過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

過去の放送内容

2019年8月4日放送

特集

新企画「この人が決めてます!」
回転ずしから物産展まで…アレを1人で決めてた!

ゲスト

森永卓郎さん、原 晋さん

番組内容

今回のテーマは「この人が決めてます!」
番組開始から15年、色んな儲かり会社を取材してきて、ふと、あることに気付いた!
それは…儲かってる会社の裏側にはどこも、ビシバシひとりで「決めてる人」がいるということ!
どれを売るのか?いくらで売るのか?どうやって売るのか?
その決め方にこそ、儲かる秘密があるはず!

そこで今回、全国の儲かり会社を調査したところ、いました、ガンガン決めちゃってる人が!
今日は儲かりの決定打を、バンバン決めちゃう30分です!

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テレビ初公開!くら寿司でネタの順番を決めるスゴい人!

まずは、全国に430店舗の儲かりチェーン、くら寿司の「この人が決めてます!」
やって来たのは…

「くら寿司の埼玉センター」

くら寿司全店のあることを決めている。
というのが、東日本業務部シニアマネージャーの薮内さん。
早速、薮内さんは何を決めているのかお聞きしました。

薮内さん:回転レーン上に並べるお寿司の順番を決めております。

お寿司の順番?
くら寿司のお寿司をよく見てみると…

番号が書いてあります!
1番、2番、3番…と、実は、くら寿司の回転レーンの上のお寿司は、全部、並ぶ順番がきっちり決まっているんです!

最後のお寿司は…140番!「肉厚とろ〆さば」

実は、「順番が決まっている」ということは、今まで極秘だったんだとか。

薮内さん:テレビでは見せたことない初公開のものなんですけれど…これが今の順番です。
スタッフ:めちゃくちゃ細かく書いてますね。

一番最初は「極みの熟成まぐろ」、その次は「あぶりチーズ豚カルビ」、で、「大葉真いか」…「トロサーモン」…「納豆」
「えんがわ」「えび」「鉄火巻き」と、ずらっと寿司ネタが書き込まれてますが、そもそも、なんでお寿司の順番を決める必要があるのでしょうか?

藪内さん:順番によっては、お客様の「ワクワク感」であったりとか、「楽しさ」「美味しさ」に影響しますので、もう非常に大事です。一番大事と言っても過言ではございません。回転寿司では命です。

薮内さんいわく、この順番が違うだけで、お寿司の売上げがガラッと違うんだとか!
まさに回転寿司にとっての生命線!

ところが以前のくら寿司では、この「順番」をそれぞれのお店の店員さんが、「経験」や「勘」で決めていました。
すると、ある問題が…

薮内さん:従業員さんの能力によってお寿司の流れる量が偏ってしまったり。例えば、お客様はマグロが食べたいと思っているのに流れてくるのは、違う商品ばっかりだったりとか、どうしてもロスの商品、廃棄が多くなってしまってたんです。

同じようなお寿司が続いてしまっては、お客さんに飽きられてしまうのはもちろん、1つのお寿司がどれくらいの間隔で出てくれば、食べてもらえるか、も問題。

例えば、一番人気のマグロは、140皿のうち、4ヵ所に配置。
これが一番お客さんに食べてもらえるんだとか。

スタッフ:この順番に並べると売れやすいとか、順番の王道ってあるんですか?
薮内さん:あります。ありますけど企業秘密です。

薮内さんは、お客さんのさまざまな心理を読んで、ベストの順番を決めているんです。
しかも…

スタッフ:順番ってずっと変わらずにやっているんですか?
薮内さん:1週間に1回変わります。

順番を決めてみたら、うまくいったり、いかなかったり、いろいろ変えてみてそのデータを集め、常に最善の順番を考えている薮内さん。

その結果、以前は10%以上あったレーンのお寿司の廃棄率が、3%にまで下がった!というからすごい!

今回、特別にその順番決めの現場を見せて頂くことに…
同席していたのは、オペレーション担当マネージャー溝川さんと数値管理担当マネージャー桝井さん。

藪内さん:前回、ウニの時って廃棄どれぐらいでした?
桝井さん:1日で平均一皿。
藪内さん:やっぱりそのくらい…今回23番に入れたいと思います。

ウニが23番に決定!
でも一体、なぜでしょうか?

藪内さん:廃棄データとどれだけ注文されたのかの注文データは頭に入っています。ここの順番にしたほうがいいという風に決めてます。
スタッフ:ウニは1日に出る量はどれくらい多いんですか?
藪内さん:非常に多いですね。大人気商品です。
スタッフ:なんで23番なんですか?
藪内さん:おすすめゾーンとして流しているところがありまして、よりレーンが豪華に見えるんです。

140個中の23番目は、そこに置けば、かなり売れるらしい。
しかもそれにつられて、その前後のお寿司も売れるという、まさに野球における4番打者のような位置。

長年のデータ研究で、こういったスペシャルゾーンが、いくつかあることが分かっているらしいのですが…

スタッフ:何個あるんですか?
藪内さん:ウン箇所あります。

今回、まずはウニを23番目に並べ、売れ行きデータを分析、改めて1週間後に再調整なんだとか。
かなり大変な作業です!

