過去の放送内容
2017年11月26日放送
特集
業界新聞の記者に聞いた!せまい業界トップニュース!エグく儲かる謎のアジア酒場急増中!飲んじゃうカラクリが…
ゲスト
森永卓郎さん
ブライダル産業新聞 遠藤和博さん
月刊食品工場長 木下猛統さん
月刊食堂 通山茂之さん
月刊総務 豊田健一さん
LBM(ランドリービジネスマガジン) 中澤孝治さん
月刊食品包装 吉沢文雄さん
※お名前50音順
番組内容
「業界新聞の記者に聞いた! せまい業界トップニュース2017!」
全国に2000紙はあるという業界新聞。
その紙面は、業界のプロたちが大注目のニュースで溢れかえっている。
編集部の記者が選ぶ、今年一番すごかった特ダネを厳選!
月刊食堂の編集長が「エグいくらい儲かる」と絶賛! 新ジャンルの酒場とは?
やって来たのは、文京区湯島にある『月刊食堂』。
発行部数は月8万2000部!
「繁盛メニュー表の法則」や、「引きがある看板・食いつくPOP傑作選」など、飲食店の儲かるヒミツが詰まった、外食業界の専門誌です。
迎えてくれたのは、がっちりマンデーではすっかりお馴染み、通山編集長。
月刊食堂のトップニュースって何ですか?
通山編集長:外食業界は大衆酒場ブームがきていて、新タイプの大衆酒場が出てきています。女性が好きなジャンルで、エグいくらい儲かっているんです。
一体どんなジャンルのお店なんでしょうか。
通山編集長自らが案内してくれたのは…
恵比寿にある「タイ屋台ラオラオ」。
通山編集長:今、このエスニック酒場がスゴいんです!
スタッフ:儲かってる?
通山編集長:儲かってますね〜!
編集長いわく、「エスニック酒場」というジャンルがエグイ程儲かるらしい!
お店の中に入ってみると…
大混雑! しかも女性だらけ!
これは相当儲かっているのではないでしょうか?
「タイ屋台ラオラオ」を経営する福永社長にたずねてみると…
福永社長:平均したときに、月の売上げは450〜500万円の間です。
通山編集長:もう怪物店に入りますよ。
ほかにも、月商730万円の新宿「999(カオカオカオ)」や、月商1280万円の池袋「アガリコ」など、都内を中心に、エスニック酒場があちこちで儲かっているとのこと。
その理由は…?
通山編集長:そもそもエスニック料理店って、食材が高くないんです。原価は上がりようがない業態なんです。
お客さんが食べてる料理を見てみると…
どこもかしこもパクチーだらけ!
このパクチーどうやら結構儲かり食材らしい…
例えば、人気メニュー「ヤムパクチー」のお値段は、520円。
ずばり原価率は…
福永社長:言うんですか? えー…3.37%です。
通山編集長:だいたい20円くらいですね。
たしかに…エグい!
さらに、ラオラオさんではブームで値上がり気味のパクチーの原価をより抑えるためにしていることがあるという。それは…
自社の畑でパクチーを作っているのです。
一番人気のパクチーを、買うのではなく自分たちで作ることによって、原価を抑えているんです!
そしてもちろん、エスニック酒場が儲かるのは、原価が安いってだけじゃないんです!
通山編集長:さらにお料理がピリ辛なのでアルコールが進みますよね。
エスニック料理は、基本ちょっとピリ辛。
だから食べれば、ついついドリンクが進んでしまいます。
そんなお客さんのためにラオラオでは、シャーベットが入ったカクテルやサワーなど、女性受けするようなドリンクを数多く取り揃えています。
福永さん:売上げ100%に対して、ドリンク比率は52%です。
なんと半分以上がドリンクの売上げ! 通常の飲食店のドリンク比率は35%というのに、これまたエグい数字!
さらに、お店の内装にも「エスニック酒場」ならではのポイントが!
通山編集長:屋台っていうコンセプトなので、特別高い資材を使わないほうが雰囲気を出せるんです。
内装はむしろチープなほうが、アジアの屋台っぽい。その結果、初期投資がグっと抑えられるんです。
ラオラオの月商は500万円で、利益率は36%! エグすぎる!
これには福永社長も、
福永さん:笑いが止まらない…? 止まらない。ダメダメ! 印象悪い!
激アツのエスニック酒場、まだまだブームは続きそうです。
▼スタジオでお話を伺いました。
森永さん:飲食業界って著作権がないんですよね。だからすぐマネしますよね。
通山編集長:そうですね。参考にする方が多いです。お互いが勉強しあってます。
加藤さん:マネできないこともあるけど自由ってことなんですね。
月刊食品工場長の編集長のキーワード「バラバラ」って?
続いては、東京駅から歩いて2分の『月刊食品工場長』。
発行部数は月4万9000部で、全国の工場長へのインタビュー記事や、最新食品加工機械の紹介など、食品工場の、「今」を扱う専門誌です。
取材をうけてくれたのは、これまで何度か取材させてもらっている、キノシタと書いて木下(キシタ)編集長。
木下編集長の食品工場長のトップニュースとは一体?
木下編集長:ある食品をバラバラに凍結する機械を入れた工場のことです。だからキーワードはバラバラ。どうでしょ?
バラバラ??
それを解明すべく、やって来たのは…
京都府亀岡市にある会社、「こと京野菜」。
こちらの京野菜、実は以前、京野菜の九条ネギを、すぐに使える「刻みねぎ」の状態に加工し、ラーメン屋さんなどの飲食店に卸して大人気! なんて取材をさせていただきました。
ということは、バラバラに冷凍するものはもしかして…?
