過去の議事録

2009年6月22日(月)開催 第73回TBSラジオ&コミュニケーションズ番組審議会より
「小島慶子 キラ☆キラ」

出席者(敬称略)

委員長山野 勝 
委員宮台真司 萩原健太 野地秩嘉 高尾佐姫子
(田中副委員長、谷川委員欠席)

局側出席者

余田 社長

加藤 役員待遇

入江 取締役

水野 番組審議会事務局長

村澤 プロデューサー

河野 経営企画室長

委員の主な発言

★ 小島さんは、やっぱりうまいなというのが全体の印象です。今回のテーマは「I LOVE 文房具」ということで、それほど新しいテーマでは無いと思いますが、2時間半という長丁場を1つのテーマで最後まで引っ張っていっている。それはたくさんのアクセスがあるからということもあるんでしょうけれども、その辺の持っていき方と話術は大したものだと思いました。
★「ストリーム」とは趣向が全く違っていて、深夜番組の色がすごく濃く出ているなと思います。以前、人と人が寄り添えるコミュニケーションの場をラジオの中でつくりたいんだということを番組でおっしゃっていて、全くそうだなと思いました。
★ 小島さんは、「アクセス」に出演していた時にはもっともっときつかったようなイメージがあるんです。やんわり包んだ悪口をいっぱい言っていて、それがすごく面白かったので、もっと言ってほしいと思います。
★ 「ケンタロウのおいしいラジオ」で小島慶子さんは、私がお姑さんとかに聞けないようなお料理の方法とかを言い方は悪いですけれども、恥ずかしげもなくぽんぽんと料理のプロであるケンタロウさんに聞かれているところがすばらしいと思います。
★ 深夜のサブカルのにおいというのがTBSの昼間の時間帯に出てくるということが、すごくいいことじゃないかなと思いました。
★ 前の番組と違って徹底的に時事ネタがなくなっているじゃないですか。それはもうあえてやっていらっしゃることだとは思うんですけれども、ちょっと不自然な感じがします。
★ 日本のニュースの伝え方みたいなものは本当に疑問だらけなところがあります。特に国際的なニュースに関しては今のイランのことは余り触れないようにしているようなメディアが多い中で、ラジオはリアルタイムに断片でもいいから具体的に入ってくるメディアだと思っているものですから、そういうところから目をそらして、こういう独特の「あるあるネタ」みたいなところに逃げ込んでいく姿勢をメディアが取り始めると、ちょっと嫌だなと思います。
★ 水曜日は音楽のコーナーがあるのですが、宇多丸さんも西寺郷太さんもパフォーマーなので、どうしても作り手目線から離れないところがあって、音楽を聞き手としてどういうふうにクリエイティブに聞くかという視点が足りないと感じました。
★ ノスタルジーが持ちがちな閉鎖性を、緩さによってかろうじて開いているという感じがするんです。なので、結論から言うと、やや中途半端な印象が否めないんです。例えば文房具を扱うなら、今の文房具がどうなっているのか、過去の文房具はどうだったのか、つまり昔と今は何が違ってしまったのかということを突っ込んでいくような方向性とかが、一部のコーナーにあることが必要だと思うんです。
★ もう少しディープな、カレントな問題に関する風刺やコメントが入ってもいいのかなと思います。それが人やキャラクターに対する批判とか、ある種面白おかしく見るような見方のほうに使われているのが残念な気がします。
★ 「ストリーム」の小西さんとはキャラクターが全く違うので、コーナーは同じものがありますけれども、番組としては一変した。どちらがいいとか悪いとかじゃなくて。小西さんは小西さんで大変面白かったですけれども。そういう意味では、新しい番組を立ち上げたということでは成功していると思いました。

(TBSラジオ番組審議会事務局)