過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

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2018年6月24日放送

特集

「農林水産省」に潜入!ニッポン農業を儲けさせる!?
稲班長VS豆班長の穀物バトル!?きのこ係長も参戦!

ゲスト

森永卓郎さん、ウド鈴木(キャイ〜ン)さん

番組内容

今回のテーマは「日本を儲けさせるお役所シリーズ!」
取り上げるお役所は…農林水産省!
農業、林業に、水産業と、第一次産業に携わる方々を儲けさせるべく、日夜働いているお役所。
今回は普段見る事のない、農林水産省の内部に潜入!
すると、未来に花咲きそうな儲かり話がたくさん出てきた!
穀物課では、豆と稲の一粒にかける熱い穀物バトルが繰り広げられる!?
農水省の研究者が開発した飛ばないテントウムシが農家さんを救う!?
日本の大地に、儲かる種を植えるお役所、農林水産省の今がわかる30分です!

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穀物課の中は米VS豆VS麦

霞が関の官庁街、外務省の真向いに、どーんと建っている農林水産省。

今回は、普段あまり見る事のできない農林水産省の内部を特別に許可を頂き、取材させて頂くことに。

早速、広報担当、長野さんと一緒に内部へ。

省内の廊下を歩いて、あちらこちらの部屋をのぞき見してみると…
職員のみなさん、なんだかピリピリムード。

実はこの撮影をさせて頂いた時期は、第196回、通常国会の会期中。

国会が開かれている間は、資料の準備で、とっても忙しい!
独特な緊張感が漂う廊下を通り過ぎ…
まず最初に目についたのが…

「穀物課」
中に入ってみると…

広々としたオフィス。
穀物感はそんなになさそう…。
一体、ここではどんなお仕事をしているのでしょうか?
穀物課の稲生産班、課長補佐の添田さんに話をお伺いしました。
添田さん:農家の皆さんがどの様に稲を生産するか。
どのように所得をあげていくか考える仕事をしています。

効率良いお米の作り方を農家に提案したり、品質の良い銘柄の開発を研究機関にお願いしたりとお米農家が儲かるために走り回るのが穀物課稲生産班。

コシヒカリよりも多く収穫できると評判の『あきだわら』という品種を、現在全国に提案しています。

スタッフ:ここ最近の明るいお米のトピックスは何ですか?
添田さん:米の輸出が伸びている状況が一番のトピックかなと思います。

添田さんによると、お米の輸出量が実は伸びていて、4年間で、なんと3倍以上。

海外の日本食レストランが増えたことが、輸出のチャンスにつながっているそうです。

さすが、ニッポンの主食担当として勢いに乗る稲生産班!
そして、その稲生産班の責任者添田さんの隣で…

黙々と作業をしているのが穀物課、豆類班の課長補佐渕上さん

実は穀物課には、稲以外に、麦と、豆の担当者が在籍しているんです。
そんな豆担当の豆類班はどんなお仕事をしているのでしょうか?

渕上さん:豆の国内生産復興、流通の改善、消費の拡大までやってます。

ひとくちに「豆」と言っても、大豆、小豆、落花生やエンドウ豆に、そら豆と、豆類班の守備範囲は広い。
なので、渕上さんデスクにはいつも、豆がたくさん。
渕上さんが今、注目の豆は何なんでしょうか?

渕上さん:最近はカレーでも人気のレンズ豆。このレンズ豆はレンズの形をしているからレンズ豆、じゃなくてレンズ豆に似ているからレンズという名前がつきました。
スタッフ:よくわからないのですが…。
渕上さん:こちらのレンズ豆の方が元祖です。
スタッフ:レンズ豆ありきのカメラのレンズってことですか?
渕上さん:そういうことです。

さすがは豆類班の責任者渕上さん!

統計課が作る極秘資料◯◯指数とは?

