過去の放送内容
2017年6月11日放送
特集
全世界に4950店舗を展開!100円ショップ「ダイソー」を特集!!
一代で築いた社長登場&がっちりのヒミツに迫る!!
ゲスト
株式会社大創産業 代表取締役 矢野博丈さん
番組内容
がっちりマンデー!今回のテーマは、今や日本国内にとどまらず、全世界に合計4950店舗を展開している100円ショップの元祖・ダイソー!
年商4,200億円の超儲かり戦略とは?
「飽きない」100円グッズが次々生まれるヒミツとは?
企業の舞台裏に迫ります!
創業時から変わらぬダイソーの伝統!元気すぎる会社のヒミツとは?
国内に3150店舗、海外26の国と地域に1800店舗を展開!
年商は4,200億円!
そんなダイソーの本社があるのは広島県の東広島市。
「取材は朝9時前には来てください」とのことで8時半にダイソー本社に伺う事に。
一体、なぜこんなに朝早くなんでしょうか?
広報課部長代理の大佐古さん曰く、
大佐古さん:ダイソーは現場が命なので"100円で商品が売れる仕組み"が色々な所で見れると思います。
9:00になるとオフィスにはチャイムが鳴り響き、それと共に社員の皆さん全員が席を立ち上がり、ラジオ体操がスタート。
これは「楽しく働くためには まずは体が基本!」という社長の考えから、社員のみなさん全員の日課として毎日行われてるんだとか。
そして、体操が終わったと思ったら…
今度はこれまた社員総出でオフィスのお掃除が始まります。
こちらも部署も立場も関係なく、大きな声を掛け合いながら毎朝みんなで行なっているのだそう。
体操をして掃除をして、ようやく一段落…と思ったら、朝の行事はまだまだ終わりません!なぜか今度はみなさん、スポーティな格好をして近くの倉庫に移動。
またまた声を出し合いながら、今度は忙しそうに何をやられているのでしょうか?
高良さん:これは「デバン(デバンニング)」と言って、届いた荷物を入庫する作業です。
毎日、メーカーから届く荷物は専門のスタッフが受け取り作業をしているそうなんですが、毎週1回、普段、倉庫で働いていない他の様々な部署の社員さんが集まって、受け取り・積み込み・運搬作業をするのだとか!!
これも社長の考えで「とにかく体を動かす!声を出す!みんなでやる!」。
これが年商4,000億円を超えても創業時から変わらぬダイソーの伝統なんです!
午前11時、東京出張からこの日の朝、戻ってきた矢野社長が出社!
出社して、まずはどんなお仕事から始めるのでしょうか?
すると社長、来るなり社内をウロウロ!
なんと社内に社長室はなく、矢野社長はあちこちをぷらぷらしながら、お仕事をこなしていくスタイル!
本社にはフロアごとの仕切りが無く、全体を見渡せる様になっています!
そんな、ぷらぷらと向かった先で社長が手に取ったのは、全国各地の新しくオープンした店舗のファイル資料!
ファイルはお店ごとに分かれており、シールで売上が貼り付けてあります。
普通、社長が売上をチェックすると言えば、細かい表やパソコンでデータを見るイメージですが、あえてお店の様子のわかる写真と一緒に数字を眺めるのが矢野社長流なのだそう。
矢野社長:170万円も売り上げるんですよ、1日に。
どうやら、どこのお店も絶好調のご様子です!
しかし矢野社長、ここにいたるまでの道のりは順風満帆ではなかった。
50年前に奥さんの実家の家業であるハマチ養殖業の跡継ぎに就くもこれが大失敗。
巨額の借金を背負う事になった矢野社長は、百科事典のセールス業やちり紙交換など、9回も転職を繰り返す中、たまたま日用雑貨の移動販売車を目にして、1972年トラックで雑貨の移動販売をする会社、ダイソーの前身となる矢野商店を立ち上げたのだとか!
そんな中、夫婦二人でたくさんの商品に値札を毎日付けていくのは大変!という事で生まれたのが、今に繋がる100円均一の販売方式。そしてそれが大当たり!
今ではグローバルな会社に成長したという訳なんです!
ダイソーの魅力を作る、躍進のキーワード「値段以上の価値でお客さんを飽きさせない」。
アイテム数はおよそ7万点!次々と商品を作り、なんと毎月700の新アイテムを投入してるのだとか!
そこで、新商品開発の最前線へ潜入…
フロアにズラーっといくつも並んだ各テーブルごとに、商品を仕入れるダイソーのバイヤーが、商品を売り込むメーカーの担当者と商談中。
近くのテーブルの様子を窺ってみると…猫ちゃんにつける可愛い首輪の商談の真っ最中。
バイヤー:ちょっとやっぱり危ないんですよね。猫の首輪っていうのは、何かに引っ掛かった時に安全の為にもすぐ外れなきゃダメなんですよね。
バイヤー:そこはすぐ改善して良い物にしていきましょう。
メイカ—:かしこまりました。
基本、1個100円と決まってるので、その値段の中でどれだけ工夫と改善をメーカーさんにしてもらえるかが勝負なのだとか。
バイヤーさん、妥協ゼロです!
