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「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

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2018年9月30日放送

特集

儲かる「箱ビジネス」!最新の箱勢ぞろい!
ピアノも運べる紙の箱!?自動箱作りマシンのすごい実力!

ゲスト

森永卓郎さん、丸山桂里奈さん

番組内容

今回のテーマは「儲かる!箱ビジネス」
世の中、アマゾンや、メルカリ、ゾゾタウンと通販ビジネスが花ざかり!ということは、それを入れて運ぶもの、つまり「箱」も増えている!
そんな「箱」ビジネスにも、最新の儲かりがあるはず。ということで箱の周辺を探ってみたら、ありました!
儲かる「箱」がずらり!
今日は、知らぬ間に、すごい進化を遂げていた「箱」の世界にお連れします!

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ダンボールの製造販売日本一の会社が開発!超スゴ技「全自動箱作りマシン」

まず最初にやってきたのは…。

「レンゴー」という会社。ダンボールの製造販売日本一。
その年間売上げは6,000億円という、まさに箱業界の王様!

そんなレンゴーのお店に見立てたショールームには、今売れてる儲かり段ボール箱がずらり!中でも一番の稼ぎ頭は何なんでしょうか?
広報部長の後藤さんに話を伺いました。

後藤さん:RSDPという箱がございます。

R・S・D・P?

後藤さん:R(レンゴー)、S(スマート)、D(ディスプレイ)、P(パッケージング)。従来、段ボールケースは運ぶというのが主体でしたが、それに「開ける」「並べる」さらに「売れる」という機能をつけた段ボール箱なんです。

なんでも、スーパーなどで売っている商品の箱が、ここ最近、すごい進化をとげているんだとか。

例えば、箱を開けるとき…従来の箱だと横面の切込みに沿ってぐるりと一周はがすという工程。切れ端のゴミを出しながら、29秒で開封。対し、最新の箱(RSDP)は…。

上から剥がすように外し、切れ端のゴミも出ずに、なんと9秒で簡単に開封!しかも見た目も最新の方が見栄えがいいのも特徴。

後藤さん:スーパーとかお店だと、一日に何十個何百個という箱を開けるので、開封時間が半分から5分の1くらいになりますので、その積み重ねは非常に大きな仕事の効率化につながります。

そして、地味だけどすごい、こんな箱も。

後藤さん:オスタックという商品なんです。コーナーが、押すとこういう形になります。

コーナーを押すと、へこむ。ただそれだけ。
でもこのへこみのおかげで…。

開けた箱の上に重い商品の箱も積み重ねられる。
コーナーを押すと、スタッキングしやすくなるから「オスタック」

地味だけどスゴい!まだまだあります!

後藤さん:こちらハイブリッド罫線というものを使用した段ボール箱です。従来の段ボールケースだと、中にものを詰めるときに外折をします。外折するんですけど、すぐ戻ってしまうんですね、従来のケースは。なかなか入れにくいと。

後藤さん:ハイブリッド罫線の場合は、折った時に開いたまんまで入れやすいんです。

確かに、蓋が戻らない方が便利!
これも超地味だけど、なかなかの進化。
折り曲げるところに、ハイブリッドな加工を施してるんだそうです。

このように、お店の人に喜ばれる箱を次々と新開発しているレンゴー。その進化は、とどまるところを知らず、ついに、「箱」ではなく、箱を作る機械まで作ったというのです!
それが…。

通販向けの自動箱作りマシン「ジェミニパッケージングシステム」

後藤さん:いろんな高さのものを自動で計測して、高さの異なる箱を自動で作ります。

なんでもこのマシン、中にモノを入れたらそれに合わせて、自動で箱を作るらしい。
実際に見せて頂くことに。

CDとDVD、大きさが微妙に違う商品をコンベアに乗せて一緒に流すと…。

最初に、薄いフィルムを被せて…
そのフィルムに熱を加えることで商品をぴちっと固定。

そして、ここで、商品の高さと幅を計測。
一個ずつ測るのがミソで、この後、横に折り目をつけて…。

曲げる。計測データに合わせて、CDとDVDでは微妙に折る所を変えているのです。そのあとすぐに、上から蓋が下りてきて、糊で張り付ける。くるりと90度回転させたら今度は蓋を折り曲げて、下を糊付けて完成。

確かに、中に入れてるモノに合わせて、大きさの違う箱が出来上がりました!

