過去の放送内容
2017年12月10日放送
特集
「社内コンテストNo.1」はやっぱりスゴかった!
アデランスNo.1社員が作る??で来客数3割アップ!?
ゲスト
森永卓郎さん、小島瑠璃子さん
番組内容
すごい会社にはなぜか社内コンテストがある。
マクドナルドには13万人のスタッフからチャンピオンを選ぶ「オール・ジャパン・クルー・コンテスト」がある!
アパレル業界のジーユーには、販売スタッフのトップを決める全国大会が!社内コンテストで選び抜かれたナンバーワン社員に迫れば、その会社ならではの儲かるヒミツが分かるはず!
ナンバーワン社員の儲かるヒミツを丸裸にするオンリーワンな30分です!
凄腕社員のふんわりウィッグアレンジで売上3割アップ
最初にやって来たのは
広島市内のデパートに入っている「フォンテーヌ」。
女性用ウィッグの専門店です。
スタッフ:これ、どこがやってるお店なんですか?
津村社長:これは株式会社アデランスです。私はアデランスの代表取締役社長の津村と申します。
アデランスが誇るナンバーワン社員の取材とあって、わざわざ東京本社から会社のナンバーワンが駆けつけてくださいました!
「フォンテーヌ」が販売する女性用ウィッグは17万2,800円と、結構値が張る高級品。
そのため、売り方にはある特徴があるのです。それは…?
津村社長:箱から出したばかりのものを原型といいます。このままではお客様のお顔に合わないので、これをカット・調整して、仕上げていきます。
完成品をただ売るだけじゃない、オーダーメイド販売なんです。
お客さんは、たくさんある髪型の中から好みの素材を選び、それを専属スタッフがカットやスタイリングを施してアレンジしていきます。
ところが、このアレンジがとっても難しいのだとか!
そこで、技術力を高めるため1980年から「アデランス全国技術競技大会」という社内コンテストを開催しているのです。
そんなコンテストで、2017年女性用ウィッグ部門のナンバーワンに輝いたのが、広島営業部の、お好み焼き大好き、丸山由理さん!
1500人の中から堂々の1位に選ばれた凄ワザの持ち主、スーパー社員さんなんです。
津村社長:彼女がデザインしたウィッグを店頭に並べますと、どんどん完売していくような状態です。
バカ売れ!
そんなナンバーワン社員・丸山さんのアレンジは、どこがどう違うのか?
同じ原型を使って、テクニック比べをお願いしました。
お相手は、同じく広島店勤務の泉さん。
まずはウィッグの原型をお客さんに装着。
サイズとヘアスタイルの雰囲気を、コミュニケーションを取りながら確認していきます。
それが終わるとすぐさまカット。
さらに櫛で髪の流れを変えて、ドライヤーで毛先にカーブをつけていきます。
接客基準の1時間とう制限時間内で作った、2人のウィッグを比べてみると…
泉さんのデザインは、さっぱりとしていてナチュラルな感じ。悪くはなさそう。
丸山さんのアレンジはというと…
なんだかウィッグが大きく見える!
実際にかぶってみると…
確かに、丸山さんのウィッグの方が、ふんわり可愛いスタイリング!
パーマをかけたようにボリューム感たっぷりの仕上がりになっています。
実は、このボリューム感こそ、お客さんの一番のニーズなんです。
最近、丸山さんが社内コンテストで優勝したという噂が広まり、お客さんからの予約がさらに殺到!
所属する中国エリアの売上げは、前年に比べて、なんと3割もアップしているんだとか。
津村社長:丸山さんがいると、アデランスはかなりがっちりですね。丸山さんをどんどん増やしていきたいというのが、今の私たちの考えです。
アデランスは社内コンテストでがっちり!
▼スタジオでお話を伺いました。
森永さん:社長の津村さんも、実は93年のコンテストの優勝者なんです。何年かしたら丸山さんが社長になっていたりして!
