過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

過去の放送内容

2015年11月8日放送

特集

最近アツい!「自転車ビジネス」 絶対にパンクしないタイヤ!?全自動の立体駐輪場って?

ゲスト

森永卓郎さん、伊集院光さん

番組内容

今日のがっちりマンデーは儲かる「自転車ビジネス」!
最近、自転車が熱い!満員電車を横目に自転車通勤のサラリーマンが急増している。観光地を自転車でのんびりブラブラめぐるポタリングが流行中なのですって!自転車産業振興協会調べによると、スポーツ自転車の年間販売数が10年で5倍なんてデータも。
知らないうちにじわじわ来ている自転車ブームの裏で、がっちり儲かっているいろんな自転車ビジネスがありました!

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■自転車のレスキューでがっちり!「那須合同自動車株式会社」!

やってきたのは、栃木県那須町にある「那須合同自動車株式会社」。あれ、自転車じゃなくて?一体何をやっている会社なのですか?等々力常務。

等々力さん:タクシー会社です。自転車をレスキューするタクシーです。

自転車をレスキューするタクシーとは?試しにパンクしちゃったって事にして呼んでみると…現れたのは、見た目は普通のタクシー。

運転手さん:ケガの時の医療品、パンク修理のチューブなどを載せています。

自転車のパンク修理セットの他に、もしものためのAEDなど救急医療セットも。

そしてお客さんがケガや体調不良で走れないって時は、屋根の上に自転車を乗っけて、タクシーで移動もできる。これがサイクルレスキュータクシー。でも、自転車のレスキューなんて、ニーズないでしょ?

等々力さん:那須町は毎年大きな大会があってニーズがあります。

そう、那須町は街全体が自転車でがっちり!きっかけは4年前から毎年開催されているサイクリングイベント。さらに、2年前には自転車のプロチーム、那須ブラーゼンが誕生!今年、那須町で行われた全日本選手権ロードレース大会には、人口2万6千の那須町に全国からなんと4万人の自転車ファンが集まった!

すると、プロと同じコースを走りたいと自転車好きが集まるようになり、今や「自転車乗りの聖地」と呼ばれるまでになったのです!那須には彼らを惹きつける魅力がいっぱい!おっと必死で坂道を上るサイクリストを発見!

スタッフ:すいません、どのぐらい走っているんですか?
男性:東京の方から来たんですけど、空気がさわやかで、キツいけど気持ちいいから面白いんです。

那須町は、自転車ラブのみなさんがとっても気持ちよくなる条件がどこよりもそろっている。坂登りは大変だけど、とっても盛り上がる重要ポイント!那須高原が広がる那須町。ゆるやかな上りから急勾配まで、様々なタイプの坂道が楽しめるのですって!

さらに!隣町から来ているライダーも多くいる。それは道路が広く、信号が少ないため。ロードマップを見てみると、およそ100キロのコースに信号は17箇所だけ。平均約6キロに1つ。信号が少ないからスピードを落とさず、走り続けられるっていうのが自転車乗りにとって魅力なのですって。

さて、豊かな自然と、走りやすい道路で人気の那須町ですが、さらに自転車乗りを集めるために、いろんな工夫が!コンビニの前に置かれた、三角形のスタンド。これ…スポーツ自転車用サイクルスタンド。

駐輪するために普通の自転車に付いているサイクルスタンドは、軽さを求めるスポーツタイプの自転車には付いていない。だからお店にサイクルスタンドがあると、すごく便利。那須町ではカフェや美術館、ペンションやホテルなどの宿泊施設。そしてお寺に牧場と、至る所にスポーツ自転車用、サイクルスタンドを設置。その数150箇所。カフェにサイクルスタンドを置いた須田さん、効果ありました?

須田さん:多い時は半分くらい自転車のお客さんって時もあります。

もともと観光地として人気だった那須町ですが、あらたに自転車ファンも、飲食店やホテル、ペンションなどにやってくるように。去年、那須町の自転車関連の経済効果はなんと2億円!

▼スタジオでお話を伺いました。

加藤:まさに自転車の那須町ですね。
森永さん:自転車の街として、特化することがポイントでしたね。新幹線で行ってもすぐだし、東京にも近いですしね。
伊集院さん:あれしかも、宿泊施設が宅配便で自転車を受け取れるっていうサービスもあるんですよね。

■パンクしないタイヤでがっちり!「タイヤウォール」!

