地上デジタル放送開始へ向け、火入れ式


12月1日(月)午前9時から、放送センター・3階マスターにて、地上デジタル・マスターの火入れ式が行なわれました。以下、井上社長の挨拶です。

2003年12月1日
TBS総務局広報部

■ ただ今、地上デジタル放送設備に火を入れ、午前11時からの放送開始に向けた準備がすべて整いました。日本電気様、松下電器産業様、ソニーマーケティング様などメーカー各社のご協力に心から感謝申し上げますとともに、技術局はじめ社内の関係各部署の努力を多としたいと思います。

■ 地上波のデジタル化を国策として推し進めることが固まった今から5年前、率直に言って私共は、「うまく行くのだろうか」と疑問を持たなかったわけではありません。1億2000万の視聴者に毎日ご覧いただいている地上波のデジタル化は、BS、CSなどニューメディアの立ち上げにはない難しさがあるなと感じたからです。

■ 確かに、アナログ周波数変更対策はまだまだ長期間掛かりそうですし、ここへきて新たな課題も出てきていると聞いております。しかしこうして無事に放送開始を迎えられたことは、何より喜ばしいことで、ホッとしております。

■ 今後は、2011年のアナログ放送終了までに1億台以上のアナログテレビをすべてデジタルに買い換えていただけるよう、デジタルハイビジョンやデータ放送など、デジタルならではの魅力に溢れた放送を送り届けて行くことが何より重要ですので、「デジタル6チャンネルはとりわけ見ごたえがある」と評価していただけるよう、編成はじめ全社を挙げて取り組んでください。

■ 電器店をのぞいてみますと、プラズマや液晶などの薄型ディスプレイを持つテレビが並び、中にはインターネット接続機能や蓄積型などを売り物にするものもあって、地上波のデジタル化と時を同じくして受信機革新も起こりつつあると実感させられます。デジタル化とは、まさにこうした変化を必然的に招くものなのだと思います。

■ そうした時代、TBSにとってはBS−i、C−TBSを加えたデジタル三波を機動的に運営していくことが重要になりますし、また、効率的なデジタル対応投資などJNN系列を挙げての取り組みもますます重要になっていきます。

■ 高画質、高音質、双方向などデジタルの機能は素晴らしいものがありますが、良い番組がなくては宝の持ち腐れになりかねません。
なによりも視聴者のニーズに応える良い番組づくり、正確な情報を伝えていくことが大切であると思っています。

■ 地上デジタルのスタートという大きな節目に当たって、改めて社内一丸となった前向きな取り組みをお願いするとともに、最後に、ご協力いただいた社外の各方面に重ねて御礼申し上げます。   (了)