過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

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2017年7月30日放送

特集

新企画「名前がついて、○○式ビジネス」山田式は叩く!小野式は伸びる!高瀬式は14回転!?

ゲスト

森永卓郎さん、マキタスポーツさん

番組内容

今回のテーマは「〇〇式ビジネス」!
世の中には、名前がついた○○(まるまる)式というのが、たくさん出てきています!
肉体改造のトレーニング方法だと『タバタ式』など、聞いたことある方も多いのでは!?
しかし、世の中には、知られていない○○式がたくさん!
自分の名前を付けたくらいだから相当、自信があるに違いない!
そんな〇〇式ビジネスのがっちりな現場を覗いていきます!

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山田工業所 料理人も絶賛!叩いて作る、「山田式中華鍋」!

名前がついて◯◯式ビジネス!
まずやってきたのは…

神奈川県横浜市金沢区にある工業団地。
一体、"誰の名前"が"何に付いて"がっちりなのか?
中に入ってみると、一人の男性を発見…

スタッフ:お名前は?
男性:山田豊明です。

ということは、1つ目の名前がついて◯◯(まるまる)式ビジネス。
それが…

山田式中華鍋!!

山田豊明(とよあき)社長が率いる山田工業所は、昭和32年から中華鍋を専門に作っている会社!
では、どうして、山田式という名前に至ったのか…

スタッフ:名前がつくことについて、どう思われますか?
山田社長:これ(山田式中華鍋)うちで付けた名前じゃないんですよ。お客さんが付けてくれたの。お客さんが、他の中華鍋と差別化してくれた。悪い気はしないねぇ!

なんと"山田式"と名付けたのはユーザーのみなさんだった。
なので、自社で製作したパンフレットには"山田式"とは書いてないんです。

でも名前がつくからには他の鍋とは一線を画す、"何か"があるはず!
それが…

山田社長:うちの場合は、打ち出し式といって、平らな板から一枚ずつ、トントン叩いて湾曲を作るんです。

叩いて作る!
一般的に中華鍋の製造で多いのは、一枚の金属板をガシャンと金型で押す、プレス式。

しかし!山田式は、叩いて仕上げる!
なので鍋肌に、跡がしっかり残るんです!

一体、その製造現場とは?
工場にお邪魔してみると…

巨大な機械がたくさん!
作業はまず、鉄板を型でくり抜き、大きな台にセッティング!
すると、台がまわり始め…

ハンマーのようなモノがトントントンと上下し、鉄板を打ちつけ始め、叩いて作っている!
1枚あたり叩く回数は何回なのか、社長の息子の山田憲治さんに聞くと…

憲治さん:4000〜5000回です。

40分間に、およそ5000回!
大量に麺を茹でる大型ともなると、なんと1万回も叩くんだとか!

それを、打ち付ける力加減や位置を職人が手作業で調節していくので、機械を使ってるとはいえど、繊細な作業なんです!
でも、なんでわざわざ「叩く」のか?

憲治さん:叩くことで、強度も保たれます。

そう、何回もハンマーで叩くことで鉄の中の空気が抜け凝縮。
すると硬く強くなるんです。まるで刀鍛冶のような世界!
強くなるので、鉄の厚みも薄くて済むんです!
なので…

山田社長:プレス式の鍋より軽くなります。

プレス式と山田式、仕上がりが同じ大きさの鍋で比較すると…

山田式が115gグラムも軽い!
強いから、長持ちする。薄いから、火が通りやすい。
軽いので、鍋がふりやすいと、いいことばかり!

その為、料理人達の間でも大人気!
横浜中華街のほとんどのお店で使われているんだとか。

中華料理店「景珍楼(けいちんろう)」では、使う鍋はすべて山田式!
料理長の鈴木誠さんにお話を伺うと…

鈴木さん:中華料理長さんは火との勝負なので、鍋が強くなくて、すぐ壊れると売り上げのロスが出る。

強い火力で、ささっと、短時間で仕上げる中華料理の現場では山田式が欠かせないんです。
さらに、こんな長所も…

鈴木さん:打ち出しなので、油も均等にいく。

つまり、大きな機械で叩いてできる凹凸がポイントで、鍋に油をひくと…
1つ1つに油が留まって、鍋全体に均等に広がるんです!

