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広島市の小高い丘の上に日米共同の研究機関、放射線影響研究所がある。福島の第一原発事故以来、この研究所はにわかに注目されるようになった。
人類史上、初めての原爆投下が人体にどのような影響を与えたのか、日米の研究者がこの研究所で調査を重ねてきた。研究所の前身はABCC(原爆傷害調査委員会)で、アメリカが設立したものだ。
その歴史を探っていくと、研究対象は外部被ばくのみで、「黒い雨」による内部被ばくは対象からはずされていた。
福島の原発事故で今最も懸念されるのがこの内部被ばく問題で、長い歴史を持つ放射線影響研究所は変革を迫られている。