さて、そんなくら寿司は、こうして練りに練って決めた順番通りに、お寿司を並べるために、お店のシステムも新開発!
今回、これまた特別にテレビ初公開!

お店の厨房をのぞいてみると…

なにやら、モニター画面を見ている様子…

スタッフ:ちょっといいですか?どうやって順番通りに並べているんですか?
店員さん:モニターの通りです。商品の名前が書いてあるのでその通りに作っていくだけです。

そう、くら寿司では、それぞれのお皿についたセンサーで、どの皿が空いたかがリアルタイムに分かるんです。

そこで、厨房に空いたお皿が戻るタイミングで、どのお寿司を何個作ればいいか教えてくれるというわけ。

今は、肉厚とろ〆サバが2個足りない、とあるので、店員さんは、その通りに作る。
すると…。

店員さん:来ました、角曲がって来て。

ナイスタイミングで、肉厚とろ〆さばの順番のお皿が!

あとは、そこにお寿司を載せるだけ!

考え抜かれた順番通りにお寿司を並べているから、くら寿司は伸び続けているんですね。

くら寿司はお寿司の順番を決めてがっちり!


▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:108番たまご焼き、109番いなり、110番ハンバーグ、111番コーン…この組み合わせは?
辻広報宣伝マネージャー:このゾーンはお子様が好きなものが固まってます。
加藤さん:何で子供の好きなものをギュって固めるんですか?
辻広報宣伝マネージャー:目がいきやすいように。お子様が見られるゾーンというのを決めて、そこで集中的に流すとそこから取って頂けるんです。
加藤さん:なるほど。面白いですね。

ドン・キホーテで値段と品揃えを決める意外な人たち

続いては、全国に380店舗ある儲かりチェーン、ドン・キホーテの「この人が決めてます!」

やって来たのは、ドン・キホーテ新宿店。
ここで決めている人とは…。

村越店長:店長の村越と申します。

村越店長が何を決めてるんですか?

村越店長:私でなくて、それぞれ商品選定や価格設定などは、売り場の責任者が全て決めております。

普通のチェーン店は「何を売るか」、「いくらで売るか」は、本社が決めて、支店はその決定に従うことが多い。

でもドン・キホーテでは、本社でもなく、支店長さんでもなく、寝具売り場では…店員の藤田さんが!
食品売り場では…店員の東さんが!と、それぞれの売り場の店員さんが、「何を売るか」、「いくらで売るか」を決めているんです。実はこの「店員が決める」というのが、ドン・キホーテの儲かりの秘密。

化粧品売り場担当の角田さんが、これから商品の取引会社さんと商談とのこと。

取引会社さんからの売り込みは、リニューアルした5種類の香りの柔軟剤。

角田さん:ドンキとしては、圧縮陳列なので、売れ筋を2品番に絞ってもらって、分納で、初回10ケース・10ケースの、途中、プラス10ケース・10ケースで仕掛けましょう。

店員の角田さん、商談開始からわずか3分で、納品の数や日程を決めちゃいました!

続いては…
某メーカーのクレンジングオイルが余っているので、50ケース買って欲しいというお願いが…。

角田さん:原価いくらまで?
取引会社さん:285円。
角田さん:今の換価だと無理じゃないですか?
取引会社さん:そうっすね。もうちょい下げますか…。

1個あたりの仕入れ値が285円だと高いという角田さん。

角田さん:ここで決めるんだったら…。

今すぐ、ここで決めるのを条件に、ギリギリの値段交渉。

取引会社さん:270円…
角田さん:268円!
取引会社さん:268円でいきますか。
角田さん:268円でお願いします。

ちょっと厳しそうな感じですが、角田さん、間髪入れず即決。これまた早い!

角田さん:この場で大体決めちゃいます。スピード感が何より大事です。
取引会社さん:ドン・キホーテは、そのお店の売場自体を全部(店員が)、自分でコントロールできる。という特徴を持っているので、ここで話したことがすぐ明日にでも売り場に具現化される。そういった中でも僕たちもすぐ納品できてすぐに実績をお店で見られることができるんです。

なるほど、早くその場で決まれば、結果がでるのも早い!
だったら、ちょっと難しい値段交渉にも、応じてくれるという訳なんですね。
スピード命、ガンガン決めて行く角田さん。

スタッフ:もし売れなかったら、どうするんですか?
角田さん:売れなかった場合は、今のお値段がお客様とあっていなかった。というのが、反省点で出てきますので、もっと安く提供する時もあります。
スタッフ:値下げも自分で決められるんですね。
角田さん:はい、そうです。

「現場が決める」を徹底したドンキホーテ。
医薬品担当の小島さんは…

小島さん:アルバイトです。

なんと、アルバイトの小島さんも、ドン・キホーテの決める人の1人!