1アイテム作るのに、商談を3回〜4回するのは当たり前!
ダイソーで販売するには最終的に10回以上の直しがあることも!
それでも、ダイソーで売ることはメーカー側にとっても魅力的!
商談に訪れていた芳香剤を作るメーカーさん曰く、
メーカー:やっぱり莫大な数の販売量なので儲け方が違います。1個の売り上げで儲けるんじゃなくて、凄い量を出しながらトータル的に少しずつの収益がにじみ出てくるので。
そう!世界4950店舗で販売できるので、メーカーも十分採算が取れるという事なんです!
そして、この商談スペースにも矢野社長がぷらぷらと現れ、下駄箱の消臭剤の商談中のバイヤーの元へ。
矢野社長:ここがよう読めんよ、「使用期限1ヶ月」の文字が。こういう不利な事は文字を大きくして分かるようにしとったほうがええぞ。有利な事は小さくてもええけど、お客さんにとって嫌な事は大きく書いた方がええぞ。
あちこちのテーブルに勝手に割り込み、一声かけるのが矢野社長スタイル!
こうしてできる新商品が一週間で多い時は300アイテム!
妥協しない現場が作った商品で飽きさせません!
▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:社長は気になった事をその場で言っていくんですか?
矢野社長:そうですね。1人で決めるより3人5人で決めていく方が良いものができるんで。見方が色々と違いますから。(社員にも)全部私の言う通りにせんでいいぞとは言ってます。
加藤さん:お客様の為に不利になる事は大きく商品に書けという言葉がありましたね。
矢野社長:そうなんですよね。それが逆に宣伝なんですよね。昔は不利な事は小さく書いていた、でも今は大きく書く方が、それが(お客様への)優しさですよね。
日本で1番売れる店作りの現場に潜入!さらには矢野社長、長年の悲願!ダイソーの秘密兵器とは?
一体、お店ではどんな工夫をしているのか?!
錦糸町駅前のビル、アルカキット7階にある店舗へ伺いました!
この店舗、売り場面積1000坪、年間売り上げは14億4千万円の日本で一番売れてるダイソーなんです!
任されているのは入社3年目の小笠原店長!
日本一の売上げのプレッシャーに負けない様に、日々奮闘する小笠原店長に密着していると…
営業中の店内、お客さんが少なくなったのを見計らって、売り場で商品の場所を移動させ始めた。
何を始めたのでしょうか?
小笠原店長:今からの時期に夏の商品をもっともっと売っていきたいので、ビーチサンダルの売り場を拡げているところです。
ビーチサンダルの新商品入荷をきっかけに、夏のアパレル類と遊び道具類を綺麗に分けた方がわかりやすい!と、商品の並びを急遽変更!
売れ筋の商品を前に出したり、商品の分類を変えてみたり、営業時間中でもどんどん売り場の陳列を動かしていくのがダイソー流なのだとか。
店内にはさらに!とても同じダイソーとは思えない、きっちり仕切られた場所に…
様々な和雑貨を提供する「わ菜和な」という新業態のブランドが!
「普段使いの和」をコンセプトに、小物入れや可愛いかんざしや、ヘアピンなどがこちらも100円で売られています!
店舗にも飽きなさせない工夫が一杯です!
こうして全国4950店舗にまで成長したダイソーですが、実はこの数年で店舗数をぐっと増やした、矢野社長の長年の悲願である「秘密兵器」があったんです!
全国8箇所にある「倉庫」にそのヒミツが隠されてるらしいのですが、一体…?
ダイソーの物流部課長の高本さんにお話を伺いました。
高本さん:それはこちらの自動倉庫です。商品の出荷もオートメーションです。
そう!今まで人の手で全部やっていた在庫管理や仕分け作業がオートメーション化!
そのおかげで配送の時間がぐっと短縮!
そして、最新の配送システムの導入はお店にもメリットが!
商品の分類が仕分けされてケースに入ってくるので、売り場までそのまま持っていき、陳列もとても楽チンに出来るのだとか!
高本さん:昔はお店が発注してもいつ着くか読めないところがあったんですけども、このセンターが出来て、必ず出荷した翌日には店舗に届くようになったので、納品のスケジュールが管理出来るようになりました。
値札づけに四苦八苦しながら、商品全てを100円で販売するやり方を奥さんとの二人三脚で始めた45年前から、人一倍、裏方のお仕事に苦労してきた矢野社長。
仕入れと配送をスムーズにする倉庫の自動化は長年の目標だったのだとか。
矢野社長:こんな日がくるなんて夢にも思わんかった。
広島の小さな雑貨屋さんが、今や従業員1万人の、元気で儲かる会社に!
ダイソーはお客さんに喜んでいただいてがっちり!
▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:今後はどういう展開を考えてますか?
矢野社長:これより大きくしたいとか海外出たいとかは無いんです。倒産しないということが第一目標です。