過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

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2016年3月20日放送

特集

儲かる「お膳立て」!知られざる立役者が!ラーメンの上の◯◯から…工事現場を取り囲む◯◯まで!

ゲスト

森永卓郎さん、矢作兼さん

番組内容

今回のがっちりマンデーは、「儲かるお膳立て」!
世の中には、儲かっている人の陰で、一歩手前の大事な準備をひっそりやっている人がいる!
そこで今回は「儲かるお膳立て」のヒミツに迫ります!

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◎九条ねぎでお膳立てしてがっちり!

やってきたのは京都府伏見区にある「こと京都株式会社」。
出迎えてくださったのは山田敏之社長。

スタッフ:どんなお膳立てをしている会社なんですか?

山田社長:ウチはこの九条ねぎでがっちりです!

そう!こと京都は京都産の九条ねぎでお膳立てをする会社。
この九条ねぎを刻んだものを、全国のラーメン屋さんや和食屋さんなど、飲食店に納めているんです。
たったそれだけ?というなかれ!

なんと!ねぎだけで年間売上げは10億円を突破!
とはいえ、正直、ねぎなんてどのお店も自分で切ればいいのにって気もするんですが・・・
そこで、こと京都のネギを使っているという和食屋「高瀬川 くりお」の秦幸司さんお話を聞いてみると意外な言葉が!

秦さん:根元はいいんですけど、上の方になってくると中が空洞で無理に切っていくと当然ねぎが潰れていくんです。

実は、ねぎを刻むのはプロでも難しい作業!
先端部分は中が詰まっていないため、包丁で力任せに切ると、潰れて旨味が逃げてしまうんです。
そこで、こと京都では専用の裁断機を導入!

根元も切りにくい先端も潰すことなく大量に刻んでいく。 
これなら、ねぎの風味も生かされる。
さらに・・・

山田社長:1mmカット、2mmカット、3mmカット、5mmカット、そういう種類に分けています。

料理に合わせて、刻む幅を変えているんです!
肉料理の添え物には、1mmカットのものを、あっさりした醤油や塩ラーメンには2mm、濃厚な味噌や豚骨ラーメンなどには3mm、厚めの5mmはお好み焼きに相性抜群なんだとか!
そして、全国の飲食店が、こと京都に「九条ねぎのお膳立て」を頼んじゃう最大の理由が・・・

秦さん:なかなかねぎが市場に出てこない状況がどうしたってありますので、そういう時に安定供給していただけるというのは我々にとって1番ありがたいことです。

実は九条ねぎは、冬に旬を迎える作物で、夏になると市場に出回る量が少なくなってしまう。
しかし、こと京都ではある工夫で、冬の野菜である九条ねぎを、自ら一年中、安定して作っているのです。
一体どうやっているのでしょうか?

山田社長:縦長の京都の地形を利用してねぎを作っています。

縦長である京都府の地形。
この南北での温度差を利用し、暑い夏には北部の涼しい美山という地域で、冬には京都市内でと季節に合わせて異なる地域でねぎを栽培!
これにより、年間を通じ安定して供給ができるようになったのです。
そんな「こと京都」は九条ねぎでお膳立てしてがっちり!

◎工事現場のお膳立てでがっちり!

続いてやって来たのは、兵庫県加東市にあるSRGタカミヤという会社。
出迎えてくださったのは、エスアールジータカミヤ株式会社の髙宮一雅社長。
こちらは何の会社なんでしょうか?

髙宮社長:足場の会社です。

工事現場などで、建物の周りなどに組んであるのが足場。
SRGタカミヤは足場を貸し出す専門の会社。
つまり、工事現場のお膳立て企業なんです。
でも正直、足場だけでそんなに儲かっているとは思えないですよね?
ところが!SRGタカミヤが持っている足場は、金額にして、なんと!680億円分!

髙宮社長:足場の百貨店と呼ばれております。弊社ほど取り扱いの足場が多い会社っていうのは、弊社が一番じゃないですかね。

そんなSRGタカミヤには、様々な最新儲かり「足場システム」があるらしい。

髙宮社長:こちらがリフトクライマーです。

なんと!こちらの足場は「動く」!
その名の通りリフトのようになっていて、上下にアップダウンするのです。
このリフトクライマーが活躍するのが、マンションの改修工事。
通常の足場だと建物を覆い隠してしまうので、工事期間中は日光が入らないし、防犯上も心配。

しかし、リフトクライマーなら、そんな悩みを解決!
続いては・・・

髙宮社長:こちらがスタンディングベアです。

一見、パイプが積み重なっているだけですが、これをクレーンで持ち上げていくと・・・

巨大な足場が一気に完成!
普通なら2時間以上かかる組立が、わずか10分程に短縮!
使われるのは、立体交差などの道路を通行止めにしなきゃならない場所。
スピードが求められる現場では大活躍なんです。
そして、数ある最新足場システムの中でも、社長のとっておきがあるらしい。
それが・・・

髙宮社長:Iqシステム足場です。革命を起こす足場です!

