過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

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2018年11月4日放送

特集

ショッピングモール「だけ」でよく見るお店!
地味〜なお皿で?お茶碗で?大人気の「菊屋」って?

ゲスト

森永卓郎さん、井森美幸さん

番組内容

今回のテーマは「ショッピングモールだけでよく見る店」
皆さん気づいてますか?
街なかではほとんど見かけないのにショッピングモールの中だと
なぜかやたら目につくお店…。
よく見かける、ということは、きっと相当儲かってる!
当然モールで儲けるためのヒミツもあるはず!
普段は見ることのできない儲かりの核心に、
ガンガン迫る30分です!

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モールに66店舗!和の食材を取り揃えた「久世福商店」

最初にやって来たのは…

神奈川県は川崎市にあるショッピングモール「グランツリー武蔵小杉」

1つ目のショッピングモールだけでよく見るお店は、久世福商店。

このお店、72店舗中9割以上の66店舗をショッピングモールに出店。お店で売っているのは…

静岡県焼津産の「万能だし」1,200円や、千葉県銚子産のさんまの佃煮600円など。久世福商店ブランドの、日本各地の和風な食品が並んでいます。

常務の山田さんに話を伺いました。

山田さん:5年間で今の店舗数になりました。
スタッフ:かなり儲かってるんですか?
山田さん:そうですね。

かなり儲かってそう…。
なんでそんなにうまくいったんでしょうか?

山田さん:ショッピングセンターは日本のものを集めているお店がなかったんですね。海外のものを揃えているお店はあったんですけども。

言われてみるとたしかに、ショッピングモールというと、海外の美味しい商品を集めたお店はあるけど、和の食材の名品を取り揃えたお店は意外となかった。

そこで久世福商店は、モールに狙いをしぼって、「日本中のちょっと良い食品」のお店をどんどん出店。するとこれが大当たり!というわけなんです。お客さんからも大評判!

お客さん:見るからに体によさそうなパッケージだったり美味しそうです。
お客さん:味に対してはリーズナブルな感じがしてます。

それにしても、ずいぶん久世福ブランドの商品がありますけど、こんなにたくさんの商品、どうやって作っているのでしょうか?

山田さん:バイヤーが日本中、回りましてそれぞれのメーカーさんを訪ねて、そこで商品開発をしております。

そう、久世福商店の商品は、久世福さんが自分で作る、というよりは、日本各地の地元メーカーさんに作ってもらっているんです!

山田さん:地方には本当にいいものがたくさんあるんですね。ですが、それをどうやって世に広めていくか、売っていいかというのがわからないメーカーさんも結構ありまして、それを久世福商店がちょっとグレードアップさせて、美味しく、見栄えもよくするということを一緒に組んでやるという形をとっています。

そう、久世福商店の作戦は、地方にある、モノは良いのに売り方がイマイチで、売上げがパッとしない、そんな隠れた原石を見つけて、売れるように手直しをする、というもの。

例えば、屋久島で地元メーカーが作っていた、

鯖を燻製にした「鯖スモーク」という特産品は…

山田さん:「鯖」と言うよりも「燻製」と言うイメージが欲しかったんですよね。

鯖を前面に押し出したパッケージから、女性が大好きなスモークを目立たせたデザインに変更。商品名には、「さば節屋」と加えてさりげなく老舗感もアピール。女性でも気軽に試せるように量はあえて半分に減らして販売。
すると…

全国のショッピングセンターを中心に、15万パック以上を売上げる大ヒット!

そんな久世福の商品づくりで一番大事な役目になるのが、地方の隠れた名品を見つけ出す「バイヤー」さん。6人の社員バイヤーが原石を見つけ出し、次々と改良に取り込み、ヒット商品を生み出しているんです!今回、地元メーカーとのやりとりの現場を特別に見せて頂けることに。同行させて頂いたのは…

いかにも仕事ができそうな雰囲気が漂う、バイヤーの池田倫司さん。

池田さん:今お取引がある新潟の漬物メーカーにある商品の新しい味を追加したいなということで開発と商談に行ってきます!
スタッフ:何という商品なんですか?
池田さん:「ねばねば昆布」という商品になります。

新潟県の上越市で地元のメーカーが販売していた野沢菜の漬物を、

久世福商店がブランディングした「ねばねば昆布」500円。

昆布と野沢菜の「ねばねばした食感」が人気を呼び、累計販売数200万個を超える大ヒット!今回、その新しい味を発売するということで、メーカーさんのオフィスで相談することに。そこにいたのは、代表取締役の小川さんと副工場長の蓮田さん。

蓮田さん:この前お話させてもらってた神楽なんばん。少しずつ配合変えているのでご試食頂ければ。

池田さんが目をつけたのが、新潟県の特産品、「神楽なんばん」という唐辛子。

これをねばねば昆布に混ぜる、というのが新商品のアイデアらしく、地元メーカーさんのほうで、かぐら南蛮の比率を変えた3種類の候補を用意してきました。

果たして、池田さんの答えは?

