過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

過去の放送内容

2017年7月23日放送

特集

一大ブームを巻き起こした!「あの店は今」どうなったのか!?一世を風靡した「花畑牧場」が…「シェーキーズ」が…驚きの現在!!

ゲスト

森永卓郎さん、ヒロミさん

番組内容

かつて一大ブームを巻き起こしたお店でも、最近は話題にもならないし、そもそも見かけない…。
そんなお店は、今、どうなっているのでしょうか?
一世を風靡した「あの店」を追跡して分かった、儲かりポイントとは…!?

■放送内容をシェアする

生キャラメルが大ヒットした花畑牧場は今…!?

まずは、生キャラメルが爆発的にヒットした…

花畑牧場。

タレントの田中義剛さんが社長を務めていたことでも話題になりましたよね。
一大ブームを巻き起こしたのは、今からちょうど10年前の2007年。
手作りにこだわった花畑牧場の生キャラメルは、とろけるような食感が人気を呼んで大ブレイク!
当時お店には常に長蛇の列ができ、2時間、3時間待ちは当たり前でした。

でも、最近は「生キャラメル」ってあまり聞かないし、お店も見かけないような…。
大ブームから10年たった今、花畑牧場は、どうなっているのでしょう?

やってきたのは北海道・帯広市。
あれから10年、現在の田中義剛さんのお姿は、というと…

以前と変わらず、お元気そうです。

田中社長:もう来年60歳だもん。
スタッフ:お若いですね〜。
田中社長:今は羊と戯れて、ムツゴロウさんのような生活をしています。

肝心の花畑牧場を見せてもらうと…

建物が増えている!? 以前より規模が大きくなっているような。
ということは、生キャラメルも…

田中社長:こちら生キャラメルですね。
スタッフ:種類増えてません?
田中社長:増えてますよ。夕張メロンとか、濃厚なものとか。直営店限定、ギラギラパッケージの、生キャラメル極(きわみ)とか。

発売当時、1種類しかなかった生キャラメルですが、今は10種類にまで増え、限定商品も発売しています。
その販売数は…

なんと! 月に30万個!

スタッフ:最近名前を聞かなかったので、縮小しているのかなと。
田中社長:あえてメディアに出ない。メディアに出なくても売れる商品を作ろう、という戦略になったんですね。今の方が安定してやっています。

花畑牧場のウワサを聞かなかったのは、消えたからじゃなくて、戦略だったのです!
そこには、生キャラメルブームで田中社長が学んだ大きな教訓がありました。

田中社長:スイーツってアイドルなんですね。入学してすぐ卒業。アイドルだけだと、会社として無理だなと。こっちがダメでもこっち、こっちが落ちたら次! と、多様化していくって決めたんですね。
     
田中社長の戦略のひとつは、商品の多様化。
スイーツ以外に、チーズ、お菓子、豚肉の加工品と、幅広いラインナップの商品を扱うことで売上が安定し、結果、会社はそのほうが儲かることに気づいたんだとか。

しかし、なぜ花畑牧場は次々とヒット商品を生み出せるのでしょうか?
その秘密は、チーズ工場にあると言います。

田中社長:普通機械で全部やるんですけど、うちの場合は手作りですから。チーズのその日の状態を見ながらうまくかき混ぜる。

花畑牧場の特徴は、"徹底した手作り"。
10年前、大ヒットした生キャラメルも、手作りが売りでした。
あの時から鍛えぬかれたスキルの高い手作りスタッフが今もたくさんいるので、いろんなものが作れるのです。
例えば…

田中社長:こちらでつくっているのが、ボッコンチーニ。切れてるモッツァレラは、おそらく日本で初めてです。こちらは一口サイズのカマンベールを発売。大好評です。

本当にいろいろな種類のチーズを作っていますが、これが、大手にはなかなかできないと言います。

田中社長:大手はラインで全部やる。小回りが利かない。大きいのを作る、小さいのを作る、切れているのをつくる、乾燥させる、っていうことができない。うちはそこを細かく作っていく。

手作りがメインだからこそ、いろんな新商品が開発できるんですね。
そして今、花畑牧場にとって最大の儲かりビジネスは…

田中社長:業務用です!やっぱり一番量が出て、安定するのが業務用なんです。

大手外食チェーン「しゃぶしゃぶ温野菜」の鍋に入れるチーズ、「デニーズ」のパスタのチーズ、「俺のイタリアン」の生クリームの入った「幻のチーズ」など、食材を卸しているのは、全国6000店舗にものぼります。

つまり、直接お客さんに売るのではなく、チェーン店などに業務用として販売するのが現在の花畑牧場のビッグビジネスなんです。

田中社長:業務用から来ているのは、今アルバイトが多いんで、包丁を使わないでもできるチーズを作ってくれ、ということで。これも包丁要らずなんですよ。細かい企業のニーズに応えられるっていうのが、機械じゃないからできるんです。

もちろん、作ってるのはチーズだけじゃありません。

スタッフ:これは何をやっているんですか?
田中社長:タルトです。ローソンさんのタルトは、全部うちが作ってます。

なんと、コンビニスイーツも手がけていました! その製造数は、1日10万個! 
全国のローソン1万2000店舗分のタルトを、全て花畑牧場で作っているんです。

消えるどころか、勢いの止まらない花畑牧場は、徹底した手作りにこだわって、がっちり!


