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インタビュー
Q:グリーンランドといえばもうひとつ、温暖化現象が話題になっていますが、尾賀さんが現地で感じた事はありましたか?
A:そうですね。 話によると雪の降る季節が年々遅くなってきているようです。本来ならば僕たちが行った10月というのは、雪が積もり始める時期だと聞いていたのですが、実際に行ってみるとほとんど積もっていなくて…。犬ぞりに乗ったんですけど、雪のクッションがない分お尻とか痛かったですね。当然滑りも悪くて、途中で降りて押したりもしましたし。
もうひとつ、グリーンランドの北にカーナックという場所があるのですが、今回はそこで白熊の毛皮を着て、カヤックに乗って、銛を使って獲物を獲るという昔ながらのイヌイットの生活をしている人たちを撮影する予定でした。でも実際に行ってみると、彼らが毎年猟に出る場所まで氷が張っていなくて、猟ができない。そのため撮影が出来なかったんです。聞くと、ここ数年は氷が張らなくなっているのだとか…。
Q:イヌイットの人たちは温暖化についてどう思っているのでしょうか?
A:環境の異変が「温暖化」によるものかどうかはわからないようです。でも猟が出来なくなったり、動物がいなくなったりという事は現実問題起こっているので、何かが変わりつつあるというのは肌で感じていると思います。困ってはいたけれどある猟師は、「動物がいなくなれば、僕たちもそれに合わせて移動するだけだ」と言っていました。もともとイヌイットは狩猟民族で、動物を追い求めて移動してきたからなのでしょうか?  でもそれだけではない彼らのたくましさを感じましたね。もし地球になんらかの異変が起きても、彼らは生き抜いていくことができるのではないでしょうか。
今回、取材で感じたのは、彼らが自ら持つ「知恵」をとても有効に活用しているという事。最果ての地で生きる人間が持つ知恵、それは僕たちも学ぶべきだと思うし、もしかしたらその知恵を有効に働かせる事で地球環境の異変のひとつ、「温暖化」を乗り切るヒントが生まれるかもしれない。彼らの純粋で研ぎ澄まされた知恵を皆さんにも感じていただければと思います。
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