過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

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2015年3月29日放送

特集

世界ナンバー1が続々登場!「儲かる部品」 チェーンが!ノズルが!ベルが!とんでもないことに!

ゲスト

森永卓郎さん、綾部祐二さん

番組内容

今回のがっちりマンデーは、「儲かる部品」。
これまで番組では「ネジ」や「バネ」「ポンプ」など、様々な渋い部品を紹介してきましたが、
今回はそこでも扱われなかった超マニアックな部品が続々登場!
そこで!そんなマニアックな部品を作ってがっちりな会社のヒミツに迫ります!

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◎世界No.1チェーン「ジップチェーン」!?

まず最初に儲かる部品を求めてやって来たのは、京都府京田辺市にある株式会社椿本チエイン。
出迎えてくださったのは、執行役員 京田辺工場長の古世憲二さん。
では一体、どんな儲かる部品を造ってがっちりなのでしょうか?

古世さん:チェーンです!

そう!椿本チエインは、1917年の創業以来98年間、ずっとチェーンを造って、がっちりのメーカーなんです!
そんなチェーンひと筋の、椿本チエインが造っているのは、自動車のエンジンに使うチェーンや、エスカレーターの裏にあるチェーンなど、その数2万種類以上!

スタッフ:シェアはどれくらいですか?

古世さん:国内では6割近く。世界では27%。世界でもNo.1です!

そんな世界No.1メーカーが、業界の常識を打ち破るチェーンを開発したという!
それが・・・

こちら!ジップチェーン!
一体どこがどうスゴいのでしょうか?
それは・・・

最大の特徴は、グニャグニャだった2本のチェーンが重なり合うと、固くなること!
今まで、チェーンの役割といえば「引っ張る」でしたが、ジップチェーンは、「押す」ことができるようになったのです!
現在、大活躍しているのが・・・

コンサートやイベントで使う昇降リフト!
これまでの油圧式だと、リフトを上げるまでに時間がかかったり、ピタッと正確に止めることができなかった。
しかし、ジップチェーンなら正確に、そして高速に舞台を上げ下げできるのです。
そこで、最新型リフトを50台以上導入しているイベントの設営や運営を行っている株式会社シミズオクトの生産本部生産管理部 河村正和さんに聞いてみました。

河村さん:もう、スゴいというか、素晴らしいです!

河村さんいわく、ジップチェーンのリフトで、コンサートの演出も大きく進化!
さらに、自動化が進む国内の工場でも、引っ張りだこになっているんだとか。
それにしても、何で重なるだけで硬くなるのでしょうか?
開発・技術センターの中山和憲さんに聞いてみました。

中山さん:プレートに爪が付いていて、順番に重なっていきます。すると爪同士ががっちりと噛み合っていて離れたくても離れられないんです。

上下はプレートに挟まれている上、横に曲げようとしても、お互いの爪部分が引っ張り合ってがんじがらめ状態!
なので1本の硬い棒状になるってワケ!
そんな椿本チエインは、2009年に誕生した儲かり部品「ジップチェーン」でがっちりです!

◎ローラーを進化させた「パワーモーラ」でがっちり!

続いてやってきたのは、兵庫県加西市にある伊東電機。
実はコチラ、ある画期的な儲かり部品を作ったスゴい会社なんです!
専務執行役員の伊東徹弥さんにお話を伺いました。

スタッフ:どんな部品を作ったんですか?

伊東さん:我々の儲かる部品はローラーです。

伊東電機の儲かり部品は、工場のコンベアーで使われているローラーの進化版「パワーモーラ」!
従来、工場のラインは、モノを運ぶとき、ローラーが一斉にぐるぐる回って前へ進む。

1つ1つを1個のモーターにベルトで巻きつけて回転させていました。
そんなローラーの常識を、パワーモーラはガラッと変えてしまったのです!
それが・・・

伊東さん:実はローラーの中にモーターを入れました!