▼スタジオでお話を伺いました。
ヒロミさん:ブームになるっていうことが、商売やっている人はやっぱりちょっと怖いところがあって、流行っちゃうと終わっちゃうっていうのがあるんです。
森永さん:ブームが去った後の赤字って大変だそうですよ。
ヒロミさん:固定費が上がっちゃうと、もうそれだけで終わっちゃいますから。

食べ放題が大人気だったシェーキーズは今…!?

続いては、アメリカ発のピザレストラン…

「シェーキーズ」。
シェーキーズが日本に上陸したのは、今から44年前の1973年。
当時は「マクドナルド」や「ケンタッキーフライドチキン」など、外食産業の出店ラッシュが始まった頃。
ファミレス文化の走りとも言えるこの時代に、シェーキーズはピザレストランの先駆けとして登場し一世を風靡しました。
最大の売りは…

なんといっても"ランチでピザの食べ放題"!
まだ「ピザ」そのものが珍しかった当時に、それが380円で食べ放題になる! と大人気!

店舗数も飛ぶ鳥を落とす勢いで増え、1994年には90店舗に!
でも、今はあまり名前を聞かないような…? あれからどうなっているんでしょうか?

やってきたのは、よみうりランド。

廿楽さん:シェーキーズグループマネージャーをしております、廿楽(つづら)貴一と申します。

オープンから44年が経ったシェーキーズ。廿楽さんの案内で、現在の店舗を見てみると…

行列ができるほど、今も「食べ放題」が大人気!
店内はちょっとオシャレな雰囲気に変わっているようです。
一見順調そうなシェーキーズですが、ここに至るまでには、さまざまな紆余曲折がありました。
バブル時代にかけて、店舗は90店にまで拡大。しかしこの時期、大きな試練が!

廿楽さん:90年代に入って、ティラミスが大ブームになりましたよね。イタリアンブームがやってきまして。

東京を中心に空前の「イタ飯ブーム」が!
イタリアンレストランが続々と出店することで、本格的で美味しいピザが、いろいろな店で食べられるようになりました。
さらに追い討ちをかけたのが、宅配ピザ屋さんの登場。

スタッフ:その時ってやっぱりちょっとざわついたんですか?
廿楽さん:かなりざわついたと思います。

イタリアンレストランの本格ピザと、宅配ピザのダブルパンチで、90年代中期をピークにシェーキーズの店舗数はどんどん減少。
2000年には17店舗にまで減少してしまったのです。

「このままじゃいけない!」ということで、シェーキーズは学生さんたちだけでなく、家族も取りこもうと営業方針を大きく転換しました。
そこで、よみうりランド店のようなファミリー向けの店舗も展開するようになったのです。
さらに、これまで食べ放題は平日15時までのランチだけでしたが、夜も土日もすべて食べ放題!

廿楽さん:こちらサラダバーも全部入っております。

これまで食べ放題のメニューは、ピザとパスタ、フライドポテトだけでしたが、

サラダバーをはじめ、ドリンクバー、フレンチフライにナチョスなどのメキシコ料理、フライドチキンやカレーライスまで!
さらにはソフトクリームまで食べ放題!

こんなについた食べ放題、気になるお値段はというと…

廿楽さん:平日のランチタイムで1,300円、週末は1,650円になります。

でも、これだけのメニューをこんなに安く提供できるのは、どうしてなんでしょうか?
そこにはこんなヒミツがありました。

廿楽さん:2006年に運営会社が変わりまして、ロイヤルグループの店舗になりました。

そう、シェーキーズの運営は、2006年から「ロイヤルホスト」や「てんや」などを手がける、ロイヤルグループに変わっていました。

さまざまな食材を、グループ会社のネットワークを使って仕入れる。
すると、バラエティ豊かな食べ放題を、リーズナブルに提供することができるというわけ。

1店舗あたりの平均売上げは、2年間で25%も伸びて、去年は1億3,800万円!

店舗数も、どん底の17店舗からちょっと復活して22店舗になりました。

シェーキーズは、食べ放題で、がっちり!

ハンバーガーチェーン・ウェンディーズは今…!?

つづいては、アメリカ発のハンバーガーチェーン、

「ウェンディーズ」
おさげ髪の女の子の看板に、見覚えはありませんか?