そして、山田工業所には、自分だけの鍋を求め、料理人たちからオーダーが殺到!
油をサッと通す海鮮メニューが多い広東料理のシェフは浅め、香辛料を多く入れて煮込みが多い四川料理のシェフは深め、と、こだわりがある。

そんな注文にもちゃんと応えてくれるのが山田式なんです!

一般用とプロ用、合わせて毎日300個を製造!
山田社長によると、叩いて中華鍋を作っているのはおそらく全国でも山田工業所だけなんだとか。

こだわりに応える中華鍋で山田式はがっちり!


▼スタジオでお話を伺いました。
(中華鍋が登場。一般的なものと見比べて・・・)
加藤さん:見たらすぐわかりますよ。
進藤さん:持ち比べて頂くとその重さ、どうでしょうか?
マキタさん:(一般的なものは)重い!すぐ(軽さが)わかりますよ!
森永さん:作り方、鍛造っていうんですけど、強靭かつ柔軟な鋼ができるんです。日本刀ってしなるじゃないですか。だから強いんです。
加藤さん:買おうよこれ。
マキタさん:すぐ買いたいです。2個位ほしいです!鍋が似合うので。

果実堂 風に強く、1年で14回収穫できる「高瀬式14回転ハウス」!

名前がついて○○式ビジネス。続いては…

九州は熊本から・・・。
果実堂という会社に、名前が付いて、がっちりな方がいるとのこと。
中に入って聞いてみると、その人物を発見!

果実堂の高瀬貴文さん!
実は以前、とある儲かり会社を取材した際、その取引先として、ちょっとだけコメントを頂いたことが。
でも、自分がメインじゃなかったため、インタビュー終了後、すごく残念がってたんです!

ということで、今回は「主役」の高瀬さん!
気合いも十分な様子!
さて、高瀬さんの名前のついた◯◯(まるまる)式ビジネスとは…

高瀬さん:高瀬式14回転ハウスです!

高瀬式14回転ハウス?
一体何なのか…

高瀬さん:ハウスっていうのは、農業用の栽培ハウスです。

熊本県の果実堂は野菜の「ベビーリーフ」を作っているんですが、高瀬さんが開発したのはベビーリーフを栽培するためのビニールハウス!

14回転、というのは1年間にベビーリーフを栽培し出荷する回数の事!

高瀬さん:8回転が10回転になって、10回転が14回転になったんですよ!

回数が増えれば、当然収穫量も増える。
会社の売上げにもかなり貢献してそうですが、ビニールハウス自体にどう関係してるのか…
  
高瀬さん:やはり耐候性ですね。風に強い。

そう、高瀬式14回転ハウスは風にめちゃくちゃ強い!
なので 台風の被害を受けずガンガン作れる!
では、その強度は…

台風並みの、風速30メートルの強風をがっつり当てて確認してみると…

バンバン強風が当たってもどこ吹く風!
ビニールが剥がれる様子もなし!
ハウスの真横から当ててみてもびくともしないんです!

スタッフ:最大どのくらい耐えられるんですか?
高瀬さん:風速40〜50メートルまでいけます!

なんでこんなに丈夫なのか?
そのヒミツは…

高瀬さん:空気が動いています。

ハウス内に空気が吸い込まれている。

高瀬さん:空気を抜くことによって、ハウス内が、ぐっと締まった仕組みになっています。

つまり、ハウス内のファンが中の空気をギュッと抜いて気圧を下げている。
すると、外から圧力がかかるのでビニールも飛ばされない!

あまりに素晴らしいってことで、自社で使うだけじゃなく、「高瀬式」と名前をつけて昨年から販売!