池田さん:Cの比率5%のが一番配合が多くて辛味はあるんですけど、やっぱりもっと特徴を際立たせたいなというのがあります。なので、ここはこのCの倍ぐらい思い切って入れて…

なんと池田さん。
一番比率の多いサンプルの、さらに倍の量を提案。
ところが…

蓮田副工場長:ただあの、もう今年の作付け自体がもう収穫が入ってまして…今の所、確保できているのが500kg、含有量が増えると出荷量としては半分近くしかできないんです。

池田さん:なるほど…久世福商店は全国の皆様にやはり一番美味しいものをお届けすることを使命で考えてやっていますので、数量限定で販売すれば全然問題ないかなと思いますので、ぜひそちらでチャレンジできればと。


蓮田副工場長:わかりました、じゃあまた次回試作品を。

準備する唐辛子の量がないのなら、あえて出荷量を減らして「限定商品」で販売するという、逆転の発想。それにしても池田さん、かなりグイグイと口出ししている様子ですが…。

スタッフ:バイヤーさんにガンガン言われてムカつかないんですか?
蓮田副工場長:当初は売上も小さくて製造も本当に大変だったんですけど、お話、聞いて後をついて行ったら、販売量が10倍になったんで、今はもう「何でも言ってください」って感じです。

久世福商店の年間売上は、約47億円!
もちろん商品が売れれば、メーカーさんもウィンウィンということで…がっちり!

78店舗すべてモールに出店!「アレ」の品揃えがハンパないペット専門店「ペテモ」

続いてやって来たのは…

東京都は品川区のショッピングモール「イオンスタイル品川シーサイド」

2つ目のショッピングモールだけでよく見るお店は、「ペテモ」実はこちら、いまスゴイ勢いで増えているペットショップ。

しかも、全国78店舗のすべてが、ショッピングモールにあるという、まさに、ショッピングモール「だけ」にあるお店。

ペット関連の売上げは、なんと約120億円!

イオンペット株式会社広報担当の石田さんに話を伺いました。

スタッフ:儲かってますか?
石田さん:おかげさまで。ありがとうございます。

120億円も儲かっているペテモには、実は、1点、今までのペットショップとは、大きく違うところが。
それは…

石田さん:ペット専門店です。ただ、ペットは販売しておりません。

そう!店内を見てみると、たしかに、普通のペットショップにあるような、動物用のケージや、水槽が見当たらない。
つまりペテモは、ペットを売っていないペットショップなんです!そんなペットそのものを売らないペテモは、そのぶん空いたスペースに、あるものを大量に販売しているんだそうです。
それは…

石田さん:ペテモは凄くワンちゃん・ネコちゃんのフードが良く売れます。こちらのお店では約3,000点以上の商品を取り揃えています。

とにかく、ペットフードの品揃えが半端ない!でも、さすがに3,000種類は多すぎ、と思いきや、これが大当たり!なぜかというと…

石田さん:ペットも人間同様に高齢化が進んできています。必然的にご飯に気を遣う方が増えてきています。

実は今この業界で大きなテーマとなっているのが…「ペットの高齢化問題」。

家族同然に可愛がることで、どんどん歳を重ねるペット。ペットに長生きして欲しい飼い主さんが、品種や年齢にあわせて、細かくエサを変えてあげるという傾向がどんどん増えてるんだとか。

例えば、かつての一般的なペットショップでは、「犬用」とか「猫用」といったように、わりとざっくり、動物ごとのペットフードが売っていましたが、
ペテモでは…

「犬」しかも「8歳以上」の「チワワ」限定だったり、

「室内で生活し、外出が少ない中・高齢犬用」や「食事にこだわりがある小型犬用」などとにかく細かい品揃え!

さらに、

人間も食べられる材料で作ったペット用のケーキ。食品添加物を一切使用しない、鹿のひき肉までご用意。

お客さん:保存料がたくさん入っていると、なんとなく危険な感じが…

ペットの健康を気にする飼い主さん達のハートをがっちりつかんだというわけです。

さらにペテモには、ペットの健康志向をターゲットにした、さらなる儲かり戦略が…。

やって来たのは、千葉県は千葉市の、

ペットを連れたまま買い物ができる「イオンモール幕張新都心」

ペテモの会社は1階の一番目立つ場所に…動物病院や、

ペットのリハビリ施設!