このオーダーメイドの箱作りシステムを使えば、これまでの、「箱は大きいけど中は緩衝材ばかりで無駄が多い」というのがなくなるというわけです。
もちろん開封するのも楽に設計。

このジェミニシステムをいち早く導入してフル活用しているのが、CDショップのタワーレコード。

CDやDVDを通販で発送するときの梱包に使われていました。送る商品の大きさが違っても、それぞれ、ぴったりサイズの箱でコンパクトに届けられ、しかも…。

中西さん(タワーレコードロジスティック部):以前ですと40人から50人くらいの手作業で梱包してたものが、この機械によって一人あたり5倍くらい処理能力があるのでかなり効率化は計れてます。

以前は、40人以上の人手をかけて、箱を組み立てながら、手作業で梱包作業をしていたのがジェミニシステムなら…。

7、8人でOKに!お値段は数千万円とけっこうお高めですが、今年だけでも、物流会社などに10台くらいは売れる勢いという!

レンゴーはジェミニパッケージングシステムで、がっちり!


▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:ちょっとしか頼んでないのに大きい箱で来ることがなくなるってことですもんね。
森永さん:今まで自動倉庫とか物流拠点で荷物のピッキングは機械がやってたんですが、ああやって、梱包を機械がやるってことがなかったんです。

超重いモノを運べる「ナビエース」とは?

次にやってきたのは、愛知県春日井市にある中津川包装工業株式会社。でも社名よりでっかく表示されてるのが…。

「ナビエース」?トラックの荷台にも、全部ナビエースと書かれているんです。なんでも箱の業界では超有名らしいのですが、正直、聞いたことないです。そこでナビエースとは何なのか?中津川包装工業営業本部の暮石さんに話を伺いしました。

暮石さん:当社の一押し商品で、通常の段ボールよりもはるかに強い強化段ボール、「ナビエース」となっております。

そう、ナビエースは、見た目は、普通の段ボールと全く同じですが、その強さが桁外れの段ボールなんだとか。

3キロの鉄球を同じ高さから落としてみると…。

普通の段ボールは潰れてしまうのに対し、ナビエースは大丈夫。一体、何が違うのでしょうか?

暮石さん:当社のナビエースは、こちらのナミナミの部分の中芯を特殊なシートで作っております。

なんでも、このナミナミ部分が高熱を加えることで硬くなる特注の紙で作られてるから、普通の段ボールの1.8倍の強度があるんだそうです。

そんな強いナビエースで作られた箱は、以前は木箱じゃないとだめだった「重いもの」を運ぶための箱「重量物用」として
使われているのです。

例えば、大きな箱の中身は…。

産業用の無人ヘリコプターが!

ナビエースの箱は、木箱と比べると、重さは3分の1、お値段も3割はお安くなるんだとか。

そして、

この箱は…。

暮石さん:今までの、包装の常識を変えた入れ方になっております。何を入れるのかというと…。

「椅子」
これまでは、一個の段ボール箱に6脚しか入らなかったのですが、ナビエースの箱は、椅子を重ねられる支えがあるから、斜めにした状態で、どんどん乗せて…。

計40脚、150キロにもなる椅子が積みあがりました。

以前は、40脚の椅子を積み込もうとすると、7箱分のスペースが必要だったのですが、ナビエースなら、超効率的!さらに…。

暮石さん:コンテナの大きさにもっとも効率よく入る寸法で設計をしております。

そう、コンテナにぴったりのサイズで作られているんです!

この箱じゃないと、どうしても運べない、重いものがあると聞いて、やってきたのは、静岡県掛川市にあるヤマハの工場。

そこにあったのは…。

アップライトピアノ!

そう、箱に入れられる重いものは、ピアノ。以前は、木箱に入れて運ぶしかなかったピアノが、最強の段ボール、ナビエースの箱でなら可能なんです!

