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ベストセラー作家、内田康夫の原作をドラマ化した旅情ミステリー『浅見光彦シリーズ』の33作目となるのは、光彦が置き薬で有名な“富山の薬売り”に纏わる連続殺人事件の謎に迫る『蜃気楼』。
シリーズ32作目より3代目浅見光彦を演じているのは速水もこみち。第一弾の『天河伝説殺人事件』(2013年2月25日放送)はご好評をいただいた。第2弾となる今回は、光彦が富山県・魚津から石川県・金沢、そして京都府・舞鶴、天橋立のある宮津と、北陸の日本海沿いから丹後への謎解きの旅となる。
ルポライターの浅見光彦が“富山売薬”の取材記事を書くために、浅見家を年に2度訪れている梶川尋助(山本圭)に弟子入りを願い出ることから物語は始まる。
“売薬”から「先用後利」という言葉が生まれた。それは、現金払いが主流だった薬を家庭に預け、使った分だけを後から貰う、いわばクレジットの先駆けともいえる商法だ。そんな歴史や、加賀友禅の雅の世界を盛り込みながら、北陸から京都への路を旅情感たっぷりに描く。光彦が相対する悲しい事件を通して「人の心の奥底へ」と旅をする極上のミステリーをご覧いただく。
なお、浅見光彦シリーズ11作目にも同タイトル『蜃気楼』(1998年)があり、浅見光彦役を辰巳琢郎が演じた。後に2代目・浅見光彦となる沢村一樹が、大学の教授・高津雅志(今作では葛山信吾)を演じ話題となった作品だ。※辰巳琢郎の「琢」は正式には、「豕」に点が付きます。
装い新たに、3代目・浅見光彦の速水もこもちが演じる『蜃気楼』。不可解な事件と共に描かれる、やりきれない悲劇の顛末にご期待ください。