過去の議事録

2002年9月30日(月)開催 第4回TBSラジオ&コミュニケーションズ番組審議会より
「小堺一機のサタデー・ウイズ」 9月21日(土)13時〜15時30分

出席者(敬称略)

委員長吉越浩一郎 
副委員長山野 勝 
委員ヨーコ・ゼッターランド 萩原健太 宮台真司 京谷美樹
(二宮委員欠席)

局側出席者

 清水 社長

 大沢 取締役

 山口 番組審議会事務局長

 鈴木 プロデューサー

番組内容について

土曜の午後を小堺一機と海保知里アナウンサーがナビゲートするワイド番組。小堺が映画への思いを語り、また多彩なゲストが自らの極めた道を伝授します。リラックスしながらも「生きる知恵」を詰め込んだ2時間半です。

議事の概要(主な意見)

◇ゲストを招いたときトークの時間が短くて「もっと聞きたいのに、もう終わっちゃうの?」という番組が多いが、この番組ではじっくりと納得がいくまで話が聞ける。そうすることで意外な展開が出てくるわけだが、今回のゲスト岸田今日子さんへの質問「どんなことを体験してみたいか?」に対して岸田さんが「一度死んでみたい」と答えたときには非常に新鮮な驚きを覚えた。

◇例えば「ウイズ・ザ・ヒットQ」も「サタデー・ウイズ・シネマ」のコーナーにしても、今と昔、つまり「昔のネタを今聞くこと・思い出すことの意味」、それをうまく焦点化させているところがある。軽妙な人畜無害な軽さの向こう側に、よく考えるとかなり深くて重いことが入り込んでいて、自分なりにその部分を深めて聞くことが出来るようになっているのでいい作りになっていると思う。

◇小堺さんはいつもゲストを招いてお話を伺うようなシチュエーションでやっているように思うが、実は人の話を聞くのが下手だという印象がある。奥ゆかしいところがあって、とてもいい形で対応しているように見えるが、「芸人である」ということも含めて、物凄くプライドが高いし自分にすごく自信を持ってもいるから時々ゲストの話を聞いているうちに「自分の自意識みたいなものが凄く出ているな」という瞬間がよく訪れている。例えば誰かの話を聞いてるときにその相手が面白いことをした時の突っ込みとか受けを担当するときにその悔しさが結構目立つところがあってちょっと辛くなる瞬間がある。

◇CDの購入券があたる聴取者参加のクイズで(スタジオから)「CDは何を買いますか?」と聞いたら、クイズ参加者がCDのことを“ひじき”と聞き違えて可笑しかったところがあった。そこで(小堺さんは)上手にフォローして、きつい口調でなく「自分の言い方がちょっと良くなかったですね。CDのことですよ。ひじきも美味しいですけどね。」とかいって応接をしていた。下手な言い方をしたらすごく傷ついちゃうところを相手のことをすごく思いやっていて優しい人だなと感じた。

◇1つだけ注文をつけるとすると、エネルギーの中継がありましたね。中継は全体の番組構成を立体化する意味で非常に適切なことだと思いますが、若干情報不足というか…中継のテーマは目黒川でしたね。例えば、目黒の駅から下りて行くと行人坂というのがあって、下っていくと太鼓橋という橋がある。安藤広重の名画「太鼓橋夕陽の丘」はこの橋を描いたものです。個人的な好みがあるかもしれないがもうちょっと情報の量があるとさらに立体感が増したかなと思った。

◇いろんな情報があってみんな面白く聴いた。「十五夜というのはお団子を15個用意しなくちゃならない」ということとか、月の豆知識で「カタツムリは満月の日に東を向いて動く」とか。全体的にいろんなところにちりばめられた情報が楽しめた。

(TBSラジオ番組審議会事務局)