さらには、しつけ教室や認知症のペットを預かる介護施設まで、もはや、人間顔負けの総合健康センターを作ってしまったのです!

ペットが健康になれば、どんどん長生きするってことで、ペテモは、まだまだ、がっちりいきそうです!

47店舗中45店モール出店!ほどほどに高級な和食器店「吉祥寺 菊屋」

続いてやって来たのは、国分寺駅の目の前にあるショッピングモール。

「セレオ国分寺」

エスカレーターを上った先に現れたのが、3つ目のショッピングモールだけでよく見る店。

「吉祥寺菊屋」

このお店、47店舗中、実に45店舗をショッピングモールの中に出店しているんです!

店内で売っているのは…

500円から2,000円ほどのお茶碗や1,400円する有田焼のお皿など渋い和食器が、たくさん並ぶ「和食器の店」のようです。
大変失礼ですが、「和食器」っていまどき売れるんでしょうか?社長の宮崎さんに話を伺いました。

宮崎社長:和食器ですね、業界全体は非常に厳しい状況です。1980年代には日本全国で食器屋が12,000社以上あったんですけども、今は2,000数百社しかないんです。

和食器の会社は、今やピーク時の約6分の1。残念ながらかなりの斜陽産業なのです。

しかしそんな中、菊屋の業績がすごいんです!

宮崎社長:6期連続増収を見込んでいます。

なんと、モールでの和食器販売に特化した6年前から、菊屋の売上げは右肩上がり。

一体なぜ、業界全体が落ち込む中、菊屋だけはこんなに売れているのでしょうか?

お客さん:安くていいですよね
お客さん:長く使えるので、お手頃じゃないかしら

そう、菊屋で売っている食器の特徴。それは、「お値段がほどほどで、モノがなかなか良い」ということ。ここ最近、お茶碗などの和食器といえば、100円ショップとかで売っている数百円のものか、百貨店などでギフト用に取り揃えている数千円以上する高級品、のどちらかに二極化。

しかし、菊屋では…

宮崎社長:例えば、こちらの有田焼のお茶碗になります。
価格は1,400円です。

結構ちゃんとした国産の商品が、百均よりはお高いけど、百貨店よりはお安く、「ほどほど」で手に入るんです!

でも、「有田焼き」みたいな国産のお皿って、どうしても値段が高いというイメージ。

しかし菊屋には、ほどほどなお値段を保つ、儲かりの工夫があるんです。

その秘密が隠されているのは…

東京は東久留米市にある「菊屋」の物流センター。
約500坪の広いスペースに、日本全国から買い付けた、

15,000種類を超える食器が所狭しと並んでいるんです。

実は菊屋、47店舗分の商品を、年に数回、大量にまとめて安く仕入れて、この倉庫に保管。そして、割れ物が多い食器は、配送コストもけっこう高いのが悩みのタネなんですが…

宮崎社長:効率を求めるため出店のエリアを限っております。
本社から半径30km圏内ですね。

そう、菊屋さんは運ぶコストを考え、お店を出すエリアを基本、自社の倉庫がある東久留米から半径30キロ圏内にしてるんです!

こうした大量仕入れと範囲限定の出店で、お値打ちな和食器を実現した菊屋ですが、実はもう一つ、独自の仕入れ作戦が…

10月1日…
食器を扱う問屋さんに、次々とやってきているのは、みなさん、菊屋全47店舗の店長。

菊屋では、47人の店長たちが、本部から配送される商品の他に、自分たちの店で売れそうな商品を選び、自ら仕入れているんです。

先程の国分寺店の店長、沼田さんはなぜか、キッチン雑貨コーナーに。

仕入れたのは「ゆで卵の殻剥きグッズ」
食器店の菊屋でどうしてキッチン雑貨なのでしょうか?

沼田さん:すぐ近くにタワーマンションが2棟できまして、そこの入居が徐々に始まっておりまして。

実は今年の春、国分寺店のすぐそばに、巨大なタワーマンションが2棟完成。そこに住む若いママさん客たちを狙って、沼田店長はキッチン雑貨の品揃えを強化!

さらに、引っ越したてのご家族には土鍋が売れると見込んで、なんと48種類も土鍋を入荷。

現場の店長にしかわからない目線で、モールで売れる商品をラインナップしている菊屋。47店舗の年間売上は、約28億円!

これは、ますますがっちりいきそうです!

▼スタジオでお話を伺いました。
森永さん:例えば、八王子のお店っていうのは高齢層が多いので軽い食器だとか孫に買ってあげるので、プラスチックのキャラクター食器とか横浜のお店だと若いファミリー層が多いので、ちょっとおしゃれな若者向けの商品を並べるんですよ。そういう戦略がうまいですよね。

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