過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

過去の放送内容

2017年11月19日放送

特集

地元のピンチを救え!お役所ヒーロー!ヒーローのパワーで家を売る!ロケも仕切る!?

ゲスト

森永卓郎さん、山村紅葉さん

番組内容

がっちりマンデー!今回のテーマは「お役所ヒーロー」!
全国各地には、日夜、儲けるために戦っている会社の経営者や社員の方がいっぱい!でも、頑張ってるのは、"民間"だけじゃない!
小さな お役所ながら、独自のアイデアで、 ジリ貧だった町のピンチを救うかっこいい公務員がいるんです!それが…お役所 ヒーロー!
孤軍奮闘で!おらが町を"がっちり"させる、英雄たちを特集します!

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岐阜県東白川村 〇〇が住宅を販売する仕組みを作ったヒーロー!

まず向かったのは…

名古屋から車で2時間、岐阜県加茂郡、東白川村。
2000人あまりが暮らす、のどかな村にヒーローがいるという。

そのヒーローを探して、村役場の今井村長にヒーローの事を尋ねると…

今井村長:地域振興課課長、桂川憲生。彼じゃないかなと思いますけど。

と、即答!そんな村長も一目を置く、桂川さんを探し、地域振興課へ。
そこで、デスクに向かう桂川さんを発見!

一体、何のヒーローなのかというと…

桂川さん:住宅の販売窓口を役場で始めたんです。

そう、お役所が住宅を販売する仕組みを作ったヒーローだった!

一体、どんな仕組みなのか?その取り組みを利用し、おウチを建てた山内さんを訪ねると…
そこには立派なお宅が!

桂川さん:東白川村のヒノキをふんだんに使って、作って頂いた住宅です。

おウチといっても、村役場が販売するのは地元の山で伐採されるひのきを使った、木造住宅!

山内さん:床は松ですけど、色々な木を使ってますので、それを組み合わせて、一つの家を作っているんです。

実は、東白川村は90%を森林が占め、そこで育つヒノキは"東濃(とうのう)ヒノキ"と呼ばれ、名古屋城にも使われている 高級木材なのです。

桂川さん:木肌がピンク色で、粘りがあって、強度の高い木材です。

そんなお家を売るために、桂川さんが考えた販売の仕組みが…

ネット上に木の家を建てるシュミレーションを用意するというもの。
桂川さんは、インターネット上に木造住宅の販売サイトを立ち上げたのです!
そして、全国のお客さんから桂川さんが注文を受け、村の工務店に建ててもらうという仕組み。

でも、なぜ、こんな事を始めたのかというと…
大手ハウスメーカーにおされ、村に代々続いてきた、おウチを建てる仕事が減ってきたからなんだとか。

現在、東白川村の工務店は10社。
最盛期は、村全体で年間70軒もの住宅を手掛けていましたが、2009年には14軒まで減少。東白川村は、岐阜県の自治体の所得番付において、最下位となり"貧しい村"のレッテルを貼られてしまったのです。

そこで、立ち上がったのが村のヒーロー桂川さんでした!
そんなヒーロー桂川さん誕生のきっかけになったのが…

10年前、総務課で村役場が運営するケーブルテレビで村の情報チャンネルを担当していた際に、そのインターネットサイトで山で育った葉っぱや木を載せたら、名古屋の高級料亭が買ってくれた事!

そして、それを見ていた工務店に家も売れないかと言われ…
これを見逃す手はないと、木造住宅を販売するサイト…

「フォレスタイル」を作成!
さらに、一生に一度の買い物をどんどん売るための秘策も導入!それが…競争入札!

まず、サイト上で『いくらでどんなお家を建てたいか』という要望を、お客さんから受け付け、その内容を10ある工務店に公開し、お客さんが納得する設計・価格を出した所が受注するという形にしたのです。

入札制なので、当然工務店は予算中で良い物を建てようと、とことん工夫を凝らす。
なので、お客さんは、よりリーズナブルで良質なおウチを建てられるという最高の形になっているのです!