ウェンディーズが日本に上陸したのは、今から37年前の1980年。
原宿のホコ天で「竹の子族」が踊っていた、バブル前夜の頃です。

そんな時代に、銀座1号店をオープンしたウェンディーズは、本場、アメリカのメニューを忠実に再現した、ボリューム満点のハンバーガーが人気。

順調に店舗数を伸ばし、2000年頃には全国100店舗を突破しました。

でも、最近は街中であまり見かけないし、ウェンディーズって今、どうなっているんでしょうか?
そこで運営会社の広報さんと待ち合わせ。

初上陸から37年が経ったウェンディーズの今はというと…
柴山さん:こちらがウェンディーズです。

そう、ウェンディーズは今も健在!
字体はちょっと変わったけれど、あの女の子もちゃんといます!
でも、ひとつ気になることが…

スタッフ:隣にファーストキッチンがあるんですけど…
柴山さん:ウェンディーズは今、ファーストキッチンとのコラボレーション店舗として展開しています。
スタッフ:コラボレーション店舗?
柴山さん:はい。おそらく業界初ですね。

なんと、ウェンディーズはライバル外食チェーンの「ファーストキッチン」と名前を並べたお店に変身していました!
メニューを見てみると…

ウェンディーズのハンバーガーの隣にはファーストキッチンのパスタ!
まさに、ライバル同士の禁断のコラボ状態!?
一体どうして?

柴山さん:ウェンディーズは、日本での展開にあたってすごくいろんな歴史があったんです。
スタッフ:いろんな歴史?
柴山さん:はい。山あり谷あり、いろんな歴史がありました。

かつて、ウェンディーズの1号店を日本にオープンさせたのは、あのダイエーさん。
一時期、100店舗にまで増えたのですが、ダイエー本体の調子が悪くなり、ウェンディーズはそのあおりを受けて、別の運営会社に身売りされることになりました。
しかし、これもうまくいかなかったようで、店舗数は71までに減少。
そして…

柴山さん:2009年にウェンディーズは日本から撤退しているんです。

この時、ウェンディーズは日本から姿を消してしまったのです。
しかし、撤退から2年後、ウェンディーズは再び帰ってきました!
そのリーダーとなったのが、この方。

比嘉会長:ウェンディーズファーストキッチンのアーネスト比嘉です。

ハワイ生まれの日系3世、アーネスト比嘉会長。
実はこの方、あのドミノピザをアメリカから日本に持ってきて、日本国初の宅配ピザチェーンを作り上げた、いわば"日本上陸のプロ"!

なぜか部屋には、クリントン元大統領との写真や、

若い頃のトランプさんとの写真まで。
なにやら只者ではなさそう…。そんな彼に、アメリカのウェンディーズは、日本上陸再チャレンジの白羽の矢を立てたのです!  
しかし、比嘉会長をもってしても、このミッションは困難なものでした。

比嘉会長:なかなか場所が見つからなくて。やっぱりみんな1等地がほしいんですね。

繁華街など、好条件の場所は他の外食チェーンに押さえられていて出店できない。

またウェンディーズは、ガッツリ系のハンバーガー以外のサイドメニューが少なく、特に女性客などは利用しづらい…。

再上陸から2年経っても売上は横ばい、店舗数もたった2店舗のまま。
「このままじゃヤバイ…!」
そこで比嘉会長が、2つの悩みを一気に解決する方法として踏み切った禁断のウルトラC!
それこそが、「ファーストキッチン」とのコラボだったのです!

たしかにファーストキッチンは、すでに全国に128店舗もあり、ほとんどが駅前の好立地。

さらに、パスタやポテト、デザートなど、サイドメニューだけで42種類とバラエティに富んでいます。
そこで、2015年、2つしかなかった店舗の1つを閉めて、思い切って実験的なコラボ店舗にしたのです。すると、驚きの結果が!

比嘉会長:大体デフレの中では、前年対比のフラットかマイナスが一般なんですね。ところが前年対比はプラス60%だった。

なんと! 売上が前年比60%もアップ!

「これはいける!」と思った比嘉会長は、ファーストキッチンそのものを買収し、昨年は6店、そして今年に入って14店と、次々とウェンディーズとのコラボ店舗に改装!

比嘉会長:他のお店も、大体平均で前年対比30%アップです。

こうしてウェンディーズは、コラボブランドとしてますます拡大中!
今年は30店舗の計画だそうですよ。

ウェンディーズは、コラボ店舗で、がっちり!


▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:この2つって競合じゃないですか!?
ヒロミさん:普通は無理だよね。買収して一緒にするのはなんとなく分かるけど、名前を両方残してだからね。
加藤さん:あれは残した方がいいんですかね?
ヒロミさん:両方のファンがいるからね。

■放送内容をシェアする

このページの先頭へ戻る

Copyright© 1995-2024, Tokyo Broadcasting System Television, Inc. All Rights Reserved.