放送内容
オーストリアのザルツブルク歴史地区は、アルプスの麓に広がる壮麗な世界遺産。「白い黄金」と呼ばれた塩の交易で富を得た大司教たちがイタリア建築に魅了され、大聖堂などのバロック建築を築いたことで、「北のローマ」と称される街並みが誕生した。この町に生まれたのが、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト。その生誕地であることも、世界遺産登録理由のひとつと深く結びついている。
モーツァルトの生誕地
1756年に生まれた生家には、今も幼少期のバイオリンが遺されている。大司教に才能を認められたモーツァルトは、宮廷音楽家として大聖堂のオルガンを奏でた。街には現在もその任を継ぐ奏者がおり、世界中から若き学生や音楽家を惹きつけている。

白い黄金と「北のローマ」の繁栄
繁栄の礎は、近郊で採掘された「塩」である。かつて “白い黄金”と呼ばれた塩の交易で得た巨万の富が、この地の君主・大司教による都市整備を可能にした。イタリア建築に魅了された彼らが大聖堂や宮殿をバロック様式で築いたことで壮麗な街が誕生したのだ。

未来を見据えた教育
大司教の宮殿「レジデンツ」は、塩の交易で得た巨万の富によって建てられた。大司教に才能を認められたモーツァルトは7歳で演奏した部屋や、宮廷音楽家として演奏したといわれている部屋が残る。アルプスの自然と華やかな宮廷文化が、天才音楽家を育んだのである。
