過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

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2017年4月30日放送

特集

「連続増収"なのに"知らない会社」
夕食時はガラガラなのに18年売上げが増え続けるお店の謎!

ゲスト

森永卓郎さん、石原良純さん

番組内容

ライバルとの競争に流行の変化、そして不景気にと色んな事が起こる中、毎年、着実に売上げを増やし「連続増収」している会社とは一体どんな会社なのか!?
ロート製薬やサイゼリヤみたいな有名企業に混じって何年も連続増収中の、全国的にはまだあまり知られていないがっちりな会社を徹底取材!
儲かり続けるヒントがたっぷりの30分です!

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30年連続増収!お弁当が198円!うどん15円!岡山の驚異の激安スーパーに潜入!

訪れたのは岡山県倉敷市にある、大黒天物産。
一体、どんな事で「連続増収」の会社なのでしょうか?
店舗運営部長の大村さんにお話を伺いました。

大村さん:うちはディスカウントスーパーをやっている会社です。

そう!大黒天物産は「ディオ」「ラ・ムー」という、24時間営業のスーパーを中国・四国地方を中心に111店舗展開している会社なんです。
では、どのくらい連続増収なんでしょうか?

大村さん:創業以来、30期連続の増収です。増益のほうも30期連続増益になります。

1986年、創業1年目の売上げはたったの3億円。
それが16年目には100億円、27年目には1,000億円を突破。
そして30年目となる去年は、なんと1,451億円!

なぜ、今のこの時代にこんなにも勢いがあるのでしょうか!?
その秘密を探りに関西店舗担当の林さんにスーパーの中を案内して頂きました!

店内はパッと見、普通のスーパー。
ただ、他との違いはその商品にあるそうで…

林さん:まずは、当社開発なんですけどコーヒーが25円ですね。ケースで買われる方も多いです。

驚くべき低価格です!さらには他の商品も…

林さん:オリジナル弁当が198円です!6個入りのたこ焼きが100円で、他にもうどんが15円、焼きそばも15円でやってます!

そう!大黒天物産の増収の秘訣はとにかく安い商品の値段!
売ってる物が何でも全て安いから、来るお客さんがついつい買い過ぎちゃうんです!

では、気になるのがその安さのカラクリ。
一体、どうしてそんなに安くできるのでしょうか?

林さん:1つは商品を絞りこむ事。1度に大量に仕入れる事でコストを下げるんです。

そう、激安の秘密は、商品の数をとことん絞り込む事!
大黒天物産では売れている個数、在庫日数、値段など様々なデータを分析し、売上げが低いものは思い切って「売らない」!

例えば、同じメーカーのインスタントラーメンでも、みそ味が売れるとなればみそ味だけを置いて、売れ行きの良くないしょうゆ味は売らない!など、その選別はかなりシビア。

一方、商品の種類を絞り込んだ分、1品あたりの仕入れる量を増やす事で仕入れ価格を業者に下げてもらう。
これが大黒天物産の激安作戦なんです!

さらに、スーパーではおなじみの自社開発の商品、いわゆる「プライベートブランド」にも大黒天物産ならではの驚異の工夫があるんです!
自社製品のヨーグルトを製造中の工場に行って商品を見せて頂くと…

工場長:見ての通りフタが付いていないんですけど、フタは1個5円するんです。その5円分、お客様に安く提供できるという仕組みが出来上がっています。(業界で)初めてですね。
 
なんと5円を削るため、外蓋(そとぶた)無しのヨーグルトを販売!
その事で実現できたのが500g98円という100円を切る価格設定!
つまり、安くする為に省けるものはとことん省くというのが大黒天方式なんです!

そしてもちろん安いだけではなく、その分、味にもこだわるのが大黒天方式!
そのこだわりを取材すべく、今度は商品開発の現場へ!
社内で新商品の試食会議があるということで覗かせて頂く事に。

試食には、大黒天物産の大賀(おおが)社長も自ら参加!
そして、この日は新商品の餃子の最終チェック真っ最中!
どれが自社製か分からない状態で、全員で他社の商品と食べ比べます。

試食した社員さんからは次々に…

社員:味はもう少しコクみたいなものを改良すれば。
社員:1番買いやすい価格の98円でやってもらいたい。

餃子8個100円という他社に比べて3分の1以下の価格設定なのに、容赦なく味と値段にダメ出しが飛び交います!

毎回、このような会議を経て、ようやく商品化にGOが出るのだそう!
安さにも味にも厳しい。
大黒天物産は激安でがっちり!


