過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

過去の放送内容

2015年7月5日放送

特集

起業家を年齢でみると60歳以上がダントツ「儲かるシニアベンチャー」を特集!スゴイ起業家たちが続々登場!!

ゲスト

森永卓郎さん、ナイツ

番組内容

今日のがっちりマンデーは、儲かる「シニアベンチャー」!
今や日本人の25%、4人に1人が65歳以上という超高齢化社会。このままじゃ働く世代がどんどん減って、日本は大変なことになると思っちゃいそうですが、実はそうでもない!
今、自分で会社を作る高齢者がばんばん増えているらしい!昨年発表された、起業家年齢別構成を見てみると、60代以上がダントツ!今日はそんな、高齢者起業家、シニアベンチャーでがっちりな会社を大特集!
加藤さん、46歳なんてまだまだヒヨっ子ですよ!

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■技術者たちが作る新型ポンプでがっちり!「アクアテック」!

ノウハウ、資金、人脈を持っていることから実は成功しやすいシニアベンチャー。
まずやってきたのは、町工場のメッカ、大阪府東大阪市。
ここに70歳を超えてから起業、今や世界に注目される会社にまで育てたシニア社長がいるらしい。それが「(株)アクアテック」という会社の玉川長雄社長。御年89歳!

90歳目前の玉川社長が作ったこの会社、いったい何の会社なのか?

玉川社長:最初私は…今はパナソニックになりましたが松下電器に入りまして、オーディオの仕事をやっていました。それがいきなりポンプ屋さんになったという感じです。

そう、アクアテックは、ポンプを作る会社。洗車マシンのプシューって噴射する用のポンプや、カップ式自販機の注ぐ用のポンプでがっちりなのだとか。

でも玉川社長、70歳を超えて、なんで、ポンプで起業しようと思ったのですか?

玉川社長:胃カメラの洗浄についての仕事を言われて、それがこの仕事の始まりなんですよ。

パナソニックを定年退職したあと、とある中小企業に技術顧問として勤めていた玉川さん。その会社で小型のポンプが必要だったけど、ちょうどいいのがない。だったら、自分で作っちゃおうというのが、アクアテックの始まり。

そして出来上がったポンプがすごかった!なんだか、上下左右に動きながら回っているように見えますが。

玉川社長:真ん中を中心にして、ロータリーエンジンみたいな感じで動きます。

それまでのポンプは、複数のローラーが周りのチューブを激しくしごいて、液体を送り出す。かかる負担が大きいから、すぐにチューブ交換が必要だったけど、玉川社長が作ったポンプは、直径の大きなリングで、穏やかにチューブを圧迫するから、負担が少なく長持ちする。

チューブの寿命を従来の4倍、2000時間に延ばすことに成功したのです。この画期的な小型ポンプが国内のみならず、海外からも引き合いが来るほどの大ヒットに。現在の売上は年間3億3000 万円也!玉川社長は、あの松下幸之助翁とも一緒に仕事をしていた筋金入りの技術者、その技術者魂でシニアベンチャーを立ち上げたってことなのですね。
そして、この会社がちょっと変わっているのが、従業員の方々も皆お年を召しているってこと。

社員の方:私は69歳になります。
社員の方:私は今年70歳です。

ほとんどの人がパナソニックを定年後、大先輩の玉川社長と一緒に働きたいと入ってきた超のつくベテラン技術者ばかり。

玉川社長:いちいちなんだかんだ言わなくても、それぞれが自分でどんどん仕事ができるんです。

そう、年はとってもやる気満々の技術者たちが、さらなる新型ポンプの開発のため、一生懸命に働く。なんと製品の組立まで、全部自分たちでやっちゃう!というわけでアクアテックは、小型ポンプをさらに小さくしたマイクロポンプなんていう新製品や、磁石を使って水を送り出すポンプなど、次々とすごいポンプを生み出し続けているのです。

午後3時、従業員みんな集まってのお茶会。そこでの話題は…

社員の方:最近腰痛なの?
社員の方:大変だね〜。

と、ついつい健康や病気に関することが多くなる。でも、なんといっても89歳の玉川社長がいらっしゃる!

社員の方:社長が頑張ってるのにしんどいという言葉は吐けないですね。

ですよね!皆さんお元気で!

■24時間営業の不動産屋でがっちり!「和田京子不動産」!

