過去の放送内容
2016年7月3日放送

特集
新企画「働く人の◯割がアレな会社!」大工さんが大卒だらけ!アフリカ人3000人が大活躍!なぜ?
ゲスト
森永卓郎さん、藤本敏史さん(FUJIWARA)
番組内容
今日のがっちりマンデーは、新企画!「働く人の○割がアレな会社」!
これまで「がっちりマンデー!!」に登場した数々の会社!そこには同じタイプの人がやたら多いってことが結構あった。同じタイプが集まれば一致団結、他とは違う強さが生まれる!それが功を奏してどんどん儲かる!
今日はそんな、働く人の◯割がアレって会社をご紹介!
◎大工の8割が大卒!
まず最初にやってきたのは、静岡県沼津市にある平成建設。

出迎えて下さったのは、眼光鋭い創業者。秋元社長!
こちらは木造住宅を中心に造っている会社と伺いましたが、どんなタイプの方が多く働いてらっしゃる?
秋元社長:うちの大工職人の8割以上が大学や大学院を出ている。

ここで働く大工さんの8割以上が4年制大学、さらには大学院出身者!
大工さんというと、工業系の高校を卒業して、親方のもと、叩き上げで修業をするっていうイメージなんですけど?
沼津市内の木造一戸建ての建築現場で作業していたのは…
社員:出身大学は東京理科大です
社員:出身大学は東京芸術大学の学部と院を出ました
ノコギリや電動ドリルをもって、この現場で働く6人の大工さんの内5人が、4年制大学の卒業生!
平成建設で働く全153人の大工さんの出身校を見ても、東京芸術大学、京都大学大学院、東京理科大、東京大学大学院など、錚々たる一流大学名がズラリ!

ほとんどの方が大学の建築学科を出て、自らの技を活かし、家を建てる大工の道を志しているんだとか。
それにしてもなんで、大工さんに、大学出身者をそんなに集めているんですか?
秋元社長:大工なんて頭が良くないと無理な職業なんだよ。大工が全部仕切るんだから。大工が一番上なんだよ!大工が設計すべきなんだよ。木の良い建物は!
元々、秋元社長の胸の中には『大工こそ現場の大将、棟梁になるべし!』という、確固たる信念があった。
今、日本の建築業界はゼネコンや住宅メーカーが注文を受けて、現場の作業は様々な工務店にやってもらうという形が多い。
家作りの場合、現場監督はハウスメーカーからやって来て、工務店の大工さんたちに指示を出したりするのですが、平成建設の場合はこれを全部社員である大工さんが行う!
設計も施工も現場監督に至るまで、大工のチームで全部まかなっているんです!
設計から現場監督までこなすには大学で建築を学んだ人間が必要!
ということで秋元社長は、大学の建築学科の卒業生をどんどん採用していったんだとか。
設計から施工まで全部ひとつの会社でまかなえば下請けのコストも削れる。
受注のやりとりにかかる時間も節約できる。結果、良い家を安く建てる。
これが秋元社長のポリシーなのです!
今年4月に入社した栗林さんは東京大学建築学科の出身。
栗林さん:設計しかしてない人にはできない事があると思うし、現場の事を活かして営業だったり会社の経営だったり現場の知識があると違ってくると思うので、プラスアルファの何かができれば良いなと思います。
入社4年目東京大学大学院出身の内藤さんはバリバリの現場監督!
内藤さん:大学に通った分、色々なモノを自分で調べたり考えたりするところがあると思いますので、そういうのを上手く活かしながら大工としてやっていけたらといいなと。
作業工程の段取り・予算の管理・施工計画書の作成など現場監督も大忙し!
大工を志す4大卒を採用し始めて以降、平成建設は売上げがぐんぐん右肩上がりで、今や年間150億円!秋元社長恐るべし!

