インタビュー
インタビュートップへ山本裕典さん(谷村裕樹役)
出演が決まったときの感想を教えてください。
今まで自分が携わってきた作品にはない大人のラブストーリーで、共演させていただく皆さんはとても自然な素晴らしい演技をする方ばかりで、自分にとって新たな挑戦になると思いました。ぼくはこれまで、オーバーアクションの芝居を得意としてきて、こういう自然な芝居はあまりなかったので、世界観を崩さないようにしながらも、自分の持ち味をうまく織り交ぜていけたらと思っています。
ぼくは、主人公の波留さんをあまり良く思っていない役柄ですけれど、見ている方は波留さんを「頑張って!」と応援したくなります。金曜よる10時に温かい時間を見ている人に届けられたらいいなと思っています。
レギュラーでは初のスーツの役柄と聞きましたが
そうなんです。最初は、ふだん着る機会もありませんし、ずっとスーツを着ているのがイヤだったんです。でも、ずっとスーツで撮影していると「これがぼくのユニフォームなんだ」と思えるようになってきました。1話ではまだ、肩に力が入っていたのですが、2話になってやっと着慣れてきて、自分で言うのも何ですけれど、様になってきて、皆さんに新しい自分を見せられるんじゃないかと思っています(笑)。
演じていらっしゃる裕樹さんは、どんな男性ですか?
父親が早くに亡くなっていることもあり、人一倍責任感が強くて、谷村家では一番年下なのに、男は自分ひとりですから父親のような気持ちで「俺がしっかりしなきゃ」と考えているんです。よくお父さんが「うちの娘はやらん!」というのと近いんだと思いますね。ぼくにも姉がいるので、裕樹の気持ちはよく分かります。姉が結婚したとき、祝福が9割、残りの1割は、だんなさんのことは信じていますけれど「本当にこの人でいいのか、もし姉を悲しませたら許さないからな」という気持ちはありましたね。
もし、身近な大切な人が、山本さんのことを忘れてしまったらどうしますか?
すごく深刻に考えると思います。生活の軸になると思います。現に、谷村家もお姉さんが軸になって、食事の会話、朝昼晩とその話になっています。
ぼくがもし結婚していて、奥さんに忘れられて拒絶されてしまったら、あきらめてしまって波留さんのように前向きにアプローチ出来ないかもしれません。
ぼくにはそんな懐の広さもありませんし、そこまで大切に出来る人がまだいないので、何とも言えないですけれど…。
裕樹さんは、恋人はいますが結婚をしたくないようですが…
ぼくも以前は、結婚願望がとても強かったんです。でも今は、そこまで拘ることもなくなっています。たぶん仕事やほかのことが充実していて、自分がそういう環境にいないということなのかも知れません。裕樹も努力のベクトルが恋愛に向いていないんだと思いますが、悪気はないとはいえお姉さんのことばかりで、彼女からしたら本当に不満だらけでしょうね。でもそれはとても酷なことで、タイミングを逃したりすると、はっと気づいたときには大切な人がいなくなってしまっていることはあると思います。でも、いいご縁があれば結婚したいかも知れません(笑)。最近、ぼくは用事がなければ家にいることが多いのですが、リビングで一人ぽつんと、人目を気にしない格好で掃除をして、洗濯物をたたみ、お皿を洗っていると、そんな自分が切なくなるときがあります(笑)。
共演者の皆さんとの雰囲気はいかがですか?
自分がこんなにガチガチになっている現場は、デビュー作以来です(笑)。本当にまわりの皆さんが素晴らしくて、カメラの前に立つとまるで初心者のように緊張してしまっている自分がいて、ある意味、フレッシュな気持ちでやっています。
お母さん役の真野響子さんがムードメーカーで、的確にズバズバといろんなことを指摘してくださるのですが、その真剣な流れのまま面白いことをおっしゃるので、笑顔が絶えません。和久井さんと竹野内さんは、とてもシャイな方で、ぼくなんかが言うのも失礼ですけれど、とてもかわいいんです。時折、おちゃめなことをやろうとなさるんですが、最後までやりきれずに、照れ笑いする顔がそれはそれはステキでかわいいです。
ご覧の皆さまにメッセージをお願いします。
ある家庭、ある夫婦の生活を切り取った、自然な空間が流れるドラマです。登場人物が前向きで温かくて優しい人たちなので、それがドラマ全体の雰囲気に繋がっていると思います。結婚している大人の方も、ぼくと同世代の方も、1話1話、胸が温かくなる作品だと思うので、毎回見逃さず、金曜日には家に帰って、全話通して一つのラブストーリーを堪能していただければと思います。
インタビュートップへ