過去の議事録

2003年9月22日(月)開催 第14回TBSラジオ&コミュニケーションズ番組審議会より
「土曜ワイドラジオTOKYO〜永六輔その新世界〜」9月13日(月)午前8時30分〜13時

出席者(敬称略)

 
副委員長山野 勝 
委員ヨーコ・ゼッターランド 萩原健太 宮台真司 二宮清純 石橋エリ
(吉越委員長欠席)

局側出席者

 清水 社長

 大沢 取締役

 斎藤 編成局長

 鈴木 番組審議会事務局長

 坂元 プロデューサー

 田辺 プロデューサー

番組内容について

未来に向かって、人と街とはどう関わり合い、変わってゆくのか。番組のテーマは「人と街の再発見」。きわめて気楽に、時には辛辣に、日本全国を旅する「永六輔」が「東京」を見つめて語ります。とは言いながら、番組は本音でフランクに進行。パーソナリティの会話、ゲストの逸話、街からの中継、様々な「街の音・人の声」が土曜日の日中四時間半をいきいきと彩ります。

議事の概要(主な意見)

◇ラジオは素晴らしいなと改めて感じまして、これぞラジオなのかなという事も感じました。街の音とか言葉で伝えられた情景とか、芋茎の音とか、そういうものを聞いて、子供の聞く力とかイメージする力というものをラジオに何か役割はとれないかなと・・・。子供に、何か働きかけるのにラジオが本当はとても良いのではないかという事を大変感じました。

◇ケチのつけどころがないというのが悔しいんですけど完成品ですね。日本語の豊かさとか、音の大事さとか、身近にあるものをいかに粗末に扱ってきたかという事をラジオで発見させられました。ひとつだけ要求だと思って聞いて頂きたいんですが、アナウンサーの方に、芋茎の話をした時、ちょっと絡んでもらいたかったですね。「それは何ですか?」と恥ずかしがるとか、とぼけるとか、そうした時にもっと永さんが引き立つと思うんですよ。

◇時間の使い方で、1つのコーナーが最低20分ぐらい続いているような感じというのは「ラジオってこんな感じだったな」という事も思い出しました。また、若い世代におもねる必要があるのかという事を常々思っていたところに、この番組を聞いて「分からなければいい。もっと知りたければ来い」と、送り出す側が余計なお膳立てしないという姿勢があった方が、若者から、一歩踏み込んで来る奴がいたらシメたと考えて作られた方が良いのでは・・・。

◇ラジオの特性を生かし切った上で、ある種の万華鏡的なめまい感があり、非常に満足感は高かったです。ラジオの場合は、絵がありませんので、コンテンツの豊かさや起伏によって人を惹きつければ、一人の人間が幾ら喋っても聞き続けられるという事です。こうあったらいいなという側面は、すべてが永さんの手の平の上に収まって見えるという事で、永さんは何でも知っているように思えるけど、若者の音楽は知らないだろうし、若者のサブカルチャー的な動きも知らないだろうし、例えば、そういうのを知っている人が出て話をした時、永さんがどんな反応をするか知りたいと思いました。

◇今情報を与える時、リスナーとか見る人にとって親切に情報を提供する傾向にあるような気がしていますが、親切に何でも与えるだけが本当にその人達のためになるのか、逆にその親切があだになるような事もあるのではないかと思いました。いろいろな知識は自分で学び取るとか掴み取ろうといった気持ちにならないといけないと思いました。私も慌てて辞書を取りに行こうかと思った言葉なんかもあったものですから。

◇テレビとの機能の違いというのを生かして、これからも十分にやっていける可能性を秘めている。それを端的に示している番組かと。バラエティーに富んだ編成と、たぐい希なスーパーキャラクターの、非常に豊富な知識と余裕を持った進行方法。聞いている方からするとゆったりとした気持ちになる。また現場からの中継がありましたけど、番組全体を立体的に見せる役割を持っていたかなと思いました。ただ、もう少し突っ込んで臨場感があったら・・という事もありました。それと、ゲストの名前ですね。まだ余り有名でない人の字など何か名前の伝え方の工夫があったら良かったと思いました。

(TBSラジオ番組審議会事務局)