2003年度決算説明会で、井上社長が「経営戦略と新会社」について語る。


5月24日(月)、全日空ホテルにおいて、2003年度決算説明会が行われました。この席で、井上社長が「当面の経営戦略と新会社」について説明を行いました。概要は以下の通りです。

2004年5月25日
TBS総務局広報部

TBS出席者:井上社長、財津常務、城所常務
参加者:約100名


◆ 分社体制の総括と新会社
これまでの分社体制は4年ほどやってきた。ラジオは増収増益、聴取率も17期連続トップという輝かしい成果を上げ、着実に分社のメリットが出ている。テレビの3分社は、コスト意識や経営マインドは浸透してきた。私どもとしてはそれなりの成果があったと思っている。
しかし、番組の活性化は残念ながら視聴率から見てもいまひとつであった。組織が小さくなり組織防衛に動いてしまった。

新会社はテレビ3分社を統合して編成、営業、事業、報道、技術、といった番組以外の実務も担当し、効率的で一体感をもった番組制作が目的だ。
テレビという一つの単位を効率的に運営した方がいいということもあり、今年の秋から、一つの大きなテレビの制作部門に一体化することにした。


◆ 番組活性化へのロードマップ
火曜・水曜のゴールデンタイム枠が苦戦しているが、4月に編成した「水曜プレミア」がいまのところ、まずまずのスタートとなっている。そんな成果があって4月のG帯の視聴率は月間トップ、5月23日の通算でも、フジテレビと同率でトップ取っている。昨年に比べると視聴率は回復してきている。
しかし、朝昼のレーティングが悪くて、全日の視聴率が低迷している。現在、鋭意てこ入れをしている最中だ。


◆ 人材の確保と制度改革
2011年にはデジタル放送の多チャンネル時代に入るが、それにふさわしい人材を開発、確保しなければならない。
社員が確実に減っている。良質なコンテンツを制作していくためにも、できれば社員数を1300人台までもっていきたいと思っている。主として制作力強化を考えている。そのためには人事制度等の見直しを図っていかなければならない。

年金制度の見直しも検討中だが、役員の退職慰労金を廃止することを株主総会に提案する。


◆中期経営計画
地上デジタル時代にあってJNN全体の経営体質を強め、次世代ビジネスモデルを確立したい。
TBSとしては連結営業キャッシュフローを増大させて、2008年度で300億円を達成できるようにしたい。
また、TBSブランディングの推進策としては、昨年、「さとうきび畑の唄」「初蕾」といった大型プロジェクトを次々に打ち出すなど、感動を与え信頼される番組、情報を放送してきたが今後も続けて行きたい。

まずは番組が強くならなければならない。JNN系列全体としてデジタル化を達成し強いネットワークを持ち新しいデジタル化時代に入って行きたい。

以上