足場に革命!?
一見、素人には全然わかりませんが・・・

髙宮社長:高くなったんですよ!値段じゃないですよ、高さが!

Iqシステム最大の特徴は・・・

ここの高さ!

髙宮社長:元々の足場の高さは170cm。それを190cmにしました!

スタッフ:それだけですか?

髙宮社長:いやいや!この20cmって大変なことなんですよ!

今まで170cmだった足場の高さを、20cm高くして190cmに!これぞ足場革命!
そもそも、この170cmという高さが足場業界で決まったのは戦後すぐのこと。
この高さ、当時の日本人にはちょうどよかったんですが、平均身長が高くなった今ではかなり窮屈。

これを高さ190cmにしたことで、身長175cmの社長でもスイスイ歩けちゃう!
さらに、デザインもイチから見直し、床の部分も隙間を無くし、出っ張り部分もフラットに!
このIqシステムを導入している現場の人に話を聞いてみると・・・

職人さん:材料を取りたい時とか、ふとした瞬間頭を上げたらヘルメットをぶつけるので、そういうのが全くないですね!

大好評!

スタッフ:けっこう出てるんですか?

髙宮社長:出てますね!1500現場、1年ちょっとで。どんどん普及しているところですね。

こうして足場業界に革命を起こしたSRGタカミヤ。
昨年の売上げは340億円!
そんなSRGタカミヤは、工事現場のお膳立てでがっちり!

▼スタジオでお聞きしました。


森永さん:実は足場の材料って一度買うと長持ちしちゃうんですよ。だから普通の会社は今のがあるから新しいのなかなか買えないんです。

加藤:設備投資するお金がやっぱりもったいないと。

森永さん:でも新しい良い足場を作った会社に発注が集中していくんですね。

進藤:そしてもうひとつがカットねぎ!

加藤:知らなかった!全部店でねぎを切っているのかと思ってた。

森永さん:普通に考えるとねぎ冷蔵庫に入れとけばいいじゃないかって思うじゃないですか?でもねぎって大きいので入らないんですよ。だから切ってパックされている方が全然楽なんです。

進藤:こと京都さんは家庭での注文もOKなんです。1kgからOKで900円ほどです。

◎営業のお膳立てでがっちり!

続いてやってきたのは東京都中央区にある株式会社WEIC。
出迎えてくださったのは株式会社WEICの内山雄輝社長。
ここでは一体なんのお膳立てをしているのでしょうか?

内山社長:新規営業のお膳立てをしています。

WEICは、モノや技術には自信あるけど売り込みが苦手、という会社に代わり、営業をして契約の手前までを整えるというお膳立てをする会社。
利用しているお客さんは、技術者ばかりのIT企業や、人数が少ないベンチャー企業なんかが多いんだとか。
実際どんな風にやっているのか見せていただくことに。

内山社長:これがお客さんとの商談を獲得するアポハンターと呼ばれる特殊部隊です!

そう!彼らこそアポ取りだけに特化した特殊部隊、その名も「アポハンター」!
では早速、彼らのハンティングを見せてもらいましょう。

アポハンター:お世話になっております。本日、御社の製品の営業企画をご担当されてる方はいらっしゃいますでしょうか?

アポ取りの第一関門は、代表番号の受付。
まずはこの受付を突破し、現場の担当者に繋いでもらえるかどうかが勝負!

アポハンター:この度のご連絡が、リードを獲得のアライアンスが組めないかと考えておりまして。

実はこれ、いきなりあえて難しい専門用語を使うという技!
アポハンター:受付の女性が分からない言葉を言うことによって、担当者さんへ電話を繋ぐ率が上がるんです。

そして、担当者に繋がったら・・・

アポハンター:ちょうど来週再来週とお近くを周るようなタイミングもありまして。

「近くを回ってる」と言われると、「会ってみるか」と思うのが人間の心理。
もちろん、タイミングのアルナシは関係ない!
アポが取れてからタイミングを作ればいい。
最後に・・・

アポハンター:9日の火曜日ですとか10日の水曜日はどちらがよろしいでしょうか?

選択肢を与えると、ついどちらかを選んでしまう二者択一法を利用したもの。
イエスかノーではなく、2つのイエスを用意すればいいのです!
こうした細かいテクニックで、普通2〜3%といわれるアポ取りの成功率が、WEICでは10%もあるんだとか!
料金は成果報酬型で1つアポを取るごとに3万円。

スタッフ:アポがとれたらその後は?

