2012年4月23日スタート月曜深夜0時20分放送
私、石崎浩見が日々コツコツと研究しているこの素晴らしい研究内容を、今回特別に視聴者のみなさんだけにコッソリお見せするこのコーナー。
日々の役に立つものから、かなりマニアックなものまであるから、見逃すんじゃないぞ!
視聴者諸君および霧ヶ峰君、私の研究部屋へようこそ。
早速、今回も私の素晴らしい研究内容をお届けしよう!
ホラーやミステリーに欠かせない小道具に 血のり がある!
私は授業の合間、暇さえあれば血のりを作っているのだが、今回は特別、
諸君に “理科室でできる化学反応を利用した血のりの作り方“ を紹介しよう。
まず 塩化鉄の水溶液 を用意する。
これを チオシアン酸カリウム水溶液 の中に入れると、血赤色になる。
これにとろみを出すため 洗濯のり を加えると…
なんと リアルな血のり ができるのだ!
これが見た目は血以外の何ものでもない。
諸君、血のりが必要なときは、お手軽で簡単なこの方法で、
是非作ってみてくれたまえ!
さらにこの水溶液を 水酸化ナトリウム水溶液 に入れると、
今度は 黄色 になるのだ!
塩化鉄の水溶液は、化学反応によって様々な色に変化することができる。
ちなみにこの化学反応を解説すると…
塩化鉄水溶液 Fe3+ を チオシアン酸カリウム水溶液 KSCN の中へ入れたときに 錯イオン [FeSCN]2+ が発生する。
この [FeSCN]2+ が血赤色をしているのだ。
チオシアン酸は強酸なので、これはある意味強酸の塩とも解釈できる。
そして 水酸化ナトリウム NaOH は強塩基。
よって SCN- と Na+ が優先的に結びつくことが原因で Fe3+ が遊離する。
そのためイオンの黄色が見られるというわけだ。
どうだ、アホの霧ヶ峰君にはまったく理解できないだろう?
エヘヘ。何のことやらさっぱり…
つづく…