その結果、例えば…

このお宅は入札の結果、建築費用が、予算より800万円も安くあがったとか!

とはいうものの…
最初は行政なのに平等に扱わない、いい家を安く売るのはどうか…など、工務店からの反発もあった。

工務店、(株)マルヨの代表、牧野勲平さんが語ったのは…

牧野さん:安く安くやり過ぎちゃって、これみんなで共倒れするんじゃないの?とか、競争して、いい家を安く売るのはどうなのか、という声はありました。

しかし、年を追うごとに安くて良質の家が建つとの評判が広まり、村の工務店が建てる住宅軒数は、どん底から倍増!30軒に!
さらに、東白川村の木材で建てる家が、東京都内、神奈川と、関東にも広まり、東農ヒノキの名も、一躍全国区になっている!

今では牧野さんも…

牧野さん:役所の人について行くというよりは、(桂川さんは)尊敬できる経営者、ヒーローのような存在ですね。

と、桂川さんを信頼!
そんな役場が家を売る仕組みを作り、村を救ったヒーロー桂川さんは今日も戦っている!

山形県天童市 〇〇でふるさと納税額を爆上げさせたヒーロー!

お役所ヒーロー!続いて向かったのは…

山形県の東部、天童市。
そのお役所にいたのが…

沼澤賢次さん!

スタッフ:何のヒーローなんですか?
沼澤さん:ふるさと納税のヒーローになります。

そう、沼澤さんは、市民のために活躍する、画期的なふるさと納税を作ったヒーローなんだとか。

ふるさと納税といえば、好きな自治体にお金を寄付できる制度で、寄付したのとほぼ同じ額の税金が減るうえに、自治体によっては、お礼として特産品が送られてくるというもの。
沼澤さんは、このふるさと納税の仕組みを使い、天童市を盛り上げているとのこと。

そのカギとなるは一体何なのか尋ねると…

沼澤さん:将棋の駒のストラップですね。

そう、ここ天童市は日本一の将棋駒の産地で、木製将棋駒の生産量は、全国シェア9割!
そこで、ふるさと納税のお礼に「将棋の駒のストラップ」を送っているそう。

だが、そこにはさらに細かいサービスが!

実は、将棋の駒のストラップは、ふるさと納税のお礼の品々に、もれなくついてくる、おまけ。
ラ・フランスの詰め合わせにひとつ、地元の黒毛和牛"天童牛(ぎゅう)"にひとつという形でもらえるんだとか。

人気の秘密は…

好きな文字を彫ってくれる、というサービス付きだという点!

人気は自分の名前が圧倒的に多いが、恋人や、家族の分も欲しくなり、苗字も名前もと、ついつい集めたくなっちゃうらしく、これが、大好評!
これを考えたのが、沼澤さんだったのです。

沼澤さん:寄付したものが形として残る、伝統工芸を支援しているんだなぁという、寄付の実感みたいなものが湧く。

そんな沼澤さんの想いが叶い、今や、このおまけの駒目当てに天童市には、全国からふるさと納税が集まりまくっており、沼澤さんの部署は、毎日電話対応で大忙しとのこと!

その結果…

"駒のおまけ"をつける前の寄付額が11万5,000円だったのに対し、2014年に採用後、噂が広まり、2016年はなんと、2万9千200倍、33億5,800万円になっており、天童市の財政に大きく貢献!

さらにもう一つ、成果を挙げていることが…
それは、将棋駒を作る職人さんたちが大忙しになった事!

駒職人の中島さんにお話を伺うと…

スタッフ:仕事量増えました?
中島さん:増えたって言うもんじゃないですよ!藤井聡太くんの効果もあって3割から4割増し。

このように、急激に仕事が増えているんだとか。
ふるさと納税が始まる前まで衰退の一途をたどっていた将棋駒産業。
しかし、駒のストラップ人気に、昨今の将棋ブームが拍車をかけ、その生産額は、おまけの駒を採用する前の、およそ3倍になっています!

天童市のため、そして、将棋駒職人の為、沼澤さんは今日も王手を目指しています!


