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第42話 「裏切りの代償」
HONKY TONKに一人の客が現れる。 その男はホームレスの風貌で、片足を引きずり、右腕もだらりと下げたままの姿であったが、その眼光は鋭く、 その目でポールを見据えるのであった。対するポールも、その男の姿を食い入るように見つめ返すばかりだった。 暫くの後、男が 「…久しぶりだな、ポール…」 と語りかけた――。 東と名乗るその男は、ひとしきりポールと当たり障りのない昔話を交わした後、 「堺を見つけた」 と言うのだった。堺とは、どうやらポールと東の昔の仲間らしい。今は顔も変え、 名も石橋と変えて政治家として生きている、と東はポールに説明し 「例のブツも奴のところにある奴から奪い還したい。…手伝って、貰えるか?」 と言うのだった。そうして、即答は避けるポールに 「また来る。考えといてくれ」 と言い残し、東は店を去ってしまう…。そんな二人の様子を蛮と銀次 は、店の片隅からただ眺めるしかないのだった…。 |
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第41話 「さらば愛しき人よ」
「あ、見えた見えた!あそこに、何だか知らないけど国家機密を奪った悪い奴らがいるんだねっ!」 そう言いながら暗視モードでビデオカメラを撮影しているのは銀次であった。そのレンズの先には夜の海があり、そこに海底油田の海上 精油施設がそびえ立っている。そしてその施設にはマシンガンで武装した哨兵が多数警護にあたっていた。 奪還ターゲットの確認のために現地に赴いた奪還屋の二人だったが、その様子を見た蛮はこう言うのだった。 「こいつは、一端出直して作戦を練ったほうがよさそうだな…。」 そしてHONKY TONKに戻り、ヘヴンにビデオの映像を見せる二人。 「観ての通りだ、ヘヴン。こいつはちょっと厄介だぜ?」 と、ビデオの映像を観ていて、突然、ハッとなるヘヴン。そして、テープを巻き戻し、その画像を確認するとおもむろに立ち上がり、今回の依頼の キャンセルを二人に告げるのだった。 どういう事だと引き止める蛮を、バッグから取り出した札束で黙らせ、彼女は逃げるように店を出て行くのであった。 実は彼女は、ビデオ画像の中の兵士達の肩に見覚えのあるワシをかたどったマークを見つけていたのだった。そしてそれは、ヘヴンの昔 の恋人エイジを殺した一団のものと同じマークだったのだ。形状自在特殊軽合金の研究をしていたエイジは、その研究を強奪に来たワシの マークの一団の凶弾に命を落としていた。そして、今回奪われた国家機密とは、完成したその形状自在特殊軽合金のサンプルなのであった。 恋人の遺志を継ぐため、今回の奪還は自分で実行することを決意するヘヴン。そうして一人、敵地に乗り込むのであったが…。 |
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第40話 「逆襲の猿!」
その日は、山道をスバルで登っていくゲットバッカーズの面々の姿があった。マドカの別荘に招待され、そこに向かう所なのである。 今回はポールとヘヴンの都合がつかず、蛮と銀次、そして夏実の3人で行くことになったのだ。そうして道中の峠の茶店で、お昼を 食べることになった一同。 「ふぁ〜い!ほふぇんふぉうふぁ〜!」 スナック菓子を頬張りつつ歓声を上げる銀次。そして、夏実の作った弁当をひろげようとしたその時、開いていた車の窓から何者かが飛び込んでくる。 「きゃああ〜〜!!」 それは一匹のサルであった。そして、スナック菓子とお弁当を奪い、逃げ去ってしまう。 「待ってろ!ぜってーに奪り還す!」 怒り心頭の蛮と銀次は、サルの逃げて行った森の中を駆け抜ける。しかし、サルの被害に困った村人が設置したサル用の罠に、逆にサルに スナック菓子をオトリにされて掛かってしまうのであった。と、その二人の目の前にまた別のサルが現れる。 「…!テメェは…」 「…あの時の…」 なんとそのサルは、かつて温泉に指輪を奪還しにいった時に遭遇し、二人がコテンパンにやっつけられた、あのボスザルであった!!そうして結局、サル 達にまたやられてしまう二人であったが…。 |
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