続いて儲かるシニアベンチャーを探してやってきたのは、東京都江戸川区。
ここに設立から3年で年商3億円を達成した街の不動産屋があるらしい。路地の奥で発見したのが「和田京子不動産株式会社」って、ちょっと怪しい感じがするけど…。

スタッフ:おはようございます。
和田社長:どうもはじめまして。…あれ、こういう風に答えた方がいいんじゃないの?

あは!テレビのこと、よくわかってくれているこの方が和田京子社長。御年85歳。

なんでも、それまで一度も働いたことのない専業主婦だった京子さん。旦那さまが亡くなられた後、一念発起、80歳になってから猛勉強を始め、超難関の宅建の資格を取得。お孫さんといっしょに不動産業を始めたってことらしい。でも80歳でまったくの素人が不動産って、なんで?

和田社長:私が若い頃、欠陥住宅ばかり買わされまして。ちょっと知識があれば避けられたんですけど…その想いが長年つもりに積もっていましたので。

転勤族だった旦那さんの仕事の都合で、何度も家を買い換えた京子社長。でも、買う家買う家のどれもが欠陥住宅だった。それで、自分みたいな人を減らしたいとの思いから不動産業を始めたのです。和田京子不動産は、賃貸は扱わず、売買専門なのですが、社長が素人だったからこそ思いついた斬新なサービスが!なんと仲介手数料が無料!
通常、不動産業者は、売買契約が成立したら、家を売る人、買う人双方から契約金額の3%ずつをもらう。3000万の物件なら、90万ずつ、計180万円が売り上げになるけど、和田京子不動産は、買う人から手数料をもらうのをやめちゃった。

売り上げは売る人からの3%のみ。その分、儲けは半分になっちゃうけど…

和田社長:その分お客様がいらして頂く数をこなします。

そう、その数でこなすと言い切る京子社長の働きぶりがすごかった!この日は午後1時、物件を探しているお客さんと打ち合わせ。合間を縫って、お客さんとの電話午後3時、取扱い物件の内覧へ。しかし、お客さんの姿は見えません。

和田社長:お客様からご内覧の依頼があると、1回自分でチェックして悪い所があればそれも含めて申し上げます。

お客さんに見せる前に、自分が納得いくまで確認するのが京子流。キッチンの排水溝の、匂いチェックから、ピンポン玉を使っての床の傾きチェックなんてことまで。

ケータイの電波チェックも忘れない。午後8時になってもまだ働く。お客さんと物件の前で待ち合わせ。と思ったらいっしょに歩き出した。

和田社長:今2人だから、ちょっと危なそうな道を通ってみる?
お客さん:はい。

そう、お客さんと一緒に夜、物件から最寄り駅まで歩く。夜の環境チェックも欠かせないってこと。深夜11時過ぎ、まだまだ働く京子社長。なんと、24時間営業というのがこの会社の売りでもあるらしい。けど85歳ですよ、加藤さん!

和田社長:24時間働くくらい仕事があるのはありがたいことだと思います。

24時間営業ってことは、もちろん寝ている時でも…

和田社長:お電話ありがとうございます。和田京子不動産です。

すごい!起業から5年目で、年商約5億円は、一般的な街の不動産屋の3倍もあるのだとか。恐れ入りました!

▼スタジオでお話を伺いました。

加藤:すごいね〜!!24時間だって。
土屋さん:僕正直、社長と言っても、内容はお孫さんに任せていると思ったんですけど、自分でやっているんですね。
進藤:今日は和田さんにスタジオにお越しいただきました。
加藤:宅建の資格、よく勉強しましたね。
和田社長:そうですね。勉強して半年で取りました。
森永さん:すごいですよ。6人に1人しか受からない資格ですからね。
加藤:和田社長の今の夢は何ですか?
和田社長:そうですね、爆睡したいです(笑)。

■経理のスペシャリストでがっちり!「シニア経理財務」!

続いてやってきたのは、東京都神田にある小さな雑居ビル。この中に、すごいアイデアでがっちりのシニアベンチャーがあるってことで伺うと、「株式会社シニア経理財務」。
出迎えてくれたのは2年前に会社を立ち上げた富澤一利社長、67歳。

でも、オフィスも小さいし、あまり儲かっているようには見えないけど、シニア経理財務って、何の会社なのですか?