そう!自分で回転する独立型。
これを数本ごとに配置すれば、工場のラインに劇的な変化が起きる!
まずなにより、荷物がないブロックはモーターを止めておけるので、その分、電気が節約できる。さらに・・・

伊東さん:なんらかの形で荷物がストップしてしまった場合、前に荷物があれば間隔をあけて止める事ができる。
 
なんらかのトラブルで急停止しても、各ブロックに設置してあるセンサーが察知して、後続の荷物を止めてくれる。
これなら、追突や破損の心配もない。
さらにパワーモーラをコンピューターに繋げるとこんな事もできるように!

伊東さん:これでスピードがコントロールできます。

独立型だから、ブロック毎にスピードが変えられる。
前の荷物から離れていても、一気に追いつけちゃう!

そして、パワーモーラには、タテにもヨコにも移動させるタイプもあって、ゴムローラで荷物をタテ方向に動かし、パワーモーラで横方向に送り出す!
この仕組みを使えば、交差点を作って、荷物をクロスさせることもできるし、進んできた荷物を左右に正確に振り分ける!なんてことまで可能に!
2008年に誕生したパワーモーラ、これまでとは比べものにならないほどスピーディーに運搬できるとあって、アノ世界最大のネット通販会社でドーンと使われています。
最近、注文した荷物が翌日に届くのもパワーモーラのおかげらしいですよ!

スタッフ:シェアはどれくらいですか?

伊東さん:世界で70%を占めております!世界No.1です!

世界中の荷物をがっちり運んでくれるパワーモーラ!
そんな伊藤電機はパワーモーラでがっちり!

▼スタジオでお聞きしました。


加藤:これちょっと凄くないですか森永さん!

森永さん:これは工場の生産から物流を変えたんですよ。世界最大のネット通販会社で、例えばコンパクトディスクを頼むと大きめの箱に入ってくるじゃないですか?それはこのパワーモーラのラインに乗せるためなんです。あまり小さいとうまく物が流れないので、ある程度の大きさの物をここに乗せて、パワーモーラが仕分けをするわけです。

◎世界最小の自転車のベル「チビ丸ピコ」でがっちり!

儲かる部品!続いて向かったのは、埼玉県加須市にある東京ベル製作所。
ベルってことは、儲かり部品の正体は?
市村晃一社長に伺いました。

市村社長:自転車のベルです!

東京ベル製作所の儲かり部品は自転車のベル!

スタッフ:年間どれぐらい作っているんですか?

市村社長:120万個位です。

国内ではシェア60%を誇る「自転車のベル」のトップメーカーだけあって種類も豊富!

市村社長:これなんかは昔の自転車によく付いてた引きベルです。指でレバーを引くタイプです。

開けてみると、中はこんな感じ。
レバーを引くと振り玉が回転し、お椀の出っ張ってる部分に当たって、ベルが鳴る仕組み。
ただ、このベル、音はよく出るんですが、仕組みがちょっと複雑なので、雨水が入って錆びたりすると、鳴らなくなるなんてことも。
そこで、東京ベル製作所が、これまでになかった新たな儲かりベルを開発!
それが・・・

市村社長:これが世界で初めてうちで作った単打式ベルです!今まではこの大きさでこういう音が出るベルはなかったんですよ。

世界最小の自転車のベル「チビ丸ピコ」!
人気のヒミツはコンパクトなのに、シッカリ鳴り響くこと。
しかし、ここに至るまで、苦労の連続だったんだとか。

市村社長:自転車ベルの基準がですね音の大きさで75デシベルというのがあるんですよ。

自転車のベルは、75デシベル以上の音量が出てないとダメなんです。
これは、掃除機の音と同じくらいというレベル!
そのため、ワンと呼ばれる、お椀型の部分を大きくして、音を最大限に響かせるのがベル業界の常識でした!
それを打ち破るべく、半分ほどの大きさでも、75デシベルの音が出せないか試行錯誤!
その結果・・・

市村社長:隙間ですかね!樹脂と金属の間に1.5mm間があいてるんですけど、その隙間が重要です。

シッカリ音を鳴らすのに大事なのは、金属と樹脂の幅!
そこで、実際に隙間の幅を変えて聴き比べてみると・・・

微妙ですが、市村社長いわく1.5mmは余韻までシッカリ響いているとのこと。
そんな東京ベル製作所の年間売上は従業員30名ながら4億円とがっちりです!