◎働く人の9割がアフリカ人!
続いてやってきたのは、東京調布市のとあるビル。

出迎えてくださったのは、ビィ・フォアードって会社の山川社長。
一体何の会社なんですか?
山川社長:インターネットで中古車を販売しています。
ビィ・フォアードは、中古車をネットで販売している創業して12年目の会社。
社員さんはどういうタイプの方が多いのか?さっそくオフィスへお邪魔!
働いている皆さんが、なんともグローバル!まるで海外のオフィスにやってきような!
こちらは日本で買い取った中古車を、ネットを通じて海外で販売し、急成長を遂げているインターナショナルな会社。
国際的なマーケットを相手にしているから外国の方が多く働いている。
なかでも、ある地域の出身者が特に多いんだとか!
山川社長:一番多いのはアフリカ!
世界13カ国にスタッフを抱えているこの会社!
全3,875人のスタッフの内、アフリカ人がなんと3,661人!
ビィ・フォアードはスタッフの9割以上がアフリカ人というグローバルすぎる会社なんです!
なぜかというと…

山川社長:日本の中古車は安くて質が高い!
国内で仕入れた中古車が発展途上のアフリカ諸国で大人気!
日本では廃車になることも多い10万kmも走った車が、アフリカではバリバリの現役扱い!
きれいで、壊れない、しかも安い!ということで、人口の多いアフリカでバンバン売れるんだとか!
東京本社スタッフ、カメルーン出身の営業担当エドワードさんによると、アフリカでは国によって中古車の売れ筋が違うんだとか。
エドワードさん:カメルーンだと左ハンドル。ベンツとBMWとかほとんど外車。
カメルーンは元々フランス領だったため、走っている車は左ハンドル。
なのでトヨタや日産ではなく、世界的にも人気の高いベンツやBMWの中古車が売れる。
一方、かつてイギリス領だったケニアは右ハンドル。
だから日本車のトヨタや日産などが大人気!
という具合にビィ・フォアードは、アフリカ諸国のマーケットを徹底調査!
他にも…
エドワードさん:コンゴだとトヨタカリーナが結構好き。トヨタカリーナを使ってタクシーをやるんです。それかハイエースバンが人気。
さらに山川社長によると、掲載する自動車の写真にも、日本国内のものとはちょっと違うポイントがあるらしい。
それは…?
山川社長:下回りの写真はお客さんがコンディションを知るのに物凄く大事にしますね。下回りはサビを気にするお客さんが多い。日本みたいに道路がキレイじゃない。
アフリカの道路はまだまだ舗装されていないところが多い。
だからお客さんも車の下回りの写真を厳しくチェックするんだとか。
こうして中古車を世界で売りまくっているビィ・フォアード。
2014年の売上げ台数は、146925台!年間売上げもおよそ492億円!
▼スタジオでお聞きしました。
進藤:このビジネスを始めるきっかけになったのは、山川社長ご自身がネットオークションに中古車を出したらアフリカに売れた。これは良いということで、このビジネスを始められた。
加藤:この事業はまだまだ伸びそうですか?
森永さん:アフリカ地域は、世界最大の成長センターとして期待されている。マーケットとしても世界が注目しているので、このビジネスはまだまだ右肩上がりで伸びていくと思う。
◎働く人の8割が主婦!
続いてやってきたのは石川県は金沢市にあるソイルって会社。

出迎えてくださったのは、笑顔がとっても素敵な石動社長!
こちらでは何を作っているんでしょう?
石動社長:実はバスマットを作っています。
ソイルが作っているのは、珪藻土という土で出来たユニークなバスマット!

布でもスポンジでもないけど、霧吹きをシュッとやると、あら不思議!
なんとも吸収性・速乾性に優れたバスマット!
6年前の販売スタート以降、4万5千枚が売れ、大ヒット商品になっているんだとか!
石動社長によると、これを作っている人にはあるタイプの方々がやたらに多いのだとか!
どういうことなんでしょ?
石動社長:働いている8割が主婦の会社です!主婦ばっかり!女性ばっかり!
ソイルでバスマットを作っている78人の内、なんと66人が金沢で暮らす奥様方!

