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おばけは何で「うらめしやー」っていうの?
(小2・おんな)
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「うらめしや」って言葉はね、「恨む」とか「恨み」っていう意味なんです。「恨む(うらむ)」っていうのは、例えば自分のおやつを勝手に食べられちゃって「私のおやつだったのに、勝手にとっちゃったから恨んでやる」とか言ったりするよね。
つまり、自分にとってあまりいい気持ちのしない事を誰かにされた時に、その相手をうらんだりして、そういうときに使う言葉なんです。で、「うらめしや」というのは、その「恨む」からきたんですよ。
ということは、お化けや幽霊は、何か誰かに恨みがあるんでしょうね。
例えば日本の怪談にでてくる昔のお化けの話なんか見ると、化けて出てくるのは、自分の生きている時に何か嫌な事をされて、すごく悲しい思いをしていたり、すごく辛い思いをしていたりする人たちだよね。
その人達が嫌なことをされた人たちの所に出ていって「あなたのことまだ恨んでいるのよ」といって「うらめしや」って言います。そういえば外国のお化け話の中には、あまり「うらめしや」って出てくるお化けがいないよね。
でも、日本のお化けの場合には恨みを持って出てくるお話がとっても多かったのです。それでお化けや幽霊というと「うらめしや」って出てくると覚えていたのかもね。ですから、「うらめしや」の言葉の意味が「恨む」や「恨み」という言葉から来ていると覚えていると良いかもしれないね。
エッセイスト・神津 十月 先生
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