ちなみに、普通の段ボールだとダメなのでしょうか?ヤマハ掛川工場のピアノ生産部の名倉さんに話を伺いしました。

名倉さん:輸出便に関しては、ピアノの上に重ねる形になるんで、ナビエースじゃないとだめですね。

コンテナに積み込むとき、ピアノといえども2段3段に重ねるのは当たり前。だから、ナビエースじゃないとだめなんです。
そして…。

前面のところがポケットになっていて、椅子まで収納できるんです!

さらには、ピアノのような、海外にも輸出する物の場合、木箱から、段ボール箱に替えることで、もう一つ大きなメリットがあるのです。
それが「検疫」

輸出する時、木箱だと中に虫などが付いていないか、検疫を受ける必要があるんです。つまり時間も手間もかかる。

でも、段ボール箱なら検疫なしでOK。グッと効率が上がるというわけです。

ヤマハでは、グランドピアノもナビエースで梱包。一日にアップライトピアノ70台、グランドピアノ30台が出荷され、その半数以上が海外向けなんだとか。

そして、中津川包装工業が、満を持して開発した商品がもう一つ。

暮石さん:新製品のナビエースプラスです。さらに強くなりました。

なんでも、中芯だけでなく、表面の紙にも特注の素材を使用した一品で、普通の段ボールの、2.4倍の強さを実現したんだとか。

その使い道は、さらに重い車のエンジンや産業用ロボットの梱包。これはかなり儲かりそう!

ナビエースの売り上げは、年間35億円。
この先も木箱からどんどん置き換わること間違いなし!

中津川包装工業はナビエースで、がっちり!

ダンボール箱を運ぶのに”革命”!重いモノも楽々!簡単持ち手「キャリーハンドル」

次にやってきたのは…。

東京北品川にあるスリーエムジャパン。

付箋紙のポストイットやスコッチテープでお馴染みの会社が、ダンボール箱を運ぶのに、革命を起こしたらしいのですが…
それが…。

この、シートみたいなもの。
ぺらっぺらのこちらが、段ボール業界を騒然とさせたわけを、2リットルのペットボトルを6本入れた12キロの箱で、見せてもらうことに。
段ボールの側面両方にテープを貼って…それだけで…。

12キロの箱が軽々と持ち上がった!
すごい!確かに革命かも!

3Mが開発した魔法のテープその名も「キャリーハンドル」

でも、12キロの箱を振り回しても剥がれないのは、一体、何ででしょうか?スリーエムジャパンのテープ接着剤製品事業部長の武田さんに話を伺いしました。

武田さん:3M独自で開発した段ボールの凹凸によくなじむテープを使って、剪断性、いわゆる、横にずれない力を発揮できるような製品の設計をしております。

重くても剥がれないのは、接着剤がスゴイから。

段ボールの表面には意外と凸凹があって、接着剤が硬すぎると、表面になじまず、強い接着力を発揮できません。
反対に柔らかすぎると、表面にはなじむけど、力が加わると接着剤が変形してこれまた剥がれやすくなります。
3Mのキャリーハンドルは…。

でこぼこにしっかりなじんで、しかも変形しない接着剤を開発したということらしい。

武田さん:人手不足を解消するために、簡易に接着できて、簡易に持ち運びができるというところがお客様に受けております。

これまで、段ボール箱を片手では運ぶには、結束バンドでがっちり結んで、取っ手をつけるしかなかったのですが…。

それが…簡単に付けられて、重くても大丈夫ということで、人手不足に悩む小売店や宅配業者から注目されているのです。

タイプも5種類あって、一番重いので22キロまでOKというキャリーハンドルも。

そして、どんなところで使われているのかというと…。

あのニトリの物流センターで、あるお客さん向けに、キャリーハンドルが装着されてました。

何のために付けているのかというと…コンビニでお客様が商品を受け取る際に、ハンドルがあることによってお持ち帰りやすくなるというメリットがあるからなんだとか。これには便利だというお声も多数!

お店だけじゃなく、コンビニ、宅配とこれからばんばん売れそうなキャリーハンドル。昨年の売り上げは、前年比50%アップというから今後もがっちりいきそうです!


▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:すごい進歩ですよね。
森永さん:実はこの製品自体は25年前に開発されてたんです。でもあんまり売れなくて、ここにきて一気に売れ出したんです。
加藤さん:流通量が増えたからってことなんですよね。

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