「イタリア・ローマ大学」のオレフィッチ考古学博士は最大と思われるピラミッドの本格的な発掘を始めました。
2009年8月、本格的な発掘開始から7年目にして今まで目にした事のない遺構に到達しました。
イタリア・ローマ大学・考古学教授
南米プレコロンブス期研究センター所長(在イタリア) すでに50年以上古代の南米文化を研究し続けている考古学界の第1人者。
その範囲は、アマゾン流域からアンデス山脈、そして太平洋岸 文明にまで至る。 特にアンデス山脈の世界最高峰の湖チチカカ湖湖畔の遺跡、 太陽の門などで知られるティワナク文明と、ナスカ文明の研究家として知られる。
博士は、現地に溶け込み、徹底したフィール ド調査を大切にすることで評価されている。
「古代現地人に扮した教授」(アマゾンにて)
ピラミッドの、基壇の部分を掘り進めていくと、ピラミッドの床下から、 彩色土器が無数に出土しました。
その中に、地上絵に描かれている動物と同じ形の土器が発見されたのです。
オルカ(シャチ)です。
ナスカは海岸から70キロ内陸部にありますが、ナスカの人々はシャチを神の一つとして崇めているのです。さらに主食に海の産物が多いのです。
内陸部の文明なのになぜ海との関係が深いのでしょうか?
オレフィッチ博士はある仮説を立てました。
また、出土物から年代測定が行われた結果、地上絵より、ピラミッドのほうが先に造られていたことが分かりました。
実はこの年代差が重要な意味を持っていたのです。
発掘には最新の科学機器が導入されました。
ピラミッドがあまりにも巨大なため、磁気を使った探査機を使い、かつて地質の変化した場所を確認しながら発掘を行なうという計画です。
神殿の中心にあるかもしれない神官などの墓、あるいはピラミッドが放棄された理由となったかもしれない痕跡を発見できる可能性が高まります。
今年8月、探査機は地中に異様な影を映し出しました。そこから出土したものとは…
それは見事な正方形にかたどられた墓...
墓から出土した5つの鳥の頭蓋骨。
一体これは何なのか?
次に見つかったのは女性の頭蓋骨。
普通、戦争で戦った敵の頭蓋骨とされるものだが、女性ばかりが出土するのは一体なぜなのか?
カメラは発掘の一部始終を克明に記録していきます。
…さらに墓を掘り進むと、1.2mの空洞があり、布に手厚くくるまれたものが…
青い化粧のほどこされた少女のミイラ。
果たして彼女の正体とは…?