頑丈だが一棟建てると数千万円することもある温室と比べ、500万円と、とっても経済的!
でも、なんでこんなの作れたのか…

高瀬さん:私はもとは建築士です。

高瀬さんは大手不動産会社でキャリアを積み転職したんです!
そんな高瀬さんを筆頭に果実堂には他にも…

ベビーリーフを効率的にパック詰めする「中島(なかしま)式パッキング法」!
美味しい大豆をつくる発芽法の開発「落合式ハイプレッシャー法」と、果実堂には「◯◯(まるまる)式」が3つも!
そんな〇〇式の名付け親は…

高瀬さん:うちの社長が付けた。

「◯◯(まるまる)式」と名前がつくと、開発した社員のやる気がグッと出る!ということで、井手剛社長が名前を付けたそう。

高瀬式14回転ハウスは2016年の11月から販売を開始し、今期1億5,000万円の売上見込み!
かなり儲かっているようです!


▼スタジオでお話を伺いました。
森永さん:普通のビニールハウスだと、台風がくると全部外さないといけない。それで苗が全部ダメになってしまう。でも、それを耐えてると、他が出荷できない時に自分だけ出荷できる。
加藤さん:やっぱり、建築士の方がビニールハウスに入り込むということが今までなかったのかもしれないね。
マキタさん:意外とそういうのは手付かずだったのかもしれませんね。すごいなぁ。

小野莫大小工業 世界も注目する生地を作る「小野式丸編機」!

続いては…

東京亀戸から。
伺った先には、ダンディな小野元延社長が。

スタッフ:どなたの名前が何について、がっちりなんでしょうか。
小野社長:私の苗字が機械についてがっちりです。

名前がついたビジネス3つ目が…

小野社長:小野式丸編機です!

そう「小野莫大小(おのメリヤス)工業」という会社の社長である小野さんの名前が付いた機械なんです!

「莫大小(めりやす)」というのは"伸縮性のある布"のこと。

小野社長:糸から生地を編立してお客さんに提供する。
スタッフ:生地屋さんということですか?
小野社長:そうです。生地屋です。
                           
そんな生地の製造会社で、小野社長が作った「小野式丸編機」とはどんなものか…

千葉県の工場へ行ってみると…

クルクル回転する、ちょっと年季の入った機械が!
これが、小野式丸編機。

実は、世界のファッション業界がアッと驚く生地を生み出した名機で、セッティングされた糸が…
編まれ、生地となって出てきています。

小野社長:針がありまして、ループを作り、生地を作っています。
 
編み機の種類は大きく2つ。
『平形編機』と『丸編機』。

平形編機は、1枚の平らな生地が出来上がる。
一方、丸編機は、美しい筒状で繋ぎ目のないシャツを仕上げることが可能!

さらに丸編機の中でも小野式はその仕上がりがちょっと違う!
一般的な丸編機と小野式丸編機。
編んだ生地を比較すると…

小野式はぐ〜んと伸びる!
その秘密は生地の表面にあり、よく見てみると…
小野式の方には、ちょっと隙間が。

小野社長:普通の機械と比べて、編み目が全然違います。

そう、ポイントは生地の編み目。

表面のひとつひとつの輪っか、これが編み目ですが、小野式だと輪が細くて小さいので、隙間ができて伸び縮みが自在になるんです!

こちらの生地は…

透けるほど薄く、綿100%なのにすごく伸びる!

そして、この生地に世界も目をつけ、誰もが知ってる超有名ブランドの1枚数万円のTシャツに小野式丸編機の生地が採用されているんです!

そんな生地に惚れこんだ…

社員の杉原淳史さんは…

杉原さん:(元々)イヴサンローランで働いていて、その時にデザイナーが小野式丸編機で編んだ生地のTシャツを着ていて、なんかスゴいの着てると思い、6年くらい着て洗ってるけど、まったく風合いが変わらない。

美しく、強さも兼ね備えた生地を編む小野式丸編機!
かなりがっちりな様子です!


▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:小野式丸編み機すごいなぁ〜!(生地を見て…)透けてるわ。
マキタさん:これすごい…。
加藤さん:手触りもやっぱりいい。
進藤さん:発想の源は、小野社長が仏像マニアなんですって。それで、仏像が身にまとっている着物が波打っているのにヒントを得て、たどり着いたそうです。

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