過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

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2016年10月23日放送

特集

月刊食堂編集長が教える!「地方バラバラジャンル王」って?古河市内だけで7店舗!売上げ9億!秘密は「バス運転手」?

ゲスト

森永卓郎さん、はるな愛さん

番組内容

今日のがっちりマンデーは、飲食店の専門誌「月刊食堂」編集長の通山茂之プレゼンツ「地方バラバラジャンル王」!今、日本全国の東京や大阪ほどではない「中くらいの」都市で、一つの会社が色んなジャンルのお店をなぜか同じエリアに出店し、しかも大ヒット!ってパターンが多い。ということで今回は、その儲かりのヒミツをバラしちゃう30分!

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◎兵庫県姫路市のバラバラジャンル王「まるまさ」

月刊食堂が教える「地方バラバラジャンル王」!

通山編集長:兵庫県の姫路市にエイトリンクさんという会社がありまして、これはもうアホみたいに売ってるお店なんですね。

ディレクター:そんなに売上げてるんですか?

通山編集長:興奮しましたから!実際に見に行って。大興奮しました!

ということで、兵庫県 姫路市のJR姫路駅前へ。
すると…

ディレクター:あそこ、めちゃくちゃ人いっぱいいますよ!スゴい混んでる!

よる8時。
周りの商店街にはシャッターが降り、ほぼ人通りがないにもかかわらず、焼き鳥居酒屋「まるまさ家」だけはお客さんで溢れてる!

社長の松尾さん、儲かってますね!!

松尾社長:おかげさまで。がっちりです!
  
もう顔くしゃくしゃの松尾社長。
しかも、お店はここだけじゃない!

松尾社長:この店では焼き鳥をメインでやっていますが、焼き鳥以外にイタリアン、天ぷら、肉バルの4業態6店舗です。姫路の駅前半径300m以内でやっています。

この「まるまさ家」からわずか20mのところには、天ぷらの「天家まるまさ」が!
さらにそのすぐ近くに、イタリアン酒場「MARUMASA」。
肉バルの「肉家まるまさ」と、違う業態で同じまるまさブランド、エイトリンクの経営するお店が駅前にごちゃっと集まっている。
これぞバラバラジャンル王!しかも、どこも満員御礼!

なんでこんなにお客さんが押し寄せるのか?
社長いわく、そこには中くらい地方都市の姫路にロックオンした作戦があると。

松尾社長:姫路の人口は54万人。今首都圏で流行っているパクチーなどの食材特化型の業態をしたとしても姫路では分母が小さいんでなかなか成り立たない。

地方都市では、最先端すぎる飲食店は当たらないという。
そこで狙いを絞ったのが、飲食の4大定番ジャンル。
焼き鳥!イタリアン!肉!そして天ぷら!

確かにどれも、みんな好きそうだ!
この4ジャンルのお店を姫路向けにちょいとアレンジ。

イタリアンは、姫路在住のおじさまでも入りやすいようにリストランテではなく、あえて居酒屋テイストに。
看板は提灯で、スパークリングワインはジョッキでご提供。

高級和食のイメージ天ぷらだって、小さなテーブルと丸椅子で大衆的な雰囲気を醸し出す!

続いて、肉家まるまさでは…

店員:お待たせしました、"肉焼き盛り"です!

肉バル「肉家まるまさ」の看板メニュー"肉焼き盛り"がドーンとお出まし!
牛のモモ肉・ロース・タンがそれぞれ150gずつ、450グラムが鎮座し3240円!
商品原価率78%という超太っ腹メニュー!
が、ここに松尾さんの緻密な計算が…

松尾社長:やっぱりお客さんにたくさん来て頂きたいので目玉の高原価の商品は置いています。ただ、それだけを食べられると困るので、その高原価の商品を「ほどほどボリューム」で出してます。

って社長、ほどほどって意味取り違えてません?

松尾社長:うちのデータ上は約3名様に1つの割合で出てます。男性のお客様が7割を占めてますので150gでしたらちょっと物足りない。物足りないのでサイドメニューを頼みます。
  
というのも、まるまさで一番多いのが3人組のお客さん。
このお客さん達がだいたい3人で1皿、肉焼き盛りを頼むので1人150g。
男性だとちょっと物足りない!
となると、サイドメニューにある原価率の低いポテトサラダやナムルなどを、それぞれ2皿ずつぐらい追加注文。
結果、3人組のお客さんの平均オーダーはメインの1皿プラスサイド6皿、アルコールは7杯飲んで合計9000円ってのが松尾社長の計算!

これなら、メインだけだと78%だった原価率が48%に下がり、諸経費を引いても20%ぐらいの利益が出るんですって!