◎水道料を90%カットするノズル「バブル90」!?

続いてやって来たのは、町工場が軒を連ねる大阪府東大阪市にある、株式会社ディージー・タカノ。
では一体、こちらでどんな儲かり部品を作っているのでしょうか?
高野雅彰社長にお話を伺いました。

高野社長:私が作ったのはこれです!これはバブル90です!節水のノズルになります。

そう!ディージー・タカノが開発した儲かり部品はノズル「バブル90」!
その最大の特徴は?

高野社長:もう大体90%くらい、水道使用料をカットできます!

なんと!このノズルを使えば、流しでの洗い物のとき、今までの10分の1の量の水で汚れが取れちゃうという。
その実力やいかに!

バブル90と普通の蛇口、見た目は違って見えますが、流れている水の量は同じ。
正確に合っているのを確認したら、今度は汚れたお皿を、それぞれの蛇口の下に!
すると・・・

バブル90の方がこびり付いた汚れまでシッカリ洗い落としてる!
なんで同じ水の量で、こんなに汚れ落ちが違うのでしょうか?

高野社長:脈動流を出せるノズルになるんです!水の玉をマシンガンのように連続して出す機能です。

一体どういうことなのでしょうか?
スローカメラで水の流れを見てみると・・・

キレイに手の甲をつたっている水道水に対し、バブル90は水が球状になって、手の甲を波のように流れ落ちています。

高野社長:普通の水道水は汚れがあった場合、最初に汚れに当たったときは洗浄に使われているんですが、次の水は汚れに当たらずに水の上を水が滑り落ちていくんです。汚れに当たらない水は全てムダですよね!

バブル90なら、水の玉が連続で出るので常に汚れに当たるってワケ!
この脈動流、トイレでお尻を洗う洗浄便座の、あの水にも使われています。
本来は電気で水を断続的に出せる脈動ポンプでしか起こせないハズなんですが・・・

高野社長:これはノズルだけです!水道の水圧のエネルギーで脈動流を起こしています。

高野社長は、世界で初めて、電気を一切使わずに脈動流を起こす仕組みを開発!
では、その仕組みはどうなっているんでしょうか?

高野社長:脈動流になる構造はヒミツなんですね!

その仕組みはトップシークレット!
なんですが!
今回、特別に中身を見せていただけることに!
それが・・・

こちら!
このパーツのどこかに、微妙な加工がされていて、それが脈動流を可能にしているらしい!
2009年に誕生した「バブル90」、1個数万円と、かなりお高いですが、全国3000店舗以上で大活躍!
実際に昨年10月から導入している株式会社プロントコーポレーション 管理部の森谷晋一さんにお話を聞いてみました。
   
森谷さん:水道料金として35%削減できております。投資の回収率としては3ヶ月で十分回収できるので、そこからはずっと利益ですね!

そんなディージー・タカノはバブル90でがっちりです!

▼スタジオでお聞きしました。


加藤:すごいなぁ〜!

森永さん:だから今、レストランとかだけじゃなくて、シャワーつくるメーカーとか、トイレつくるメーカーとかから引き合いがいっぱい来てるみたいです。

加藤:社長さんがスタジオに来てる?!これは特許は取ってますか?

高野社長:脈動する仕組みに対しては取ってないです。

加藤:仕組みも取ればいいじゃないですか?

森永さん:特許を取らなくても絶対に真似されないから、逆に言うとそうしないとノウハウが流出しないわけです。

加藤:そっか、仕組みに関しては特許をとってしまうとバレちゃうから。

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