続いて、廊下を進むと気になったのが…

「生産流通消費統計課」

中へ入ると広いオフィスが。
シーンとしたオフィスの奥に座っている吉村課長補佐に生産流通消費統計課のお仕事についてお伺いしました。

吉村さん:お米の収穫量に関する統計調査をとる部署になります。

そう、お米の統計なるものをとっている部署。
この統計、おそらく一度はニュースで聞いたことのある、有名なもの。

今年のコメの出来を予想する、「作況指数」。
あれを作っているのが、この部署なのです。

調査方法は、全国の水田1万か所で稲穂についている『もみがら』の粒を手作業で確認するという、気の遠くなりそうなもの。そうして集計を行うのですが、作況指数データは、農林水産省の中でもトップレベルの超機密情報。

吉村さん:調査の時期になると個室にこもって審査集計するんです。数字が事前に漏れる事のないように気をつけています。

続いて、エレベータで上がると、
スタッフ:すごい!赤じゅうたんです。

そう、こちらは…

長野さん(広報):大臣室になります。斎藤健農林水産大臣のお部屋となります。アポイントがないので今は入れませんよ。

ということで大臣室を後にして、続いてやってきたのは植物や果物のポスターがやたらと貼ってある廊下の先にあったのが…

園芸作物課

中にいた野菜調整官という役職の前田さん。
その前田さんのお仕事は…

台風や長雨があった場合、全国各地の野菜の育ち具合を把握して、野菜の価格が高くなりそうか、低くなりそうかを予測するお仕事。

実は前田さん、農家の方にとってどうやったら儲かるのか参考になるということで、がっちりマンデーを毎週チェックしていただいてるんだとか。
お役に立てて、なによりです!

さて、そんな園芸作物課のとっても大事な任務が、売れる新品種の開発。

その現場を特別に拝見させて頂けるとの事で…

茨城県つくば市、農研機構という研究機関に!
実はここ、リンゴの「ふじ」や、梨の「幸水」「豊水」を開発。最近では、種なしで皮ごと食べられると、爆発的に売れた「シャインマスカット」もこちらが開発した品種なんです。

売れ筋果物をいくつも開発してきた研究所には、自然環境を想定した施設がいくつもあり儲かる品種の開発を行っているんです。

そして今回、ある果物の開発に携わったという西尾聡悟主任研究員に、お会いすることができました。

スタッフ:何の研究をされてるんですか?
西尾さん:栗の新しい品種を作るための受粉作業をやっています。

そう、西尾さんは栗の研究者。
実は、農研機構では、これまでの常識を覆すスゴい栗を11年前に開発。
それが…

西尾さん:ぽろたんです。簡単に渋皮がはがれる品種です。

そう、栗は、皮をむく時、実に渋皮がへばりつく事がよくありますよね。
でも、ぽろたんは、

渋皮が付かずに、綺麗に黄色い実が取れるんです!
そんな、ぽろたんの名前の由来を、伺ってみたところ…

西尾さん:「ぽろ」っと皮の剥ける「丹沢」という品種の子供だったんです。

西尾さんによると、このぽろたんは、「丹沢」という種類と、「550-40」という種類を、掛け合わせて誕生した栗。

ぽろっと渋皮が取れれば、工場での作業も減るので、栗の実を丸ごと使う食品メーカーは大助かりなんだとか!
ぽろたん、ヒットの予感です!

▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:品種改良はよくやってるんですね?
森永さん:農家にやれって言ったって無理なんですよね。みんな零細企業ですから。やっぱり農水省がまとめて、研究者にやってもらうっていうことですね。

机も椅子も棚も全部「木」の林野庁!

農林水産省の廊下を歩いていると

ある階で突然、グレーの壁から…

急に木目調のウッディな壁に。
これは一体…
実はここ、農林水産省の外局、林野庁なんです。

7階に事務所があるんですが、「林」の「木」を扱うお役所という事で、とにかく、あちらこちらに、木が多い。

廊下の展示物コーナーも、木。
オフィスは…

デスクも椅子も棚も全部、木。
木材利用課長玉置さんや職員のバッグも…

もちろん木製です!
営業や仕事に行く時に使ってるんだとか。
と、ここで、林野庁の偉い人がちょうど今、出先から戻ってきたとの情報が。
せっかくなので大急ぎで向かうと、そこにいらっしゃったのは…

沖修司林野庁長官。

林野庁トップは、湯飲みもお部屋の床も飾りも、木と、ものすごく木に愛情を振りまいておられました。

会期中の忙しい中、取材に応じてくれた沖修司林野庁長官。
長官によれば、取材したこの日のちょうど2時間前に、大きな法律が成立したそうで、それは、森林所有者が自分で管理できない森林を市町村を介して民間事業者に経営委託できる画期的な法律なんだとか。

