放送内容
タイ東北部にある巨大な奇岩地帯「プー・プラバート」。人々から“聖なる山”と崇められるこの地は、時代を超えて、仏教の聖地として崇められてきた。注目すべきは、奇岩の周りを囲む石。「セーマ石」と呼ばれる、聖域の結界を示すこの石こそ、世界遺産登録の決め手なのだ。世界遺産に登録されたのは2024年。番組として初めての撮影を行った。
結界をつくるセーマ石
聖地プー・プラバートには、奇岩の周りを囲むように石がいくつも立てられている。これらは「セーマ石」と呼ばれ聖域の結界を示すものだ。岩を崇める土着の信仰があった地に仏教が伝わり、聖域を多数持つ聖地へと変貌。僧侶が集まるようになったと考えられている。
聖なる足跡と蓮の花
聖地となったゆえんがもう一つ。山の奥深くにあるブッダの足跡。“ブッダがこの地を訪れた”と伝えられ、人々に大切にされてきた。刻まれたのは仏教の聖なる花、蓮の花。蓮の花びら型をしたセーマ石も作られ、この地で続く人々の祈りの証を見ることができる。