▼スタジオでお話を伺いました。
森永さん:大黒天物産はコストを削るっていうのを凄い徹底していて、例えば板チョコって銀紙に包まれてますよね。ここのプライベートブランドは銀紙がないんです。直接、包装しちゃう。するとコストが下がるんです。買う方も慣れてしまえば別に大丈夫ですよね?
加藤さん:それ、考えてみればそうかも。
石原さん:昔の八百屋とかって商品を新聞紙でパっとその場で包んでくれたわけじゃないですか。時代がそっちへまた戻ってるという事なのかな?
進藤さん:これから大黒天物産さんはどうなっていくでしょう?
森永さん:まだ東日本には店舗がほとんどないんです。という事はこれから確実に右肩上がりでいけるんですよね。

人口わずか2万人の街にある、女性の心をがっちりキャッチして連続増収の会社とは?!

連続増収"なのに"知らない会社。続いては大分県津久見市にある株式会社タイセイ。
人口わずか2万の、のどかな街に会社があるのに連続増収。
その理由を取材しました!

タイセイは初年度はわずか1,400万円の売上げだったものの、それからぐんぐん右肩上がりで11年目には20億円を突破。
18年目の去年はなんと48億5,000万円。
創業以来18期増収と350倍近い伸び率の上場企業なんです!

では、一体どんな事業で儲かってるんでしょうか?
タイセイの佐藤さんにお聞きしました。

佐藤さん:こちらをご覧ください。

と佐藤さんが見せてくれたのは…

佐藤さん:これはケーキ箱やケーキについている透明のフィルムや装飾用のリボン、マフィン用の紙カップ、プリンが入っている瓶なんかのお菓子やパンを作る時に使う包装資材です。

そう!タイセイはパン屋さんやお菓子屋さんが使う包装資材や製菓材料などを販売して、ニッチな業界で圧倒的な支持を得ている会社なんです!
さらには…

佐藤さん:これ、何だと思います?

と、佐藤さんが取り出したのは手のひらサイズの網目状の商品。
これも何かに使う道具らしいのですが…

佐藤さん:この形、メロンパンの形だと思いません?上の柄!

なんと!?こちらはメロンパンに網目模様をつける道具なのだとか!
このような一般的には知られていない業務用の道具まで、品揃えはとにかく豊富でその数、およそ3万点!

でも、パン屋さんやお菓子屋さんからの人気の秘密は品揃えだけではないんです!
通常、包装資材や製菓材料は箱ごと・大袋での大量販売が基本。

そこをタイセイでは、プリン瓶の単価11円のフタでさえ1つから販売!
この小分け販売方式こそがタイセイのこだわりなんです。

この小分け販売をするには苦労も多いそうで…

現場は手作業による人海戦術。メーカーから箱詰めで入荷してきた商品を、わざわざ1枚ずつ数えては小分けしていくという作業の繰り返し。
かなり根気の要る作業です!

では、こんなに苦労してまでこだわる小分け方式には一体どんなメリットがあるのでしょうか?実際にタイセイの商品を買っているケーキ屋さんにお話を聞いてみると…

店員さん:イベント性のあるもの、季節ごとに変わっていくものを1コから購入できるので、少し試してみようかなというのでも買えますし。

街のケーキ屋さんは、バラエティに富んだ新商品を少しずつ作って売っていくというスタイルが多く、そんな時にムダなく様々なケースや容器が試せるタイセイの小分けサービスはぴったりという訳なんです!

…しかし!
そんな独特の販売法で18年連続増収のタイセイも実は一度、この「連続」が途絶えそうになるピンチがあったのだそう。

それが2010年。
この時、世に巻き起こったのが「コンビニスイーツブーム」!

そのあおりをうけた小さなお菓子屋さんが次々と閉店してしまった結果、タイセイも業績が悪化。
このままではまずい!と新たなお客さんを発掘する戦略に打って出る事に。

その新たなターゲットとは…
趣味でお菓子作りを楽しんでいる「奥様」!

タイセイは、業者向けの資材や食材を個人のお客さんも買いやすいようにと、通販サイト「コッタ」を立ち上げたのです!

でも、普通の主婦の方がなぜプロ用の商品を買うのでしょうか?
実際にサイトを利用している方々にお話を聞くと…

主婦:お菓子作りをやっているとだんだん凝ってきてしまって。マニアックな材料を使わないと満足出来なくなってしまうんですよね。

お菓子作り教室の生徒さん:自分で作ったお菓子を人に渡した時に「これ、どこで買ったの?」って言われて「それ、私が作ったのよ!」っていう時がスゴい嬉しいんです。ドヤ!っていう感じで(笑)。

要するに「お店で売っているみたい」と言われると嬉しくて仕方ない、そして、のめり込めば込むほどにプロっぽいのを作りたくなる…
どうやらお菓子作りにはそういう魅力があるのだとか。

今や通販サイト「コッタ」の会員数は45万人以上の人気サイトに!
そしてタイセイの売上げの6割以上を個人が占めているんです!