内山社長:場合によっては我々の特殊部隊が一緒に営業同行させていただくこともあります。ヒットマンと呼ばれる特殊部隊。

ということでやってきたのは都内のとあるビル。
WEICが誇るスゴ腕ヒットマン・青木達也さんに同行させていただきました。
すると、依頼主のウイングアーク1st株式会社 営業本部の森脇さんと合流し、いざ出陣!
この日の営業は、アポ先に営業の数字を分析するシステムを売り込むというもの。

青木さん:お忙しい中ありがとうございます。

まずは先陣を切ってヒットマン青木さんがしゃべり出す!

青木さん:ここが見えたら嬉しいなってポイントはどんなところがありますでしょうか?
社内共有をする仕組みですとか、そういったものは既におありだったりするんですか?

相手先の要望を探るため、青木さんがどんどん質問をぶつけていく。

青木さん:分かりました。じゃあちょっと森脇さん、概要を。

森脇さん:そうですね、はい!

やっと森脇さんに出番が!
しかし・・・。

森脇さん:道路を考慮した到達件分析というのが出来まして。

森脇さん、自社のシステムに詳し過ぎるがゆえに、説明の言葉が難し過ぎる!
これを見ていた青木さんは・・・

青木さん:あの人はどうやって回ってるんだろうってところを追いかけたりとか。

分かりやすい話に置き換えて、伝わりやすいようにすかさずフォロー!
商談はこうして約1時間。
果たして相手先の返答は・・・!?

先方:いい製品だなと思いますし、社内検討してみます。

手応えアリ!
しかし、これで終わらせないのがヒットマン!

青木さん:じゃ森脇さん次回どうしましょうか?

印象がいい内にすかさず次回のアポ取り!

WEICの売上げは2004年の創業以来、右肩上がりで、なんと!10億円を突破!
そんなWEICは、営業をお膳立ててがっちり!

◎最中をお膳立ててがっちり!

続いて向かったのは、石川県金沢市にある加賀種食品工業という会社。
出迎えてくださったのは、加賀種食品工業株式会社の日根野幸子社長。
一体、どんなお膳立てをしているのでしょうか?

日根野社長:私たちは最中の皮を作ってお膳立てをしています。

スタッフ:最中の皮ですか!?

日根野社長:はい、最中の皮だけ作ってます。

そう!加賀種食品工業は、最中のアンコではなく皮の部分だけを作っている会社。
しかも、取引先には有名老舗和菓子店がズラリ!
赤坂の「虎屋」も新宿の「花園饅頭」も!
全国約3000の名立たる和菓子屋さんが加賀種の皮を使っているのです。
しかし、なぜ最中の皮だけ作ろうと思ったのでしょうか?

日根野社長:元々は皮だけをせんべいのように食べていたんですけども、そこにアンコを入れたら美味しかったというのが、今の最中の始まりだと聞いています。

アンコ入りの最中が生まれたのは江戸時代の中頃。
それ以前、最中は皮だけのお菓子でした。
皮の方が主役だったんです。

日根野社長:和菓子屋さんからすれば、最中の皮は仕入れるものであって自分たちで作るものではないと。

そして、和菓子屋さんが皮を仕入れる最大の理由がこちら!

日根野社長:これを作ろうと思うと時間と人手がかかる!

では一体、どれだけ皮づくりが大変なのか?その舞台裏を見せていただくことに。
材料となるお餅をついた後、平らな形に整えて、短くカットしたお餅を型に入れたらプレスしていく!

機械で回しながらジワジワと微妙な火加減で熱を通すと、型の中で最中の皮が広がっていき、約2分で出来上がり。
そして、この金型にも最中用独自のアイデアが!

よく見てみると、何やら小さな溝がある。
これにはどんな意味があるのでしょうか?
金型開発を行っている生産技術部の吉田和也さんにお聞きしました。

吉田さん:中に入っている水分を蒸気として出すんですよ。

そう!中の蒸気を逃がすためのもの!
最中の皮の材料となる餅は、型の中に水蒸気がたまると上手く膨らまない。
また、その水蒸気が中で膨張すると金型が破裂する危険も!
そこで2mmほどの小さな溝を作り、うまく水蒸気を逃がすことで、安全、且つふっくら焼き上がるようにしているのです。
このように拘りがギッシリ詰まった皮は、これまでに1000種類以上を製造!
現在の売上げは最中の皮だけで年間14億円!

スタッフ:うちの方が主役でアンコの方がお膳立てって思いはないですか?

日根野社長:そんなことはないです!言わさんといてください・・・お客様も見てらっしゃるし、皮が主役というのは私どもの口からは言えないことですので、それは堪忍してください。

加賀種食品工業は創業から139年経った今でも、最中のお膳立て、真っ最中のようです!
そんな加賀種食品工業は、最中のお膳立ててがっちり!

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