国会と霞が関の移動と大変お疲れのところ、本当にありがとうございました。

そして、林野庁には…

特用林産対策室という“特別な任務”を行っていそうな部署を発見。

一体、どんなお仕事をしているのか小島室長に伺いました。

小島さん:森林や原野で採れる木材以外の使い方をする産物。
一番大きいのはキノコの生産の振興と消費の拡大に向けた取り組みをやってるところです。

そう、特用林産物とは、山で採れる、木材以外の資源の事で、キノコ以外に、タケノコや、わさび、炭も、特用林産物。

なので働いてる職員さんはというと…
きのこ普及のため、全国各地からの問い合わせに対応、重光きのこ係長!
薪と炭がメインだという薪炭工芸特産坂井係長!
など、木材以外の役職なんだそうです!

そして、続いてやってきたのは…

食料産業局という部署。
食料産業局、企画課の細川課長補佐に、どんなお仕事をしているのかお伺いしました。

細川さん:農林水産物や食品の売り先の拡大をしたいと思っています。

食料産業局は、国産食品を盛り上げるため、お仕事をしています。

昨年、幕張で開催された、海外へ日本食をアピールする展示会は大盛況。
あの手この手で国産食材を盛り上げております!

そして入り口から現れたのは…

国産食品をアピールするキャラクター「こくさん」

『登場チャンスあるかも!』と、急きょスタンバイして登場してくれたらしい…

すると、なにやら社内から音が…
実は、農林水産省では毎日15時に省内に、ラジオ体操が流れるんだとか。

職員のみなさん、廊下でリフレッシュ!
いやはや、みなさんご苦労様です!

農水省の研究者が◯◯テントウムシを作る!

続いてやってきたのは、広島県福山市の

農林水産省の研究機関、西日本農業研究センター。

ここでは主に、穀物や野菜の品種の改良を行っていて、すごい開発を成し遂げた方がいるというのです。

それが…

世古智一主任研究員。
一体何を研究しているのでしょうか?

世古さん:テントウムシの研究をしています。

農業にテントウムシって、あんまり関係が無いように思いますが…
実は世古さんが開発したテントウムシが、すごいんです!

世古さん:飛ばないテントウムシって言うんですけど。
飛ぼうとするけど飛べないんです。

そう、野生のテントウムシの場合…
羽を広げて飛びますが、世古さんが品種改良したテントウムシは、羽は広げるけど飛ばない。

実はこの「飛ばない」というのが、作物を作る上でとっても役に立つんだとか。
なぜなら…

世古さん:野菜や果樹、花にアブラムシという害虫がよくつくんですけれど、テントウムシはそのアブラムシをよく食べてくれるので品種改良という方法を使って飛ばないテントウムシを育成して検証しているところです。

実はテントウムシは、野菜の葉っぱにはびこる、害虫『アブラムシ』を食べてくれるという、ありがたい性質をもっています。

でも、野生のテントウムシの場合…
飛んでいってしまい、害虫駆除の役割を任せるのが難しい。

そこで、世古さんは、飛ばないテントウムシを作れば、ずっといてくれて、その結果、アブラムシを減らせるだろうと考えたのです。

ピーマンの葉っぱで比較すると、飛ばないテントウムシがいる方がアブラムシをきれいに食べていることがわかります。
こうすることで、テントウムシが1日100匹くらいアブラムシを食べてくれて野菜がよく育つのです。

世古さんの飛ばないテントウムシづくりがスタートしたのは17年前。
まずは、野生のナミテントウ100匹を捕まえ、一匹一匹の飛行能力を測りはじめました。
そして、ここからが大変。

あんまり飛ばない種類を選んで、その交配をひたすら繰り替えすこと、13年。
2014年ようやく商品化に成功。
天敵製剤『ナミテントウ剤』と命名したのです。

一匹あたり、80円。

幼虫のまま販売していてパラパラまいておけば、およそ4ヶ月間アブラムシを食べてくれるんだとか。
世古さんの飛ばないテントウムシが徐々に広まっているそうです!

飛ばないテントウムシの研究でがっちり!

▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:海外に輸出的なこともできますね
森永さん:そうですね。できますね。

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