富澤社長:経理のプロの紹介業をしています。

そう、会社を定年退職した経理財務のプロだけを集め、中小企業に送り込む。おそらく日本初のビジネスモデルを編み出したのが富澤社長なのです。

富澤社長:120人くらい登録していまして、そこからマッチングをしています。

ではそのマッチング、見せてもらいましょう!連れてってもらったのは、1年ほど前に契約した、上野にある設計デザインの会社「EOS plus」さん。社長の遠藤さんが出迎えてくれました。そこにいたのは、シニア経理からやってきた経理歴41年の小林さん68歳。

遠藤社長:すごく助かっています。一流企業でやっていた方なので、作業がものすごく早いんです。

経理一筋のベテランスペシャリストだから、とにかく仕事が速い。パソコンのスキルが高いのはもちろん、速さの秘密は、仕分けという作業のスピード。領収書などを見て、そのお金が何代になるのかを分類するとき、小林さんは、鉛筆代は備品代か消耗品代か、会社の旅行費用は交際費か福利厚生費かなど、パッと見ただけでどんどん仕分けていく。

だから、前任者が8時間かけてやっていた仕事が5時間で終了!そして休憩時間には小林さんの孫世代といってもいい若い社員たちと談笑する姿も。

…小林さん、嬉しそう!でも、もっと嬉しいのは、このビジネスを考えた富澤社長。小林さんの時給2000円のうち、シニア経理に入ってくるのは500円。今約40社に人材を送り込んでいるってことで、その売り上げは?

富澤社長:だいたい月に500万くらいですかね。

すごい!でもこの仕組み、シニア経理も紹介先も登録している人も、みんながっちり、ハッピーです!

■男性も楽しめるデイサービスでがっちり!「松渓ふれあいの家」!

続いてやってきたのは、東京都杉並区にある中学校の、隣にある高齢者介護施設「松渓ふれあいの家」。
この施設が、介護の素人シニアのアイデアと工夫で、大人気になっているらしい。施設に入ってみると、何やらジャラジャラとした音が…これは一体?

フロアの中では、麻雀に、囲碁、将棋って…ここホントに介護施設なの?副理事長の仲川さん?

仲川さん:ここはですね、区から委託されているまっとうな施設でございます。

麻雀に囲碁将棋と、かなり独特なデイサービスを立ち上げたのが「松渓ふれあいの家」を作った前理事長高岡隆一さん。御年81歳。

でもなんで麻雀、囲碁将棋メインの施設を作ろうと思ったのか?

高岡さん:デイサービスは、一般的に女性の方を中心に考えた風船バレーや折り紙が多いんです。それをもっと男性が集まるデイサービスにしたいと思いました。

確かに、普通のデイサービスといえば、お手玉に、折り紙に、合唱など、女性が喜ぶプログラムが中心。男性高齢者の中には、そういうのをみんなでやるのはちょっとなあと施設から足が遠のく人も多かった。しかしデイサービスは、お客さんの高齢者がその施設を気に入って、通ってもらわないと経営が成り立たない。そこで高岡さん、今までになかった、男性が通いたくなる施設にしようと、松渓ふれあいの家を立ち上げたのです。

利用者の方:やっぱり麻雀が一番いいですよ!ここに来てやるのが!

…と、みんな楽しそう。麻雀以外にも、ちょっとハイテクなことにチャレンジしたいおじいちゃんにはマンツーマンのパソコン教室。たまにはパーっと飲みたいおじいちゃんには、毎月5のつく日、昼食にワインが付くなんてサービスも。

普通の施設は、女性が7割って感じらしいのですが、ここは男性が7割。まさに高齢男性のためのデイサービスなのです。なかなか人が集まらなくて、経営の苦しい施設も多い中、見事なシニアベンチャーです!

▼スタジオでお話を伺いました。

加藤:へえ〜、確かにデイサービスって女性が多くいて、男性は家にいるってイメージですよね。
森永さん:女性の方が平均寿命が長くて人口も多いので、サービスも女性中心になりがちなんです。そこでこの視点を思いついたのがすごいですね。今、全国でも広がって来ています。
進藤:さて、森永さん、他にこれから儲かりそうなものは?
森永さん:それは古物商です。中古品を売る商売ですけど、経験豊富なシニアの方が得意分野でやればリスクなしで儲かります。
加藤:なるほど。

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