緻密な戦略に基づく売上げっておいくらなんですか?

松尾社長:6店舗で年商3億5千万円!

半径300mの6店舗で年間売上げ3億5千万円!

◎茨城県古河市のバラバラジャンル王「丘里」

月刊食堂が教える「地方バラバラジャンル王」!

通山編集長:茨城県の古河市に丘里さんという会社がありまして、スゴくお店の運営のスタイルが独特なんですよね。古河市で一人勝ちしている企業さんだと思いますね。

今度は北関東、茨城県は古河市へ。
北は栃木、西が埼玉の県境に近い、人口14万人の中くらい都市ですが…。
ここにどんな王様が?

ディレクター:あ、ありました丘里!デカっ!

100台は有に停められる駐車場の奥に、ど〜んと構えるバラバラジャンル王「丘里」

お店の中は大小の個室が通路の両脇に。
お昼時も手伝って空いてる部屋がない!こりゃ、儲かってそうだ!
社長の中村さん、どんなバラバラジャンルを展開しているんでしょ?

中村社長:茨城県の古河市で7店舗5業態。

お昼時も手伝って空いてる部屋がない!こりゃ、儲かってそうだ!

中村社長:色んなジャンルで和食をやらさせて頂いております。

丘里は和食を中心に据えたバラバラチェーン。
古河市内で釜飯・とんかつ・お寿司などの5業態7店舗を展開!

その売上げは…

中村社長:今7店舗で年間9億円です!

なんと古河エリアだけで年間売上げ9億円!こりゃ、たしかに王様だ!

しかし、丘里グループの7つのお店、古河駅から1番近い「和食 おかさと」でも、駅から歩いて20分とかなり便は悪い。
なのにどうやって9億円もの売上げを叩き出しているのか!?
中村社長によると、そこには古河市ならではのとっておきの狙い目があるらしい。

中村社長:こちらです!宴会です!

儲かりポイントはズバリ宴会!

実はこの古河市、北関東でも有数の工場が多い町。
山崎製パンや積水ハウスなど数多くの工場が工業団地に林立している。
こうした工場で働く人たちが歓送迎会や忘年会、新年会を大人数賄える丘里でとなる。

中村社長:一般のお食事のお客様ですと夜は2000円前後の客単価なんですが、宴会のお客様ですと5000〜6000円の客単価に上がっていくんですね。

それにしても他にも大きなお店はあるでしょうに、なぜみんな丘里で宴会をするのか?

ディレクター:なんで丘里で宴会を?

お客さん:送迎がある。

丘里の宴会は送迎付きが基本!

6台のマイクロバスで要望があれば、その会社までお迎えに!
お開きになれば皆さんを近くの駅までお送り致します! って、こりゃ便利だ!!

さらにもう一つ丘里のこだわりは…

中村社長:宴会の場合は、時間が限られていますので、その時間内に全部お料理を出し終える。

丘里の宴会は時間通りに終わる!
古河の工場で働くのは郊外のちょっと遠くから通勤してるっていう人が多いらしい。
だから、ちゃんと時間通りに終わって、次の日の仕事に影響しないっていうのが暗黙のルールとして存在している。
  
そこで丘里グループ全店で時間内に宴会を終わらせるため独自の戦術を導入している!
まず一番のポイントは乾杯!
乾杯が遅れるとその後の全ての予定もズレこんでしまう。
そこで乾杯用の1杯目はビールとウーロン茶に限定してタダで配っちゃう!
これで1杯目のドリンク注文の時間を確実に短縮できるってわけ。
全体の段取りが10分は早まるというから損して得とれた!

開始から2時間。滞りなく本日の宴会もお開きを迎えた。
で、駅まで送ってくれる車内では…

お客さん:全部美味しかった。釜飯スゴい量があった!

お褒めの言葉が口をついて出ています!

と、ここで、あることにお気づきでしょうか?

この運転手さん、このメガネ、どこかで…。社長じゃない!?

ディレクター:社長、何やってるんですか?

中村社長:送迎!帰りはやっぱりお酒もちょっと入ってるので、言葉も滑らかで本音で言ってくださるので。

お客さんの本音、リアルな感想を知りたいと自ら送迎バスのハンドルを握っている。
週に2回スタッフジャンパーに身を包み、お客さんの会話に聞き耳を立てているのです。
量が多過ぎるという声を参考に、釜飯のご飯を1.5合から0.8合に減らしたり、

畳敷きの部屋にも、常識にとらわれず長時間座りやすいテーブル席をと、

これでもかと丘里グループの改善を図っているとか!

