過去の議事録

2008年1月28日(月)開催 第58回TBSラジオ&コミュニケーションズ番組審議会より
「Kakiiin」

出席者(敬称略)

委員長山野 勝 
副委員長田中珍彦 
委員宮台真司 萩原健太 野地秩嘉 田中里沙 榎本敬子

局側出席者

余田 社長

入江 取締役

河野 経営企画室長

水野 番組審議会事務局長

内田 プロデューサー

番組内容について

『Kakiiin』は毎週火曜日から金曜日夜7時から10時の3時間番組。火曜日が安東弘樹アナウンサー、水・木・金が駒田健吾アナウンサーが担当で、30〜40代の男性、女性をターゲットに「『音楽が好きだった自分』を思い出す」というタイトルで放送しています。7時台は「Kakiiin man」というタイトルのゲストコーナー。8時台はコラムのコーナーで山田五郎さん、名越康文さん、井筒和幸監督、ブラザートムさんが担当。9時台は、「Kakiiin mix」という音楽特集コーナーです。今回審議していただいた木曜日はOTTAVAのミュージックディレクター斉藤茂さんの選曲でわかりやすくクラシックを伝える時間です。

委員の主な発言

★ 全体的に落ちついて、安心して聞けました。音楽もたっぷり流れて懐かしい曲も聞けましたし、アナウンサーの方も、アシスタントの方がいらっしゃらないのにスムーズに番組を進行していたと思います。
★ 「Kakiiin booth」というコーナーで、井筒監督がいつものように独自の視点で過激に熱く語っていて、話に引き込まれました。ネットいじめのニュースのときにすごく怒っていらして、本当に陰湿で身近な話題だったんですけれども、公の場でこうやってちゃんと怒ってくれる人がいて頼もしいななんて思いました。
★ OTTAVAの企画がすごくいいなと思いました。この日は日本酒に合う日本人のクラシックということで選曲されていて、クラシックに全く詳しくない私でも、解説を聞いてなるほどなと思えて良かったです。斉藤茂さんの声が聞きやすいし、誠実な感じがして、時間帯もこの時間にOTTAVAが来るのはすごく自然体でいいのかなということも感じました。
★ タイトルがこれだとどうしても野球とかスポーツのことじゃないかと思う人がいるんじゃないかなと思います。
★ 和菓子の話というのは、食べ物と匂いって、言葉にするのが一番難しいから、「大トロのようなあんこ」と言われても、わからない人にはやっぱり通用しないから、テーマとして難しいのかなと。
★ 基本的にリスナーの世代をある程度限定した上での選曲ということだと思うんですが、80年代の音楽が中心にかかるとなると、懐かしいという感情ばかりになるんです。現在とリンクするダイナミズムとか、1つ音楽の縦軸が見えるようにするために、何か番組の中に1本そういうものが貫く工夫が必要だと思います。
★ 番組の中で音楽についてまるで語られていないんです。ですから、ゲストを迎えてのトークの部分とかが非常に力を持っちゃっているというところが音楽番組としては不完全燃焼でした。
★ FMの放送は、どんどんトーク中心で音楽が余りかからなくなってきて、音楽ファンが欲求不満になっているところに、AMがこういうチャレンジをするとそれはそれですごく喜ばしいことだと思います。
★ レギュラーコラムのところは、その日によってすごくむらがあるような感じがして、このコラムのところはもう少し構成があるほうがいいと思いました。
★ いろんなラジオの番組のつくり方というのがあるんだろうと思いますが、この作り方は、結構正しい作り方のうちの1本なのかな、もしかしたら王道なのかなと思う番組でした。
★ 選曲している人と喋り手が違うんだなということがすごくよくわかる番組です。例えば自分の好きな曲が出てきたときに、急に張り切るじゃないですか。だったら、そういうのをなくしちゃえばいいと思うんです。その辺がすごく座りが悪いというか、音楽番組ファンとしてはつまらないんです。
★ OTTAVAのところが物すごく評判がいいのは、本当に選曲をした人が、つまり、自分が選んだ曲をこれからかけますよという感じが伝わってくる。これとこれを並べるのはどういう意味があるのかというのがすごくわかってくるんです。

(TBSラジオ番組審議会事務局)