う~ん、これは実験をしないとはっきりしたことは言えないけど、この前帰ってきたスペースシャトル「ディスカバリー号」ではそういう実験もしていたはずですよ。
でね、まず茎のことから言ってしまうと、この前の台風のとき、僕の家のコスモスが風で倒れちゃったの。で、その後、お日様に向かって伸びはじめたんだよね。っていうのは、ひまわりの観察などでもわかるように、お日様のある方へある方へ伸びて行くの。
じゃあ根っこはどうなのかというと、大きく分けて伸び方が2種類あるんです。
タンポポのように、真下に長~くまっすぐ伸びていくものと、イネのように細かく四方八方に伸びていくものの2つ。
でね、タンポポのような植物の根っこは宇宙空間でもまっすぐ伸びるかというと、それはやっぱり宇宙には重力がないので、下というよりも、水分のある方へ進んだりして、まっすぐには伸びていかないと思います。
それから、イネのように、細かい根っこが髪の毛のようにパーッと伸びるようなものは、下に向かって広がって・・・いわゆる放射状に伸びていくと思います。
で、根っこというのは、水分とか養分を吸い上げるだけじゃなくて、植物を倒れないように支えるという役目もあるんだよ。ところが宇宙空間では、無重力・・・といっても実際にはわずかにあるので「微少重力(びしょうじゅうりょく)」って言うんだけどね、でも無重力に等しいぐらい少ないから、根っこが植物を支えなくてもよくなるんだよ。そうすると、開放感にひたって自由自在に伸びるんじゃないかと思います。
でも、宇宙空間での実験は、最近流行っているようなバイオテクノロジーの実験みたいに、水耕栽培など、せまい空間でやるので、自由自在に伸びるといっても、ある程度の限界があるとは思うんだけどね。
五島プラネタリウム・国司 真 先生
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