3000人の頂点に立つ、ゲームセンターのスターの凄技とは?
続いてやって来たのは、神奈川県海老名市にある巨大ショッピングモール。
その一角に店を構えるのが、タイトーの運営するゲームセンター「タイトーステーション」です。
さて、どんな社内コンテストナンバーワンがいるのでしょうか?
館内放送で呼び出してもらうと…
館内放送:スターの延足(のぶあし)さん、スターの延足さん、中央入口までお願いします。
えっ? スターって、何?
すると、爽やかな笑顔の男性が現れました! この人が、スター?
延足さん:社内コンテストで「接客スタァ誕生」というものがありまして、そちらで優勝いたしました。
タイトーでは毎年、全国150店舗、およそ3000人の従業員から選りすぐりの数十名が一堂に集まり、お客さんへの応対や、ゲーム機の扱い方などを全力で競い合って優勝者を決める「接客スタァ誕生! コンテスト」を開催しています。
2007年から始まったこのコンテスト、
その第2回大会で3000人の頂点に立ったのが延足さんなのです。
そんな延足さん、一体何が凄いのでしょう?
延足さん:クレーンゲームです。これは、技術が必要だと思います。
ゲームセンターで必ず見かけるクレーンゲームは、利益率も高い、一番の稼ぎ頭。
そして、接客の実力が最も試されるのがクレーンゲームを扱うテクニックなんだとか。
でも、クレーンはお客さんが動かすもの。
店員さんにどんなテクニックが必要なんでしょうか?
タイトーの採用教育担当の上野さんにたずねると…
上野さん:やはり「景品の置き方」が大事なポイントになります。
実はクレーンゲームの景品は、原価300円で仕入れた場合、500円くらい使ってお客さんに取って欲しい、という大まかな利益率を、お店側が設定しています。
1回で取れてしまったらお店は儲からないし、全く取れなければ、つまらなくて遊んでもらえない。
だから、景品ごとに、ほどよい回数のチャレンジでゲットしてもらう、緻密な置き方があるんです。
上野さん:スタァは、お店の設定した数字になるべく近づけた置き方ができるのは確かです。
ということで、ナンバーワンの実力の程を検証してみました!
挑戦するのは、クレーンゲームは実に5年ぶりの番組スタッフ、ターゲットは犬のぬいぐるみです。
使うのは、2本の棒の下にある隙間からぬいぐるみを落とすゲーム。
延足さん:この子でしたら、3回でゲットしていただけるようにご案内します。
今回は特別に3回で取れるように設置してもらいましたが、本当に3回で取れるのでしょうか?
まずは1回目のチャレンジ。
延足さん:奥側の足を持ち上げるように狙っていただけますか?
うーん…ビミョーに動いただけ。
2回目は少し頭を押し込んでみました。
3回目のラストチャレンジで、延足さんから攻略のヒント!
延足さん:先程よりも、気持ち右です。
すると…
まさかのゲット!!!
ダメそうだと思ったのに、本当に3回で取ることができました!
でも、どうしてこんなことができるのでしょう?
延足さん:最後にどの形で落としたいのか、から逆算をしていくとうまくいきます。
まるで詰将棋のように、何手も先を読んでいるのです。
延足さんの普段のお仕事では、お客さんとの自然なやり取りも持ち味。
シニアのお客さんと、和やかな世間話も好評のようです。
延足さんが2年前に赴任してから、海老名店の売上げは、全国150店舗のトップ10にランクイン!
タイトーは、社内コンテストでがっちり!
▼スタジオでお話を伺いました。
小島さん:最近ゲームセンターって、シニア層が多かったりするんですよね。だから、延足さんのように物腰の柔らかいお兄さんが優しく教えてくれたら、お店に入りやすいかもしれないです。
進藤さん:延足さんはアルバイトで入社されたのですが、優勝をきっかけに正社員になったそうです。
ケチャップの消費量を増やすオムライスコンテスト
東京・日本橋にあるカゴメ東京支社。
社内コンテストをやっているという会場を訪れると…
まるでキッチンスタジオ。
男性も女性も、赤いエプロンをつけて料理をしています。
一体何を作っているのでしょう?