▼スタジオでお話を伺いました。
森永さん:やっぱりね、日本人はおまけが大好きで、私も、このストラップ目当てで、ふるさと納税したんですね。
加藤さん:やっぱやってんだな、森永さん!
森永さん:天童市は返礼品は普通なんです。これをつけると、もの凄く、コストかかるって訳じゃないですよね。だから、良いとこ目を付けたなと思いますね。

静岡県熱海市 テレビ局に〇〇を提供し、地域を活性化させるヒーロー!

お役所ヒーロー!続いて向かったのは…

静岡県、熱海市。
ここに、市民の誰もが知るヒーローがいるという。
そのヒーローというのが…

山田久貴さん!

山田さん:テレビ番組のロケ場所の調整をして、紹介してがっちりです!

そう、山田さんはテレビ番組にロケ場所を紹介してくれるヒーローだという。

ロケを行う場合、撮影をしたいお店や施設への許可取りが必要となるが、これが、結構細かい煩雑な手続きだった。

そこを山田さんは…

山田さん:取材先を直接交渉して、無償で情報を提供する。

このような、画期的なシステムを作り、テレビのスタッフから、『こんな場所でロケをやりたいんですが、どうでしょう?』という連絡を受けると、"熱海市"の中でリストアップし、無料で許可を取ってくれるんです!
そんな山田さんが得意とする番組のジャンルが…

バラエティ!実はここ熱海で、年間、100を超えるバラエティ番組が撮影されており、TBSでは「モニタリング」や「水曜日のダウンタウン」がよくお世話になっています。

しかし、どうしてそんなに多くのロケが熱海でできるのか…
ヒーロー山田さんに密着させて頂きました…

この日は某バラエティ番組で使用するという、ファーストフード店へ交渉に。

山田さん:急なお話で恐縮なんですけど、明後日、某バラエティ番組のロケで、ドッキリを仕掛けたいという企画がきてまして…
店長さん:明後日?急ですね。
山田さん:急なんですけど…
店長さん:なんとか、はい!

ロケが、明後日という急なお願いだったにも関わらず、すんなりOK!

店長さん:(山田さんを)信頼してますから!熱海の為にと思って!

店長さんも山田さんを信頼しきっている様子。

5年前から熱海市でこの活動を始めた山田さん。
全国チェーンの店舗はなかなか撮影許可が下りないので、山田さんのネットワークの大半は、地元密着型のお店など。
さらに、場所のツテがあるだけじゃなくて、カメラを置く場所など、ロケにおける使い勝手も把握しているのです!

さらに山田さんは…

山田さん:みなさん、たぶん今日、ロケ弁ないですよね?
スタッフ:自分たちでやりますよ。
山田さん:私が、よく頼む所があるので。

ロケ弁の発注まで自らこなしているとか。
さらに、ピックアップまでしてくれるとあり、至れり尽くせりな状態に。
さらに、熱海のお店に頼むので、ちゃんと、経済効果ももたらしているんです!

山田さん曰く…

山田さん:(撮影許可を取る時)市の職員が言うから、信頼や協力が得られるというのは多々あると思いますね。

とのこと。
そんな山田さんは、昼からも許可取りのために動きまわり、一日を過ごしている。

そんな山田さんの努力の結果…

番組を観た人が熱海に行きたいと思い、観光客も増え、2016年、熱海市の観光客は、山田さんが調整を始める前と比べ、55万人も増加!20%以上の伸び率で、山田さんの効果がここに現れている!

山田さん:お話を頂く(番組の)制作さんに対して、極力NOと言わない。基本断らない!

それによって、制作側からの信頼も厚く、多くの依頼が舞い込み、熱海市のヒーローとなり、がっちりなんです!


▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:山田さんは、優秀な、本当に信頼できるコーディネーターと言う事になりますね。
山村さん:私もやっぱりロケ地を探すのは、ドラマでも、とっても苦労していて、特に役所が絡んでくださると、より周りも協力的で、とっても助かりますね。

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