山田社長:九条ネギです。今回も九条ネギでがっちりです!
木下編集長が言っていたある食品とは、「九条ネギ」だったのです。
さっそく山田敏之社長に案内してもらいましょう。
山田社長:これがバラバラのネギの冷凍です
こと京野菜が販売する冷凍ネギは、皿に出してみると、見事にバラバラに凍っています。
山田社長:ネギは冷凍すると、固まったり団子になったりします。それだと、料理にも薬味にもなかなか使いづらい。でも、こと京野菜の冷凍ネギなら、使いたい分をすぐに使えます。
たしかに、これは便利!
では、どうやってバラバラに冷凍しているのでしょう。工場を見せてもらいましょう。
まずはネギをカットマシンに通すと、刻みネギの状態に。そして、刻みネギの状態になったネギを待ち受けるのは…
刻みネギをバラバラの状態で冷凍するマシン「バラ化冷結装置」!
室温5℃の寒い部屋にあります。この機械の中を、刻みネギがおよそ5分かけて通っていくと、バラバラのまま凍って出てくるんです!
どんな仕組みになっているのかというと、ネギが機械の中を通る時に、下から風を吹かせつつ、ベルトコンベアをブルブル振動させる。すると、ネギがピョンピョン跳ねて、固まらずに凍るのだとか。
強い風を当てるだけだとネギが飛ばされてしまう。かといって振動だけだと、ベルトコンベアにくっついてバラけない。
風と振動をうまく組み合わせることで、バラバラ冷凍が実現したというわけ。
気になる機械のお値段は、というと…?
山田社長:7,000万円くらいですね。それ以上に稼いでくれます。
社長は半年前に、思い切ってこの最新マシンの購入を決断。冷凍する前までは鮮度の問題で、地元京都を中心にしか販売できませんでしたが、バラバラ冷凍ができたことで、遠くのお客さんにも発送が可能になりました。おかげで、大手居酒屋チェーンで出す焼きそばなどのトッピングや、コンビニの冷凍うどんなど、売上げは一気に全国区に!
これが木下編集長の言っていた「バラバラ」の正体だったのです。
▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:思い付きと言いますか、工場の機械でああいう発想はすごいことなんですか?
木下編集長:お客さんが使いやすい、そういった商品を考えたときにネギがバラバラだと使いやすいですよね。あと原料として九条ネギ使ってます、というのも皆さん食べてみたいですよね。
森永さん:日本の製造機械って技術レベルは世界一なんです!将来的には世界に売っていくことも十分可能なんですよね。
サラリーマン必須アイテムの新素材が登場!
眠らない街・新宿にあるのは『月刊総務』。
発行部数は月1万2000部で、就業規則の特集や社用車管理のノウハウ、ビジネス慶弔マナーなど、会社の「総務部」の人なら見逃せない情報が満載の専門誌です。
そんな『月刊総務』の豊田(とよだ)編集長にトップニュースを聞いてみると…
豊田編集長:オススメは名刺ですね。名刺の新素材です!
なんでも、紙を超えるスゴイ紙なんだとか。豊田編集長も、初めて聞いた時は「うわっ!」 とビックリしたその素材とは!?
真相を求めやってきたのは銀座にある会社「TBM」。
出迎えてくれた山崎社長とさっそく名刺交換。
見た目は普通の名刺…
すると…
山崎社長:破ってみてください
失礼を承知で破ろうとすると…
破れない! なぜ!?
山崎社長:これが紙の代替と呼ばれているLIMEX(ライメックス)です。
紙のように軽くて、文字も書ける。なのに押しても引いても破れない!
さらに、水の中にしばらく浸けておくと、紙の名刺はふやけてボロボロになりますが、LIMEXは…
濡れても丈夫なまま! もちろん、破れません。
スゴイ素材というのは分かりましたが、名刺以外に何か使い道は…?
山崎社長:メニュー表ですね。いろんな飲食店さんのメニュー表でお使いただいています。
例えば、メニューに「醤油をこぼしちゃったよ〜」となっても、拭き取れば大丈夫!
これなら紙に印刷してプラッチックでラミネートする手間が省けますね。しかも、コストは半分以下になるのだとか!
山崎社長:回転ずしのスシローさんのメニュー表はLIMEXです。
全国に463店舗ある回転寿司チェーンのスシローでは、全店のメニュー表にLIMEXが使われています。
他にも、雨に濡れても平気なので、屋外用のポスターなどにも活用ができるんです!
丈夫で、しかも安い! そんな夢の素材、LIMEXのヒミツとは…?
山崎社長:これです、石灰石です。石灰石は、とにかく安くて、日本中世界中に無尽蔵と呼ばれるくらい豊富にあるんです。日本で唯一の、自給できる鉱物資源が石灰石です。
LIMEXのヒミツは、石灰石でできていることだったのです。
「安くて、日本国内にも豊富にある!」 これに着目した山崎社長が、2014年に開発したのがLIMEX。世界中の紙やプラスチックを代替でき、地球規模のマーケットなんだとか!
TBMは新素材LIMEXでがっちり!!
▼スタジオでお話を伺いました。
豊田編集長:石灰石なので、製造過程でほとんど水を使わないんです。しかも原料が木ではないので、環境にも優しいのが重要かなと思います。半永久的にリサイクルもできるんです。
LIMEXのもっとすごいポイントを確かめるべく、スタジオでは水の入ったトレーを準備。水につけたままボールペンを走らせると…
なんと書けるんです!すごい!