2002年3月期中間決算説明会を開催




2001年12月3日
TBS総務局広報部

12月3日 機関投資家、アナリスト向けの2002年3月期中間決算説明会をTBS放送センターにて開催しました。130人以上が出席しました。最初に池田洋常務が中間決算のポイントを説明し、その後砂原幸雄社長が現状と展望について説明しました。その要旨をお伝えします。

 中間決算はほぼ計画どおりですが、増収・減益という残念な結果に終わりました。秋口以降CM市場が急激に冷え込んでおり、「制作コストの構造改革」に全力をあげて取り組みます。上期はゴールデン帯で2位を確保するなど、上位3社拮抗の状況にもっていけたと思います。年末・年始には強力なラインナップを用意しており、中だるみの視聴率を向上させ、ゴールデン帯、プライム帯での年間2位を確保し、来期以降はさらに上を狙っていきたいと思います。
 深刻な不況の影響で下期はスポット広告収入が前年同期比で15%程度落ち込むものと覚悟しております。従って下期や来期は制作費の思い切った削減と視聴率アップの両立という困難な課題に挑まなければなりません。番組制作工程の見直し、受発注のあり方の再検討、組織体制や業務遂行方法の再検討など、低コスト構造を定着させたいと考えています。また設備投資計画に関しても内容や時期を慎重に考慮しながら実施していきます。
 BS−iの上期の赤字は45億円で、持分法損失として10億円を計上しています。この赤字は当初計画の範囲内です。不況の影響もあってBSのCM収入は期待したほど伸びていませんので、番組面で地上波との協力を積極的に行なうなどコスト削減に全力をあげてもらいます。BSデジタル放送は地上波デジタルに向けて先駆的な意味を持つとの位置付けは変えておらず、受信機普及が進めばBSデジタルで最強の局になると確信しています。
 放送センターに隣接する社有地再開発につきましては、昨年末から三井不動産、久米設計とともに基本計画を詰める作業を続けてきました。1万坪の敷地にオフィスビルや放送のソフト展開の場所となる文化施設、住宅を建てる計画で、それらの建物の規模や仕様をどうするか、配置をどうするかをおおむね纏め上げたところです。今後は基本設計と並行して総工費や着工時期、資金調達についての検討に入ります.来年早々には東京都の環境アセスメント関係の届け出ができるのではないかと考えています。ただ昨今の経済情勢の変化は激しいものがありますので、計画は粛々と進める一方で、最後の決断は柔軟に行なう考えです。
 フジテレビ、テレビ朝日と協力して取り組むブロードバンド・サービス会社に関しましては来年1月頃に企画会社を立ち上げる方向で話を最終的に詰めているところです。
 経済の失速は予想を上回って進行していますが、環境の変化を見極めて大きく舵を取っていくことが経営の責任だと思います。私どもの自社制作比率の高さは放送通信融合時代に一つの強みになると思いますが、それが高コスト構造に結びつかないように大胆な見直しを進め、視聴率の好成績が収益に結びつくように努めて参ります。


(主な質疑応答)

Q.「制作コストの構造改革」とは
A.あまりにも映像主義に陥っていないか、また収録が終わって、番組の編集作業するにあたり多大な費用をかけ過ぎていないかをチェックするなど、制作工程や作業工程を見直していきます。台本、出演者の費用など番組制作上で必要なものには従来通り投入します。

Q.下期の収入見通し
A.スポットは前年比で85%、タイムはレギュラー番組は完売しているが、フィギュアスケート世界選手権など単発のセールスがあります。前年比で1.6%の伸びを予想していますが、予算比では95%から97%になりそうです。


問合せ先
TBS広報部 齋藤
電話03−5571−2260