経営企画本部の榎木さん、教えてください。
榎木さん:カゴメの社内コンテストのオムライス検定、通称オム検をやっております。
皆さんが作っているのはオムライス。
そしてキッチンに立っている方々は、カゴメの社員さんでした。
オムライス検定とは、オムライスに関する知識や調理技術を競い合い、そのレベルが上っていくと、3級、2級、そして1級へとステップアップできるというもの。
でも、どうしてオムライスなんでしょう?
榎木さん:オムライスは、トマトケチャプをたくさん使うメニューです。ケチャップは基礎調味料ですので、爆発的に消費量が増えることは、なかなか難しい商材です。
確かに、オムライスといえばケチャップ。
そしてトマトケチャップといえばカゴメの主力商品です。
一気に消費量が増えることはないけれど、オムライス作りが得意な社員をどんどん増やして、世の中に美味しいオムライスを広めていけば結果、トマトケチャップの消費量もアップ!
なんとも壮大な、カゴメの作戦なのでした。
ちなみにこのオム検、社員の7割ほどが、3級以上を取得しているんだとか!
社員の皆さんがこんなに頑張るには、理由がありました。
それは…
榎木さん:昇級のポイントにオムライス検定が含まれています。
なんと! オム検の級がお給料に反映されるという、カゴメの給与システムがあり、ちゃんと昇給ポイントに加算されるんです。
ちなみに3級の合格ラインは、1人でオムライスを形成できること。
2級は筆記テストとレポート作成もあるうえに、オムライスづくりの実技でも「玉子に破れがないか?」「焼き色は均一か?」といった、細かいチェックが加わってぐっと厳しくなります。
そのため合格率は3級取得者の4割程度なんだとか。
1級に合格しているのは、カゴメの社員2621人のうち、わずか7人!
その1人が、営業推進部の太田真衣さんです。
太田さん:1級を受ける前の1週間は毎日家でオムライスを作って練習しました!
では、1級の人が作るオムライスはどう違うのか?
3級の人のオムライスと比べてみましょう。
オム検1級の太田さん。まずは慣れた手つきで具材の野菜をカットしていきます。
そしてフライパンに溶き卵を流し込み、
絶妙な火加減でトロトロになった玉子にチキンライスを載せる。
難しいのはココから!
フライパンからオムライスをクルっとまるめて、お皿の上に!
でき上がったオムライスは、鮮やかな黄色で、表面は滑らか。とっても美味しそう!
3級の人が作ったオムライスと比べると、その差は一目瞭然!
オムライス普及のためにも、見た目の美しさは、絶対条件なのです!
カゴメでは、社内コンテストだけにとどまらず、スーパーで美味しいオムライスの作り方をアピールしたり、オムライス自慢の外食店を集めてナンバーワンを決める全国大会を開催したり、徹底した「オムライス」推し作戦です。
その効果は、というと…
榎木さん:オムライス検定を実施した2010年から昨年までの間で、約13億円ほど売上げが拡大しております。
ここ6年で、味噌の消費は19%ダウン、塩は27%ダウンと、全国的に調味料の売上が落ち込む中、カゴメの調味料、ケチャップは売上が13%アップして、売上げも13億円拡大!
カゴメはオムライス検定でがっちり!
▼スタジオでお話を伺いました。
小島さん:オムライス検定をすることによって、ケチャップの消費量がアップするって遠回りかな? って思ったんですけど…。
加藤さん:ダイレクトにPRされたらちょっと嫌じゃない?ちょっと遠回りするくらいの方が、浸透しやすいと思うよ。
小島さん:確かに!
森永さん:社内コンテストをやる意味って、その会社が何を一番大事にしているか、価値観が全社員に伝わるっていうことなんですよね。