が聞けて、非常によかったなと思いました。あと、非常に掘り下げてということなので、ずっと長い時間突っ込んで話をしていくわけですけれども、できたらところどころに音楽とかをちょっとかけていただくと、ブレイクタイムという感じでよかったかなと思いました。

◇こういうニュース番組の割にはプロっぽい人たちじゃなくて新鮮だというのが聞いたときの感想です。神保さんの声に響きがあって割と聞きやすくて、冷静な感じがして、番組全体の、最近のニュースバラエティーは出てくる人がみんな一緒で、新聞で読んだことをそのまま言っている感じがするんですけれども、これは言葉に詰まっているところも考えて喋っているんだなという気がして、そういうところはすごく好意が持てました。

◇僕、当日はUstreamで見てみました。一応、もしうまくいけばtwitterで意見を投稿しようかなと思いつつ、ログインしながら見ていたんです。
これは、結局、現状のUstreamのユーザーインターフェースの問題だとは思いますが、物すごい数のツイートがダーッと常に流れているので、とてもじゃないけれどもそこへ入り込むのは難しいです。基本的に、そこで流れているツイートというのは、言い捨てのような、非常にスピード感があるといえばスピード感があるんですが、そこで起こっている出来事、そこで交わされている会話に対する物すごく乱暴な感想みたいなものがどんどん書き捨てられていくような形なので、その中に入り込んで何かをというのはとても難しい。
逆に言うと、番組側がもしこれを何らかの形で取り込もうとしているとしたら、それもかなり難しいことなのではないかなと、聴取する立場からちょっと心配になりました。ですから、この両立というのはどうされるおつもりなのかなと。もちろん、まだ全然結論は出ないと思いますし、ユーザーインターフェースもどんどん変わってくるとは思いますので、今後違う展開があるのかなとは思います。

◇掘り下げの可能性が十分に尽くされていない印象を受けました。雑駁に言えば、多くの人に間口を広げるという面と、掘り下げるという面が乖離しがちである部分があるのではないかと。
例えば、Dig1では間口を広げ、Dig2ではぐーんと掘り下げて、ある種のトリップ状態やトランス状態にまで持ち込んでいくという構成があってもいいのかなと、僕自身は思っています。

◇テーマである電子書籍について、出版業界の様々なプロフェッショナルがそれぞれの立場から、お話されていましたが、最終的な結論は、誰も導き出せていないような印象を受けました。多分、今すぐに結論が出るテーマでは無いのだと思います。5年ぐらいたったら、今回の結果を踏まえてもう一度番組で取り上げていただきたいなというのが感想です。

◇一言で言うと、非常にタイムリーなテーマでした。特に私は出版社に勤めていた関係かもしれませんが、非常に興味のあるテーマでしたので、大変あっという間にといいますか、余り長く感じないような感じがしました。しかも、最初にiPadとはどういう機械かという一般的な話と、業界の人と、作家と、出版社と、3者の意見を入れて、非常にバランスのとれた良い話だった思います。

(TBSラジオ番組審議会事務局)