続いてやってきたのは、千葉県千葉市にある「タイヤウォール」ってお店。

伊澤社長:パンクしない自転車のタイヤを開発しました。

スタッフ:1人で?
伊澤社長:はい、私1人で、社員はいないんです。ハハハ。

伊澤社長が1人で開発したというパンクしないタイヤ。特に変わったところは見当たらず。スタッフが試乗させて頂いても、乗り心地は違和感ない。じゃあ、ホントにパンクしないのか、実験してみましょう。板の上に画びょうをはりつけ、伊澤社長が開発したパンクしないというタイヤで、いざ!

スタッフ:全く何の問題もないですね。

確かにパンクしていない!さらに、長い釘の上を走っても…。

普通に走っている。何をどうしてもパンクしないタイヤ。いったいどういう仕組みなのか。普通のタイヤには、空気の入る黒いチューブが入っているのですが、パンクしないタイヤの中には、白いスポンジのようなものが入っている。

スタッフ:けっこう弾力がありますね。
伊澤社長:特別な樹脂を入れてあります。

伊澤社長が開発したのがパンクしないチューブ、その名も「エバーチューブ」。よく見ると、細い糸状の樹脂がぎっしり絡まっている。

伊澤社長:1本1本の繊維がバネの役割を果たすのです。細い物が密集して集まると、その固まりは中に空気が入っているので柔らかくなる。

この素材、最近人気のエアウィーヴのマットレスなどで使われているのとよく似た素材なのです。伊澤さんがエバーチューブを作ろうとしたキッカケは。

伊澤社長:東日本大震災が起きまして、そこで自転車が瓦礫でパンクしてしまう人が多かったんです。じゃあ空気を使わない自転車を作れば被災地でも使えるんじゃないかというのがキッカケで開発し始めました。

今までも中にゴムを入れてパンクしないっていうタイヤはあったそうなのですが、社長曰く…

伊澤社長:使っている人達は重くて使い物にならないという話があって、軽くて乗り心地のいい物を作らなくてはというのがありました。

普通のタイヤの重さは2本でおよそ1.5kg。でも中にゴムを使ったパンクしないタイヤの重さはおよそ3kgと普通のタイヤの2倍も。実は伊澤社長、もともと、タイヤとも自転車とも関係のない、健康マットの販売を手がけていた。が、ある時…そうだ、このマットの素材、タイヤに使えるのでは?とひらめいて、全く新しい軽くてパンクしないタイヤの研究に独学で着手。きちんとタイヤの勉強もしなくてはと、タイヤ屋さんも始めちゃいました。
こうして出来上がったエバーチューブの重さを量ってみると…およそ2.1kg。従来のノーパンクタイヤより1kg近い軽量化に成功!現在、エバーチューブは重さと耐久性のちょうどいいバランスを調整中! 来年の春の販売を目指しているのだそうです!社長頑張って!

伊澤社長:売上目標は数百億です。ワールドワイドですから。

夢がパンパンに広がっていますね。

▼スタジオでお話を伺いました。

加藤:すごいですね。
伊集院さん:ゴムとかジェルとかのタイヤって重いのがネックなんですけど、それが2.1キロって軽いですね。
加藤:あれが上手くいけば数百億は本当にいくかもしれないですね。
森永さん:しかもあれ特許取っているらしいですよ。
加藤:なるほど。だから発売前にテレビで宣伝できるんだね(笑)。

■立体駐輪場でがっちり!「JFEエンジニアリング」!

続いては、神奈川県横浜市にある「JFEエンジニアリング(株)」って会社。ふだんは橋やクレーンなど、いろんな大きい施設を作っているのですが、どんな自転車ビジネスを?担当の松尾さん。

松尾さん:私達は機械式の立体駐輪場っていうのを作っております。

JFEエンジニアリングが開発したのが。なんだかおしゃれっぽい感じのタワー!これこそ、最新の機械式立体駐輪場、サイクルツリー!

でも、どうやって停めるのでしょうね?何やら入り口らしきところに自転車をセットして…ボタンをポチッ!すると…。

ドアが開いて、マシンが現れて自転車をつかんで引っ張っていった。横から見てみると、引き込まれた自転車が昇っていった。で、駐輪完了!

そう、サイクルツリーは、完全自動での立体駐輪場!このタワーは10階建て。機械のアームが、高さ17mまで、素早くヒョイって運んでくれる!お客さんは、自転車をセットしてボタンを押すだけなので、駐輪にかかる時間は平均5秒!出庫するときは、自転車の情報を登録した利用カードをかざせばアームが自転車の停まっている場所に直行。そこからぐんと降りてきて、お客さんの前まで自動で運んでくれる。こりゃ便利だ!実際、サイクルツリーを利用しているお客さんは…

お客さん:本当に入れるだけなので、時間もすごく短縮されますし、そこが一番ですね。
お客さん:雨にも当たらないし、カギもかけなくていいし、スゴく良いですね。

かなりの高評価!サイクルツリーの一番のメリットはとにかく「場所をとらない」ってこと!駅前や繁華街で大きな問題になっている自転車の不法駐輪問題。駐輪場があっても、場所はせまいわ、満杯だわ、で困っちゃう。でも、サイクルツリーなら縦に高くすることで、狭い敷地でもたくさん置ける!このサイクルツリー、普通の地面だと1台しか置けないのになんと10倍の100台が駐輪可能!すごい!!さらに、サイクルツリーは自転車の並べ方にもヒミツが!

