04年6月、定例記者会見の概要について


6月30日(水)、TBS放送センターの大会議室において、定例の井上社長記者会見が行われました。概要は以下の通りです。

2004年7月2日
TBS総務局広報部

◆ TBSラジオでの個人情報流出について(TBS R&C清水社長)
6月27日(日)、「伊集院光 日曜日の秘密基地」での視聴者参加クイズ企画において、携帯電話で参加した聴取者(63人分)の一部の個人情報が流失してしまった。日頃ラジオメディアは聴取者と放送局の信頼関係の上に成り立っていると常々言ってきた私としては、聴取者の皆さんと出演者の方々にご迷惑をおかけした事をお詫び申し上げます。
原因は当社のモバイルシステムの不具合によるものだ。今後、情報セキュリティの体制強化を一層はかり、再発防止に努めたい。

◆ 株主総会を終え、新体制の抱負について(以下、井上社長)
株主総会は各議案を承認いただいて、滞りなく終了した。
10月1日発足予定の新会社は、社名を「株式会社TBSテレビ」とする予定だ。これに向けて、全体の総括を若林副社長に、現業の統括を城所常務にお願いし、それに4本部長体制のもとでやっていこうと考えている。
ラジオに負けないでテレビも一体化することによって、より効率よくやって行きたい。人員は分社採用の人を含め1000人ぐらいの規模になりそうだ。
テレビ免許と著作権は本社が持つ。各部門を統括する責任者は本社に残るが、現業部門は委託を受ける形で新会社でやることになる。
「強力なソフトを作れる集団を作ろう」が合言葉で、とにかく話題になる強い番組を作るよう希望している。

◆ プロ野球界の動きについて
近鉄とオリックスの合併については、プロ野球機構とかパリーグなりと近鉄、オリックスとの問題で、私どもは特にコメントする立場にはないと思っている。1リーグ制についても、プロ野球の発展にどちらがいいのかを議論し、その上でのことだと思っている。プロ野球は今の日本の中で、最もポピュラーな、皆に見てもらえるソフトでもある。このソフトを大事にし、より発展していく議論には参加するが予断を持って参加するわけではない。

横浜ベイスターズは、社員の一つの求心力として着実に根をおろしている。プロ野球は相変わらず強力なソフトの一つだと思う。この2年、最下位で期待しただけの成果は上がっていなかったが、今年のようにある程度上位に付いてきてくれれば、ベイスターズをもっている価値があると思っている。とにかく、まず勝ってもらうことにつきる。
ベイスターズの合併についてはオーナーとの間でも話が出たことはない。

巨人戦のレーティングが下がって一桁が続いているのが気になる。


◆ NTVの「視聴率問題への答申」について
視聴率は傾向値で絶対視することは間違いだし、視聴の質は測れないのではないかと思う。満足度もデータを取って数表化するのは難しいと思う。視聴率は一つの指標だ。指標を見ながら自分達が放送局として恥じない番組をちゃんとやっていけばいい。テレビは健全な娯楽を提供していければいいと思っている。


◆ テレビ朝日「藤井議員問題」のBRC勧告について
BRCが放送局に対して厳正な判断をしていくということが信頼を確保していく上で非常に重要なことだと思っている。権力の介入を防ぐためにもBRCがきちっとした対応をとることはいいことだ。この件で総務省が比較的強い発言をしたのは、個人的にはちょっと異例かなという気がした。
BRCに頼ることなく我々自身が自主的にきちっと判断して、こうしたことが起きない努力を積み重ねて、公平公正、事実を曲げないということをちゃんとやっていくしかない。それ以外に我々放送局は信頼をつなぎとめる方法はないと思っている。

以上