奥様たちの心をグイっと掴んで、タイセイは製菓材料と包装資材の小分け販売でがっちり!


▼スタジオでお話を伺いました。
森永さん:タイセイは時代に合わせて大転換したんですよね。ケーキ屋さんに卸すっていう発想から、もの凄く販売を小口にして個人に卸すようにしたっていう。この発想の大転換が凄かったんだと思いますね。

ゴールデンタイムに店内がガラガラ"なのに"18期連続増収の謎のパブのヒミツとは?!

連続増収"なのに"知らない会社。続いては東京都千代田区にある株式会社ハブ。
ハブが運営しているというお店に取材に伺い、広報の駒田(こまだ)さんにお話を聞きました!
ハブは一体、何をして連続増収な会社なんでしょうか?

駒田さん:当社が運営しているのは英国風パブのHUBでございます。

そう、ハブは誰もが1度は目にした事があるこちらの看板。
イギリス風パブをコンセプトにした飲食店HUBをチェーン展開している会社なんです。

ハブは現在18期連続増収中!
初年度の売上げは7億3,000万円でしたが、2年目に18億円と一気に2倍以上アップ!
その後も順調にどんどん売上げを伸ばし、18年目にはなんと95億円ともう少しで大台という所まで!

という事で、さぞかし賑わっているだろう!と、ゴールデンタイムの夜7時過ぎに店内を覗いてみると…

店内はなぜかガラガラ。夜7時といえば飲食店の稼ぎ時のはず…。
その訳を伺うと…
  
駒田さん:7時〜9時は特段注力しないというのが我々のスタイルになります。我々にとってゴールデンタイムは9時以降、2次会での利用というところが得意としているところですから。

そう!ハブにとってのゴールデンタイムは居酒屋やレストランが混雑する夜7時から9時の時間帯ではなく、夕方の"ちょっと待ち合わせでの一杯"や、2次会や3次会のお客さんがごっそりやって来る、夜遅めの9時以降なんです!

そこで今度は、夜10時過ぎに再びお店を覗いてみると…

まさに狙い通りの大混雑です!

ではどうして、ハブは夜9時過ぎという遅い時間帯に2次会・3次会として来るお客さんをピンポイントで狙って集客することが出来るのでしょうか?

駒田さん:HUBではキャッシュオンデリバリーシステムというものを採用しているところです。注文の仕方が異なっておりまして。

2次会利用者に人気な理由の1つが、ハブ独特のその注文システム!

通常、居酒屋などで注文する際には店員がオーダーを取りに来る所を、ハブではお客さんが自らカウンターに行ってその都度お金を支払う、前払い制。
イギリスのパブと同じ支払い方法なんです。

2次会で利用するとなると、お客さんは既に食べて飲んできた後なので、どれくらい飲めるかには個人差がある。
そこで、自分のペースで気持ち良く飲めて不公平な割り勘にもならない、このスタイルがピッタリという訳なんです。

さらにもう1つ、ハブ独特のスタイルが…

駒田さん:こちらフードメニューなんですけども、これで全てなんです。他店に比べて圧倒的に少ないと思います。日本の外食業ですと、食事に関してはものすごく洗練されていて、スゴい競争があるので、我々は特段そこには参入しないという事です。

ハブのメニューは、これもイギリスのパブに習ってアルコールがメイン。
ドリンクとフードの比率が8対2とフードが圧倒的に少ないんです。
そこにはどんなメリットがあるのでしょうか?

駒田さん:例えば、アルバイトの方が簡単にフライヤーに入れて作れるものであれば、コックさんを雇わなくていいですし、廃棄ロスも少なくなりますね。

フードは、揚げ物など調理が簡単なものをメインにして人件費を節約。
その分、ドリンクを安く、1杯300円代からという料金設定で、お通しもなければチャージも取らない。
       
駒田さん:日本の外食でいうと、やはり2〜3年でトレンドが変わっていくんですけど、我々は英国風パブ一本でやっていくというのが経営理念なので。

ハブは徹底的にブレないスタイルで18年間、ジワジワとお客さんの支持を伸ばして、がっちり!


▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:やっぱり食べ物って在庫抱えた時とか傷んだりするからロスも多いじゃないですか。扱うのがお酒だけだと長持ちしますよね。
森永さん:あとはキャッシュオンデリバリーシステムだから、来る人も気軽に参加できるんですよね。2次会とか3次会だと途中から入ってくる人もいるし、終電の関係で途中で抜ける人もいるんで、出入りがし易いんですよね。

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