▼スタジオでお聞きしました。

森永さん:工場はサービス業に比べて事業所当たりの人数が多いんです。だからドカーンと来る。例えば予約が事前に入ってきて、この店じゃちょっと無理だなと思うと、別の店に回すっていう技が使える。

加藤:中村社長、店舗数はまだ増やすつもりですか?

中村社長:11月に唐揚げの専門店を始めて、来年の6月にカフェをやる予定です。

加藤:それは全て古河市の中で?

中村社長:古河市の中でです!

◎栃木県宇都宮市のバラバラジャンル王「バリ系」

月刊食堂が教える「地方バラバラジャンル王」!

茨城からお隣、栃木県のJR宇都宮駅へ降り立つと…

通山編集長:どうもこんばんは!来ちゃいました!

やっぱり来たのね!
3つ目の王様はどうしても自ら案内したいと通山編集長。

通山編集長:宇都宮で地元民の方からバリ系って呼ばれてスゴく儲かってるお店がある。

ディレクター:だいぶお客さん入ってるんですか?

通山編集長:スゴい入ってますね。パンパンです!見た方が早いんで行きましょう!

編集長に連れられ東部宇都宮駅方面へ。
男2人、人もまばらな通りを歩いていると…

通山編集長:こちらです!チームバリスタさんの鹿芭莉さんです。パンパンに入ってますね。

店内は確かに、お客さんでパンパンだ!

爽やかなイケメン社長の磯さん。どんなバラバラジャンルで人気なんでしょ?

磯社長:私たちの会社は炉端焼きとカフェ・焼き鳥・ラーメン・エスニック居酒屋・バルの6店舗6業態をやっております。

磯さんの会社チームバリスタは、この炉端焼き「鹿芭莉」をはじめ、「バリサイカフェ」、さらにラーメン店の「ヒバリ」など。
東武宇都宮駅の周りに、店名に「バリ」の入った飲食店を、それぞれに特徴を持たせ6店舗も展開しているんです!

これがバリバリ儲かってて、その年間売上げは…

磯社長:6店舗で4億5千万円を目標としております。

なんと宇都宮の6店舗で年間売上げ4億5千万円を達成!

今当てに当ててるバリ系ブランド。
実は6つのお店に共通したポリシーがあるとか。それは…?

磯社長:2枚看板戦略でやっております!

人口52万人の栃木県宇都宮市は東京まで新幹線でおよそ50分。
都会に近いような、遠いような、なんとも宙ぶらりんな街。
そんな宇都宮には、新しい物好きと保守的な人が半々いるとマーケティング。
そこでひらめいたのが両方のお客さんにウケるように看板メニューを2つ用意!

こちら「バリサイカフェ」では、そば粉でつくった生地が特徴の、『厚切りベーコンとマッシュルームのガレット』が新し物好きへの看板メニュー。

一方、保守的なお客さん用にカフェの定番メニュー、『フロマージュパンケーキ』をご用意。

さらに炉端焼きの鹿芭莉では、牛バラとフォアグラのロッシーニや豚巻き山芋など、斬新な具が刺さった『あそび串』という前衛的なメニューがあるかと思えば、

鹿児島産の鰹を藁で炙った、『鰹の藁焼き 塩たたき』で、保守的な方々をくすぐるといった塩梅。

通山編集長:新しい商品ばかりやっていると保守的な層が来なくなるし、逆に保守的な層にばかり焦点を当てると新し物好きの人は来なくなるので、両方にしっかりアピール出来ていると思いますね。

さらに月刊食堂通山編集長いわく、宇都宮バリ系にはもう一つ儲かりポイントがあるそうで…
社長に負けないくらい爽やかなマネージャーの小林さん、それってなあに?

小林さん:外から店内の雰囲気が分かる設計となっております!

バリ系のお店はどこも、今風なデザインで間口全体から店内が丸見え!

開放的で中が見えるから、保守的でちょっと引っ込み思案な宇都宮市民でも入りやすい!!

お客さん:バリって付くなら1回行くみたいな!

ディレクター:そんなにみんなバリのこと好きなんですか?

お客さん:大好きです!

勢いそのままに来年にはこの界隈にもう3店舗バリ系の飲食店をと鼻息も荒い!

▼スタジオでお聞きしました。

加藤:東京に近い分、お客さんの半歩先を行っとく部分を持っておく。でも押さえるところは押さえておくっていうことなんでしょうね。

森永さん:東北新幹線も大宮はみんな止まるんですけど、宇都宮はとばされるっていうぐらいの微妙な東京との近さなので、ちょっとタイムラグを置くんですよ。それぐらいがちょうどいいんです。本当の最先端だと受け入れてもらえないので。

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