小島さん:こちらの棚全部ですね。

レジの前にある、この棚の商品の種類や値段は、すべてアルバイトの小島さんが決めている、とのこと。

実はココ、外国人に人気の薬を集めた、いわゆる「インバウンド棚」らしいのですが…
よく見ると…

頭痛薬の隣に、ニキビの薬があったり、目薬の隣にノドの薬があったり…

こちらには、肌荒れの薬、歯磨き粉、カゼ薬が並んでいます。
商品の並べ方がバラバラ過ぎに思えますが…

小島さん:韓国の方だと1番聞かれるのがニキビの薬なのですが、その次が頭痛薬を一緒に聞く方が多かったので、こちらの並びにしております。中国の方だと目薬のFXを買う人が多く、そのままの流れで龍角散を買う人が多いので、目線に入る位置に龍角散を置いてます。

そう、アルバイトの小島さん、どの国の人が何に興味があるか、を細かく把握。
国ごとに商品を並べているんです。

現場に一番近い人が、一番早く、全部決める!
だからドン・キホーテは、がっちり!
というワケなんですね。

▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:部下に任せるっていうのは大事ですよね。
森永さん:そうなんです。小物の社長だと全部に口出して、みんなが考えなくなっちゃうんですよね。
加藤さん:選手の育成もそうですか?
原さん:それぞれがリーダーとなって責任を負って頑張るという組織が監督以上の能力を発揮してくれるってことだと思いますね。

大丸松坂屋の北海道物産展の商品を全て決めるスゴい人!

続いては、全国に16店舗ある、大丸松坂屋百貨店の「この人が決めてます!」

やって来たのは、北海道札幌市の大丸札幌店。
そこで出迎えてくれたのは…

バイヤーの本田さん。

スタッフ:何を決めてらっしゃるんですか?
本田さん:大丸松坂屋の北海道物産展の品揃え、中身を決めてます!

デパート業界のいろんな物産展の中でも、北海道物産展は、一番人気!大丸松坂屋百貨店では、全国で年に15回以上も開催。年間売上げ20億円を稼ぎ出す、ドル箱イベントなので、とっても大事。本田さんは東京でも、京都でも、名古屋でも、大丸松坂屋直営店で開催される全ての北海道物産展で、どの店の何を出展するかを、全部、決めてるすごい人なんです。

さて、この日はじめたのは、名古屋店で、今年10月に開催される「大北海道物産展」に、どのお店を出すかを決める作業。

今回、その新店舗を決めるべく、本田さんが向かったのは…

「パティスリー空香」というお店。

矢島社長:新商品で、あんこ商品。
本田さん:お〜、あんこ、いいですね。

こちらは、ようかんがコーティングされたエクレアとあんこのクリームパンに、あんこのブリュレと、あんこづくしのセット。本田さんがあんこを選んだのには、あるワケが…

本田さん:名古屋ってあんこ大好き。北海道といえば、小豆なので、あんこのエクレア面白いですね。

本田さんいわく、全国各地のお客さんの好みにあわせて、お店のチョイスにも細かいアレンジを加えるのが、大切。

例えば、みそを使った西京漬けの本場、京都では、サバの味噌漬けを。

名古屋は、海老フライの本場でもあるので、あえてエビコロッケを投入!
そして、肝心のお味チェック。

本田さん:カスタードにようかん合いますね。ぜひ出展してください。
矢島社長:ぜひ、お願いします。

あんこセットの出展、決まりました!

すると、本田さん、矢継ぎ早に次のお店へ。
今度は、京都で8月開催の「大北海道市」に出すお店を決める、とのこと。
訪ねたのは…

海鮮弁当の専門店「汐音」

本田さん:できてます?
料理人:できてますよ。2パターン用意しましたので。

こちらの汐音さん、すでに出店は決まっているらしいのですが、どんな商品を出すかを決める最終チェック。

用意されていたのは2種類の試作海鮮弁当。
メインは夏が旬の甘えび。
ところが表情が厳しい本田さん…

本田さん:カニと甘えびのセットであれば、よくあるお弁当になってしまう。これだとカニが引き立ってますよね。カニがメインみたいに見えてしまう。

口調はやさしいですが、言ってることは手厳しい…
メインのはずの甘エビが目立っていない、よくある海鮮弁当になってしまっているという本田さん。
さらに…

本田さん:こっちの方は全体的に間延びしてしまっているので…

短い期間で商品をお披露目する北海道物産展は、パッと見で客を惹き付けるインパクトが必要。

スタッフ:せっかく作ったのにイラっとしないんですか?
料理人:たまには、ありますけども、そこは本田さんのキャリア、長年培ったものそこを融合させて1つのいいものを作るっていうのでやってます。

本田さんの意見を聞いて、お店側もその場で、別案を提案。
今度は…

本田さん:お〜これすごいな。これはインパクトあって、いいんじゃないですか。インスタ映えもしますよね。ありがとうございます!

本田さん、こちらの甘エビの海鮮弁当、8月開催、京都の大北海道市への出展を決めました!

常に貪欲に、北海道の美味しいモノを探し続ける、本田さん。

本田さん:大丸松坂屋は北海道物産展を決めてがっちり!

▼スタジオでお話を伺いました。
森永さん:北海道物産展って実はリピーターの人がものすごく多いんですよ。だから定番だけ並べておくと飽きられちゃうんです。常に新しいものを開拓していかないといけない宿命があるんです。

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