
戦争が終わってから始まった悲劇があった──
松山ケンイチがTBSドラマ初主演!!
二階堂ふみら豪華キャストの共演で描く
満州難民収容所の孤児たちの切ない“命”の物語
TBSでは来る8月25日(月)に松山ケンイチ主演、二階堂ふみ、宝田明、深田恭子、椎名桔平らの共演で『テレビ未来遺産“終戦69年”ドラマ特別企画 遠い約束〜星になったこどもたち〜』をお送りします。
戦争が終わってから始まった悲劇……それは、広島原爆の犠牲者数を超える24万5000人もの命が散った満州での出来事でした。難民収容所で、氷点下20度という極寒の中、頼る親もなく食べるものもなく、肩を寄せ合って一所懸命に生きた子供たち。もうひとつの「火垂るの墓」とも言える、事実に基づいた、涙なくしては見られない、戦時下の子供たちと、それを見守る大人たちの“命”の物語です。
ドラマの原作は、戦後から69年が経ち、実体験として“戦争”を語れる人たちがどんどん少なくなっている中、自らの戦争体験を絵本や小説として執筆されている増田昭一さんの『満州の星くずと散った子供たちの遺書』『戦場のサブちゃんとゴン』『約束』(すべて夢工房 刊)。中学を卒業後、両親と共に満州へ渡り、そこで衛生兵として従軍した増田さんは、敗戦後、母と共に新京の難民収容所で暮らしていました。帰国後は教員となり、昭和60年に退職したことをきっかけに、自らの実体験に基づき、収容所で子供たちと一緒に過ごした数々の思い出を絵本や小説として出版。また、戦時下の痛切な想いを後世に残そうと、故郷の神奈川県小田原市を中心に、絵本の読みきかせなどを通じて、語り継ぐ活動もされています。
ドラマの主人公、関東軍の中尉・戸田英一を演じるのは、2001年のデビュー以来、数々の映画やドラマなど話題作の主演を務めた松山ケンイチ。ヒロインの開拓団の小学校教師・水野有希子役には、映画界で数々の受賞歴を持ち今、注目を集めている二階堂ふみ。収容所で英一が出会う子供たちには、人気CMの出演から子役ブームを巻き起こした加藤清史郎のほか、数々の話題作に出演している山田望叶、五十嵐陽向ら。また、現代の英一に、実際にご本人も満州での体験を語り継いでいるという宝田明ほか、英一の父親役に椎名桔平をキャスティング。そのほか深田恭子、前田吟、笹野高史、柄本時生など、豪華俳優陣がしっかりと脇を固めます。
ドラマの冒頭部分では松山ケンイチ本人が、中国の長安を訪れ、当時を知る貴重な証言者たちに話を聞くドキュメンタリーも合わせてご覧いただく予定です。
食べものがあふれ、携帯電話やゲームなどの娯楽に囲まれ“飢え”や“我慢”とはほど遠い生活をしている現代の子供たち、そしてその親御さんに、戦争が終わってから始まった悲劇があったという教科書にはない歴史の1ページを伝えるべく、切なく儚い“命”の物語を『テレビ未来遺産』としてお送りします。ぜひご期待ください。
1945年(昭和20年)7月──
戦況は悪化を極め、開拓団に入れば軍隊に取られないと言われていた民間人も軍に徴兵され、それぞれの開拓団には多くの女性と子供たちが残されていた。日本軍は防衛線を南下させる作戦に方針転換したが、開拓民も一緒に避難を始めれば、作戦がソ連に知られてしまうことを恐れ、彼らには状況を知らせることはしなかった。
8月9日──
広島に続き長崎にも原子爆弾が落とされたのと同じ日に、ソ連軍が国境を越え、満州へ侵攻を開始。開拓民たちは避難を余儀なくされた。
戸田英一(松山ケンイチ)たちが必死でソ連軍と戦っている頃、三江省にある静岡村開拓団の水野有希子(二階堂ふみ)と母・有枝(伊藤かずえ)、弟・勝(二宮輝生)、妹・かよ(矢崎由紗)は着の身着のまま他の村民たちと駅へと急いだ。途中、有希子の生徒・佐竹三郎(加藤清史郎)と再会を果たすが、三郎の母は爆撃で既に命を落としていた。父を兵隊に取られ、ひとりぼっちの三郎は有希子たちと行動を共にする。
がしかし、列車は開拓民たちの前を通り過ぎていく。置き去りにされた有希子たちは、満州の首都・新京まで、およそ600キロの道のりを歩くしかなかったが、その道のりは苦難の連続だった。当時、日本人が匪賊と呼んだ現地の人々が襲って来たり、ソ連軍の攻撃を受けたり、多くのものが道中で命を落とした……。
8月15日、終戦──
日本は終戦を迎えたが、満州ではなおも戦いが繰り広げられ、爆撃を受け、倒れた英一が左腕の激痛と共に目覚めたとき、あたりには誰もいなかった。それから、やっとの思いで新京の関東軍司令部まで辿り着いた英一だが、そこは関東軍が去った後で、そこで初めて日本が負けたことを知る。
新京の街を彷徨い、“日本鬼子(リーベンクイズ)”と呼ばれ、満人から殴る蹴るの暴行を受けた英一が再び目覚めたのは、新京の中心地、日本人居住区にある小学校校舎だった。
「満州に行けば土地が手に入る」「豊かな人生が待っている」
王道楽土、夢と憧れを抱いて満州へと渡った日本人たちの末路とは?
そして英一と、子供たちの運命は!?
歴史の中に埋もれていた、敗戦後の辛い時代を懸命に生きた日本人の姿が蘇る……。
松山ケンイチさん
この作品は、平和の中に生きている僕たちに“この時代”を忘れないということが、どんな豊かさよりも尊いものだと教えてくれます。
二階堂ふみのさん
間もなく戦後70年。絶対に繰り返してはならない、受け継いでいかなくてはいけない、そういう気持ちで現場に参加させて頂いています。
プロデューサー鈴木早苗
終戦から69年の今年、違った目線の終戦ドラマが作れないかと考えていた時に、増田昭一さんの原作に出会いました。
そこには満州の収容所での子ども達の様子が、時にはいきいきと、時には想像を絶する厳しさで描かれており、是非映像化し次世代に伝えたいと思いました。
色々な資料を元に、脚本の永田優子さんとオリジナルで子ども達と深く関わる大人のキャストを加え、松山ケンイチさんと二階堂ふみさんという実力派俳優にその役をやっていただけることになりました。
加藤清史郎くんを初めとする名子役たちの切ない芝居に涙したあとに“戦争”について改めて考え、感じていただければと思います。
戸田英一…松山ケンイチ
水野有希子…二階堂ふみ
○
佐竹三郎…加藤清史郎
田中さとみ…山田望叶
中村竜也…高澤父母道
上田豊…森遥野
松原友之・旬…五十嵐陽向
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松原喜代美…深田恭子
○
水野有枝…伊藤かずえ
中山勇…柄本時生
○
松原友之…前田吟
山崎正治…笹野高史
○
戸田英一…宝田明(特別出演)
戸田英朗…椎名桔平(友情出演)
製作著作:
TBSテレビ
原作:
増田昭一
「満州の星くずと散った子供たちの遺書」
「戦場のサブちゃんとゴン」
「約束」
(夢工房刊)
脚本:
永田優子
監修:
加藤聖文
総合プロデューサー:
戸田郁夫
那須田淳
プロデューサー:
鈴木早苗
平田さおり
演出:
土井裕泰