松尾さん:必要最小限のスペースで駐輪場を設置するということで、行き着いたのが円筒という形になります。

こちらもサイクルツリーの入口。実は、地下に駐輪スペースが!高く作れない場所でもこれなら大丈夫!

現在、JFEエンジニアリングの機械式立体駐輪場は、全国に100機。約2万台の自転車が駐輪可能!その売上げは…なんと年間10億円!すごい!

▼スタジオでお話を伺いました。

加藤:立体駐輪場って今、あんなことになっているんですね。
森永さん:日本の技術の真骨頂ですね。駅前の土地を上に伸ばすなんて。
加藤:確かに日本だからの発想ですよね。

■シェアサイクルでがっちり!「フルタイムシステム」!

続いてやってきたのは、東京都千代田区にある「(株)フルタイムシステム」って会社。なぜか部屋にはオバマ大統領の写真が。

原社長:ハハハ、ホワイトハウスでちょっとお会いさせてもらったんですけど。

スタッフ:どうしてですか?
原社長:いろいろご縁がありまして、ちょっと根回しして。

なんかタダ者ではないのは確か。一体どんな会社なのですか?

原社長:フルタイムシステムいいまして30年になるんですけど、宅配ロッカーを初めて僕が発明したんです。

そう、マンションで留守でも宅配便の荷物を受け取ってくれる宅配ロッカー。

それを32年前に発明したのが原社長なのですって。今やフルタイムシステムの宅配ロッカーを設置しているマンションは、2万3千棟って、すごい!ところで社長、自転車でどんなビジネスを?

原社長:無人でレンタルとシェアをやっています。

社長によると、なんでもマンションの中に、シェアサイクルのシステムを作ったらしい。マンションの住人の方がどうやって使っているのか見てみましょう。宅配ロッカーのタッチパネルを操作。マンションの鍵をロッカーにかざすと…自動でロッカーの扉が開き、そこに入っている自転車の鍵を取り出す!

すると…駐輪場に置かれているシェア用自転車の中で指定された番号の自転車に乗る事ができるってわけ。

宅配ロッカーを使うので、管理人さんがいない日曜日や深夜でも大丈夫。さらに無人シェアサイクルは、電動自転車の場合、バッテリーも常にフル充電して借りられる。こりゃ、楽ちん!この無人シェアサイクルシステム、住人のためと思いきや、マンションを管理する側のためでもあるのですって。

鈴木さん:自転車置き場の台数がそんなに多くないんですね。その分をレンタサイクルで補いたいなということで導入しています。

そう、マンションの駐輪場、最大の問題は、とにかくスペースが足りないってこと。住人一人一人が自転車を置いたらすぐ満杯に!なので、シェアサイクルをみんなで利用すれば、駐輪場のスペースの節約になるってワケなのです。そして自転車の使用料はマンションの収入。自由に設定できる。鈴木理事長は6年前、10台のシェアサイクルを設置。1日200円と良心的なお値段にしているそうですが。

鈴木さん:けっこう使われていて、もう元は取れました。

フルタイムシステムで2007年から始めた無人シェアサイクル。導入している所はどんどん増えてその年間売上げもうなぎ上りなのですよね、社長。

原社長:どんどん上がりますよ、うなぎ上りじゃなくて龍のごとく。

社長のテンションもあがりっぱなし!

▼スタジオでお話を伺いました。

加藤:あの社長はやり手ですね〜。
森永さん:言ったら宅配ロッカーの横にレンタルサイクルを付けたんですね。
伊集院さん:1回200円なら借りる側も良いですよね。
進藤:では森永さん、今後の注目の自転車ビジネスについて教えてください。
森永さん:完全ハイブリッド自転車です。電動アシストはありますよね。充電機能ありますよね。だからあと作るとしたら、電気だけで走る自転車!これを国土交通省が認めればなんですよね。
伊集院さん:電動バイクと自転車の間ぐらいが良いんですよね。
加藤:認められるには、漕いでいるフリをするしかないですね(笑)。

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