ここではどんなシステムをとっているんですか?
石動社長:分業制じゃないんです。準備して、完成して、洗って、片付けるまでが一つの流れ。
ソイルのバスマット作りの工程は、まず珪藻土と水を丁寧に流し合わせて、ゴム枠に流し込み、ある程度乾いたら外し成型して、さらに扇風機で乾かすという流れ。
技術指導をする梶さんによると、様々な工程で手早く、細やかな作業が求められるらしい!
梶さん:男性はここまで根気よくできないと思う。女性ならでは。
特に難しいのが珪藻土を混ぜた時に表面にどうしても浮き出てくる、小さなゴミを取り除く、根気のいる作業。

奥様方の細やかさが繊細な技術力となって、ソイルのバスマットの美しさを支えている。
そしてこの会社では、そんな奥様方がより働きやすくなるようにと、あるスタイルを採用しているんですって!それは…
石動社長:内職でやってもらっています。パートは時間給で働いてもらう形だが、ここでは何かを梱包して何かを作っていくらという出来高制です。
奥様方の報酬はパートタイマーのような時給じゃなくて、仕上げた製品の数に応じてお金がもらえるという「内職」と同じ出来高払い。
仕上げた枚数と品質を確認した上で報酬を決定する!
技術をみがき、スピードを上げれば上げるほど稼げる。
だから、質の良いバスマットがどんどん出来る!
奥様であるが故、色んな家事もこなさねば。自分の都合に合わせて働ける。
好きな時間に来て好きなだけ作る主婦たちの手作りお風呂マットは売れに売れ、ソイルの年間売上げは4億2000万円!
◎社員の6割が元ボート選手!
続いてやってきたのは滋賀県大津市。
のどかな場所にある、桑野造船って会社!
「造船」といってもタンカーや大型フェリーなどではなく、競技用の「ボート」を造っている。

こちらにはどんなタイプの人が多いんですか??
小沢社長:6割が元ボート競技の選手・一部現役です!
ボートを造っている桑野造船の社員の皆さんは6割が元ボート選手!

でも、スポーツメーカーならわかるけど、なぜ造船会社でボート選手が働いているのか?
と思った、そこのあなた!
実は、ボート造りには他の競技よりも格段に経験者の力が必要になるのです!
なぜか…?
黄瀬さん:船を開発するにしても、船の乗り心地を感覚で話す事が多い。ここがこう進まないとか、ここが硬い感じがするなど、そういうのは漕いでいないと分かりにくい。
ボート造りは、とっても繊細。
船の厚みを1ミリでも変えるだけで、微妙にボートの硬さが変わり、しなりに差が出る。
柔らかすぎるとスピードが出ない。
硬すぎると、選手の身体に負担がかかるとあって、そのちょうどいい加減は、経験者でないと感覚として分からないんだとか。
ボート選手ではなかった塗装担当の社員、釘宮さん!
最初の頃、競技経験がないため結構苦労したとか。
釘宮さん:規定キロ数を超えるとだめなので、塗装では300グラムで抑えてくれとか、最初の方は『ええやん数グラムくらい』とか思っていた。
塗料の微妙な重さや、塗った後の表面の仕上がり具合も、水の抵抗に大きく関わると知って、気を引き締め直した!
さらに桑野造船では造るだけでなく、選手経験者だからこそのこんなサービスも。
それは出張修理!

国内唯一の競技用ボートメーカーとして、日本各地で行われる大会に出張しメンテナンスまでやっているんだとか!
▼スタジオでお聞きしました。
森永さん:北陸全体そうなんですが、特に金沢は家族みんな働く!
加藤:北陸の女性は働き者だって言いますよね。
森永さん:だから今、働きたいっていう人が次々に来ている。