過去の議事録

2007年4月23日(月)開催 第51回TBSラジオ&コミュニケーションズ番組審議会より
「荒川強啓 デイ・キャッチ!」

出席者(敬称略)

委員長山野 勝 
副委員長田中珍彦 
委員宮台真司 野地秩嘉 田中里沙 榎本敬子
(萩原委員欠席)

局側出席者

清水 社長

余田 編成制作局長

入江 番組審議会事務局長

河野 経営企画室長

朝倉 プロデューサー

番組内容について

『荒川強啓 デイ・キャッチ』は夕方の時間帯、硬軟織り交ぜたバラエティ豊かなニュースに鋭い視点で斬り込む、ニュース情報番組です。放送は平日の午後3時半から5時50分までの生放送。番組は3000回を迎え、この4月からコメンテーターを刷新、リニューアルしました。月曜日に経済ジャーナリストの町田徹氏、木曜日に評論家の山田五郎氏を迎えてパワーアップ。更なる進化を続けています。

委員の主な発言

★ いいなと思うのは2つあったんですけど、それは荒川さんの声、何といってもこの番組の売り物というか、これだけ安定している人が喋っているだけで、特にタクシーに乗って聞いていると、もの凄く楽になるなと思って。もう1つは「デイキャッチ・テレフォン」のコーナー。今回、中国への印象みたいなものを聞いていて、マスコミに出ている中国観より、一般の人の中国観の方が厳しいんだなと。「隣りの国と仲良くやっていこう」なんていう常識は、だんだん薄まりつつある、というのが勉強になりました。
★ 3時半から4時までの30分間は、やや統一感を欠いている、つまり緩い感じがするんです。山田五郎さんなどのコメンテーターが登場してはじめて本編に入るという感じ。その観点からすると、特に、美容ジェル(ショッピング)は、緩さに拍車をかけているような感じがしました。その前に医療や野球の話が入っているという事もあり、その30分をどう聞けば良いのかなと思いました。
★ 「ニュースな小骨!」はジョギングの話題で、くしくも私が申し上げていたことと同じで、私は「スピリチュアル系の女は、オーガニックを食ってジョギングしている」と言ったんですけれど、山田さんがほとんど同じことを仰っていて、「さすが感度の鋭い人は違うな」と思うと同時に、強力なライバルが前の日に出現したので、差別化しなければいけないと複雑な思いを抱きました(笑)。
★ この番組は老舗番組で、この時間帯にタクシーに乗ると、8割くらいがこのラジオをつけているイメージがあります。荒川さんは勿論、アシスタントの坂本さんも良くて、安心して聞いていられると思いました。
★ コメンテーターの入れ方がいいなと思いました。例えば、月曜日の町田さんは、経済記者の方なんですけれども、月曜はマーケット情報が薄いので、この時間に聞けるといいなと思う方が多いと思いますし、金曜は宮台先生で締める。木曜日には山田五郎さんが出るとか。帯で聞いている人にとっては、週の毎日の気分を反映させていて、いいキャスティングがされているなと思いました。
★ ランキングは面白いですね。「どこどこの主婦とか若者」とか、これは番組のキラーコンテンツの1つでもあると思うので、この説明をもうちょっとやってもらった方がいいと思いました。また、山田さんも、まだエンジンがかかっていない感があり、もう一言「このニュースって、こうですよね」みたいな、ランキングだけでは見えてこない切り口があるとニュースが冴えると思います。
★ 僕は番組を1つずつ解剖するような聞き方をしていません。そういうこともあって、僕は最後まで集中する方法をなかなか見つけられなかったというのが現実です。2時間半という番組の大きな括りと、その中に出てくるものと、それからお客さん(リスナー)をプロデューサーがどう捉えているのか。僕的に言うと、その「トライアングル」は完成できなかった。
★ 全体的には、完成されています。ただ、完成された時、雑誌もそうですけれど、売れている時に新しいものを吹き込まないと、雑誌は売れ続けません。実験的に少しずつ面白いものを入れていって、1年後、2年後に番組が相当変わっていた、というのが理想的だと思います。完成されている時に、あえて新しい要素を入れてみる、というのが本当はいいのかも知れませんね。

(TBSラジオ番組審議会事務局)