過去の議事録

2007年3月26日(月)開催 第50回TBSラジオ&コミュニケーションズ番組審議会より
「元木大介のエキサイトサタデー」

出席者(敬称略)

委員長吉越浩一郎 
副委員長山野 勝 
委員宮台真司 萩原健太 野地秩嘉 田中里沙 多田羅万由美

局側出席者

清水 社長

余田 編成制作局長

入江 番組審議会事務局長

河野 経営企画室長

碧海 プロデューサー

番組内容について

「元木大介のエキサイトサタデー」は、昨年4月、新たにTBSラジオの野球解説者に加わった元木さんがパーソナリティーを務めるスポーツ番組です。放送は、土曜日の夕方5時50分から7時までの生放送。昨年10月にスタートしました。元木大介さんは選手時代、長嶋監督から「クセもの」と命名され、ファンからも親しまれたキャラクターの持ち主。選手生活に培った豊かな経験と人脈を活かし、名解説者として、名パーソナリティーとして活躍すべく奮闘しています。

委員の主な発言

★ 木田投手のお話なんですけれど伺っていて、とても楽しかったです。元木さんとも親しいようだったので、そのようなところでお話が聞き出せたんだろうなと思いました。
★ 選手の食事に関しても、登板など、自分の出る時間によって摂る時間が違うなど、興味深く聞きました。
★ メジャーに行ってきた人の話題が面白かったのは、ジャッキー・ロビンソンの背番号がなくなったとか、すごくリアルでした。野球をやっていない時、聞く人は、野球の「雰囲気や気配が伝わってくること」を望んでいるんじゃないかなと思います。
★ やっぱりこの番組って、元木さん自身にかかっているんだろうなと思いました。
★ またこういう番組を続けるとして、次に同じように解説者とかにやってもらうんだったら、メジャーの桑田選手に早く接触し、何年か先にもってくるということじゃないかと、個人的には思いました。
★今回より、キャンプに行って選手にあれこれ聞いている時の方が躍動感はありましたね。元木さんの力量ということもあるんでしょうけど、ゲスト次第みたいな事になってしまっているところがあると思いました。
★ 狙いとして、元木大介の「解説者としてのキャラを立てる」ために設定された番組で、これは修業の場だったということを考えれば、これはこれでいいのかなと思います。
★ 今、プロ野球は大変な危機に瀕しています。頑強なフロントといいますか、色んな壁があるんでしょうけれども、そこについて触れられないというのが、主に解説をする人たちにあるような気がするんです。それは、そこからお仕事をいただくという形があるからなのかもしれないですけれども。だとすると、「何も恐れない野球ジャーナリスト」というのを是非、メディア側が育てていただけないものかなと思いました。
★ 僕は野球の観戦はしません。中継を聞くことも滅多に無いので、そういう立場から聞かせていただきました。そうすると、野球に興味のない人間にどれだけ面白く聞かせるかというところがポイントになると思いますが、あまり上手くいっていないように感じました。まず、元木さんの主観性、独自の視座がよく分からなかったです。それとイモーショナルな部分が非常に弱いと思います。
その中で一点、アマチュアのボウリングの津澤さんを取材されていた時、『悔しさ』というキーワードで、「取材の時に涙ぐんでいた」という話が出てきて、そこはかなり感情的なフックとして機能していました。
★ 番組全体として言うと、「素人向けコーナー」と「野球に詳しい方向けコーナー」という風にメリハリをつけるといいのかなと思いました。
★ TBSラジオの解説員は、元木さんをはじめ、若い方がいるので、他局とは違う何か新しいことにチャレンジをしている雰囲気だなというのと、プロ野球市場を拡大しようとしていて、好感を持っていました。
★ 全体的にはゆったりとした流れの中で楽しめる番組だと思います。しかし、番組全体では、「初心者にもウケたい」、「野球の好きな人にもウケたい」という2つのものが渾然一体になっているが故に、逆に弱さになっているのかなという感じがしました。専門的なことを元木さんがバンバン言って、素人は、何か分からないけれど、大変なんだなということが分かる方が、むしろいいのかなと思いました。

(TBSラジオ番組審議会事務局)